アナログなこと色々

帰宅後の楽しみの一つに、

届いた郵便物のチェックがある。

インターネットとメールの世界にどっぷりと浸かっていると、

人のぬくもりが伝わる郵便物や手紙に、とても癒される。

皆が寝静まってシンとしている時間に帰宅し、

リビングのテーブルを見ると、

僕宛の数個の小包と、手紙の入った封筒が置いてあった。

そのうちの一つ。

広島の祖母からの封書。

敬老の日に送ったフラワーアレンジメントのお礼だった。

子供のない叔父夫婦と同居していて独り暮らしではないものの、

大人ばかりの世帯で、子供の声が聞こえないのはやはり寂しい。

感謝の言葉と共に、伝わるのは、

孫である僕と、曾孫である娘達に会いたい気持ち。

高齢の祖母にとっては、

一つの小さなフラワーアレンジメントが、

予期せぬビッグサプライズだった。

肉筆から、

とても大きな何かが伝わる。

もう一つの小包。

A家の兄上から。

中を開けると、フリーペーパーが一冊。

特にメモ書きが添えてある訳でもない。


なんとマニアックな雑誌。

パンチが効きすぎている。

「ブラジル」ではなく、「ぶらじる」。

強調し過ぎ感が否めない、0円表示。

そもそも、「日本各地のブラジルタウン」がどこにあるのか、

僕は知らない。

「日系ブラジル通」になりなさいという、

兄上の無言のプレッシャーなのか。

メモ書きがないから、推測するしかない。

しかも、このようなニッチ過ぎる雑誌が、

純度100%の日本人である兄上から送られてくること自体が笑える。

まずは、とにかく読んでみなければ・・・

何かのメッセージがあるかもしれない。

急いで通勤かばんに押し込み、家を出た。

ただ・・・

電車の中で読むだけの度胸と自信が、

僕にはない。

昨晩は、おなじみC姉との会合 in お好み焼き「てんぐ」。

バリ・バカンス帰りの姉から、

コーヒーと、二日酔いに効くという、

バリ版「ウコンの力」のようなものを頂く。

コーヒージャンキーであり、プチ・アルコホリックな僕のツボを

見事に捉えたチョイスに感激。

何から何まで見透かされているような目線と、

ニヒルな笑みの裏側に隠された温かさを感じる毎回の会合は、

僕にとって上質のスパイス オブ ライフ。

姉が束ねているスタイリストさん達と一緒に、

僕も束ねられる日も近いのだろう。

ただ、

「これね、180度の熱湯に溶かして飲むんだよ。」

と飲み方の説明をしてくれた姉の言葉は、

きっと「180ccの熱湯に溶かして飲むんだよ。」の間違いであったことは、

否めない事実なのである。