先達、謙虚さ

「先達」(せんだつ)とは、先にその分野に進み、業績・経験を積んで他を導く人のことを指す言葉です。(weblio参照)元々は修験道の行者が修行のために山に入る際の指導者のことですよね。それが転じて、ある分野において他の人よりも先行し、業績や経験を積んで後進を導くことや、導く人のことを指すようになったようです。

僕は図書館が好きで、週に一度は本を借りに行ったり、自習室で調べ物や仕事をしたりするのですが、その際、膨大な本の数を見て「先達」という言葉を思い出します。図書館にはありとあらゆる分野の書籍が並んでいます。それぞれの分野ごとに必ず「先達」と呼ばれる人が存在し、先行研究がなされ、後進がその先行研究の上に更に研究を重ねていく。その積み重ねが人間の歴史であり、本の数として表れているんだろうなと思うのです。もちろん、本として残らなくても、口伝として伝えられているものもたくさんあります。

同じような意味で、論文検索で有名な Google ScoLar の検索ボックスの下に「巨人の肩の上に立つ」(standing on the shoulders of Giants)という一文があります。
この言葉は「先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見すること」というメタファーで、17世紀のアイザック・ニュートンが言ったという説もありますし、12世紀の哲学者ベルナールの言葉という説もあるようです。歴史に名を刻んだ研究者から名もなき研究者まで、彼らよりも過去に生きた先人たちを、ニュートンやベルナールですら「巨人」と呼んでいることに悠久の時の流れを感じます。

人間の歴史というのは、無数の発見と研究の積み重ねで、それぞれの時代を生きた先人たちの努力の一つひとつの上に、今、自分たちが生きている。それゆえ、自分たちも次の世代のために積み上げ、バトンタッチをしていかなければならないということなんでしょうね。それは研究者じゃなくても、今生きているすべての人に対して言えるのだろうと思います。

たまに、自分が「分かったような気持ち」になったりすることがありますが、図書館の膨大な書籍の数を前に、自分は何も知らないし、何も分かっていないんだろうな・・・と思うと、謙虚な気持ちになります。謙虚さ、大切ですね。それに日々の生活は確かに忙しいのですが、効率的、とか、即効性を求めて情報のつまみ食いをするのではなく、時間を掛けること、回り道すら楽しむこと、むしろ回り道が一番の近道と考えて日々を過ごして行きたいと思います。

図書館、いいですよ。
子供からお年寄りまで、熱心に本を読んでいる姿は尊いな、と感じます。
生きるということは学ぶということなんでしょうね。

巨人の肩の上に立つことができているか

怒涛の出張ラッシュも終わり、今週は落ち着くかと思っていたのも束の間、非常に忙しい一週間となりました。日中の暑さは相変わらずですが、朝晩が少し涼しくなってきました。

さて、論文検索で有名な Google ScoLar の検索ボックスの下に「巨人の肩の上に立つ」(standing on the shoulders of Giants)という一文があります。

この言葉は「先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見すること」というメタファーであり、僕も好きな言葉の一つです。17世紀のアイザック・ニュートンが言ったという説もありますし、12世紀の哲学者ベルナールの言葉という説もあるみたいですね。歴史に名を刻んだ研究者から名もなき研究者まで、彼らよりも過去に生きた先人たちを「巨人」と呼んでいることに悠久の時の流れを感じます。

人間の歴史というのは、無数の発見と研究の積み重ねで、それぞれの時代を生きた先人たちの努力の一つひとつの上に、今を生きる自分たちも次の世代のために築き上げていかなければならないということなんでしょうね。それは研究者じゃなくても、同じことなのだろうと思います。

日々仕事をしていく中で、本当に自分は巨人の肩の上に立つことができているのだろうか、と感じることがあります。もちろん自分は研究者でもなんでもないから先行研究の上に自分の研究を重ねていくこともない、ただの一般人なのですけど、毎年同じことを繰り返していないだろうか、進歩し続けているだろうか、過去の教訓から学べているだろうかという意味で、振り返って内省することは多々あります。

やっぱり生きている限りは、年々自分自身をアップデートし、ただ時間を浪費するような仕事ではなく、目に見える変化を遂げていきたい。

そのためには、日々学びを怠らず、黙して成長を続けていくこと。
言葉と実績に深みを持たせること。

9月に入りました。今年もあと4ヶ月です。

ChatGPTを使ってみました

最近のテック界隈での話題は、もっぱらOpenAIの「ChatGPT」に関するものでしょう。以前から噂されていましたが、実際に無料で使えるものがリリースされると、そのすごさに驚いてしまいます。

ChatGPTは、対話型のAIチャットボットなのですが、どんな質問をしてもAIが答えてくれるのが、検索対象を限定した既存のエンタープライズサーチや、サポートチャットのように想定した問いに対して予め答えを用意しておき、データベースから取り出してくるようなタイプのものではないという点が圧倒的に違います。UIは日本語対応していませんが、日本語で質問しても日本語で答えてくれます。自然言語解析+AIですから、質問の数が増えれば増えるほど精度は増し、賢くなっていくという訳です。

試しに「ハイキングに持っていった方が良いアイテムを教えてください」と入力してみました。

結果、一部日本語がおかしいところはありますが、(それなりに)ちゃんと答えを数秒で返してくれます。

次に、少しタイプの違う質問をしてみました。

「インフレ予想が実際のインフレ率の決定に果たす役割とインフレ率の安定化政策に果たす役割について説明してください」

すると、これも(それなりに、なんとなく)返してくれます。
こうなってくると一部で話題になっているように、学生が論文をChatGPTを使って書くのではないか、ChatGPTを使って書いた論文はそれを証明できる術がないのでは、ということも、将来的には実際に起こり得るかもしれませんね。

ChatGPTはどんな質問にも答えてくれる魔法のマシンということもできますし、これをハードに搭載すれば、C-3POのようなロボットも出現するでしょう。でもこれって決して人間の能力を拡張するものでないよな、というのが僕の感想です。人が脳を使ってその思考力を高めていく、そして知識を増やしていくためにはとにかく調べ、考え、まとめ、書き、口頭で説明することが求められると思っています。一つの論文を書くのに、参考文献を何十冊も読み、引用することって、とても時間が掛かることはではありますし、文献調査の段階で目当てのものが見つからないこともあり、とても非効率な作業ですが、非効率性こそが能力の向上に役立つと思うからです。

確かに検索窓にテキストを入力するだけで欲しい情報が手に入るかもしれませんが、アナログな方法で本を漁る方が人間の能力拡張に寄与するし、僕はそっちの方が好きだな〜と考えていると、こんなニュースも飛び込んで来ました。

「アメリカでリアル書店が復活の兆し」

米最大の書店チェーンである「バーンズ・アンド・ノーブル」は、2023年に30店舗を新たにオープンする計画があるという。2008年のピーク時には、全米で726店舗を有していた同社は、読書離れが原因で規模の縮小を余儀なくされ、現在は600店にまで減少した。しかし、新型コロナウイルスの流行における読書ブームの再燃やパンデミック下における収益改善の影響で、店舗数拡大へと舵を切ったようだ。

アメリカで「リアル書店が復活の兆し・・・」 tabilabo


やっぱりな〜。
そうなんですよ。リアルな本ってすごく良いんです。僕もさらっと読むくらいならKindleも使いますが、基本的にはリアルな本を読むタイプです。図書館好きで良く通っているのですが、ペーパーレスとかインターネットとか言われても、図書館はいつも人でいっぱいです。

話を戻すと、ChatGPTの出現で戦々恐々としているのはGoogleなどの検索エンジンでしょうね。検索する必要がなくなるわけですから。さらに、ChatGPTの対抗馬も次々と生まれてくるでしょう。ChatAI自身が人間のように考え、AI独自の答えを出してくることもあるでしょう。可能性は無限大。でも、情報の取得の仕方は人それぞれですし、リアル書店が復活しているように、好みで使い分ける、ということになるのではないでしょうか。

独立して一ヶ月を振り返って〜ストレスフリーゆえの悩みと、これから独立を目指す人への参考情報

独立してからあっという間に一ヶ月が経過しました。

当初は、しばらくゆっくりしようかな、じっくり腰を据えてビジネスプランを練ろうかなと考えていたのですが、ありがたいことにお仕事の相談と依頼をたくさんいただき、忙しい日々を過ごさせていただいています。

独立してから手に入ったものはというと、場所からの解放(通勤しなくて良い)、時間(ミーティング以外は自分の好きな時間に仕事ができる)、お金(前職時代と比べて1.4倍増し)、そして、ストレスからの解放です。

今後独立を目指す方の参考になるかもしれないので、お金については後ほど詳述しますが、先に記載したストレスからの解放については、実はデメリットも感じています。

ストレスフリーだけど、ストレスがないゆえの悩み。会社勤めをしている時は良くも悪くも相手と意見が合わないこともありましたし、なんでこんなことが起きるの?というような予期しないことも多発しましたし、思い通りに行かないこともありました。肩の力を抜き、頭痛を和らげるために、駅でハイボール缶を買って、電車の最後尾で飲みながら帰ってましたっけ。自分の力不足と不可抗力の両方が相まって、日々ストレスを感じていましたが、逆にいうと、緊張感を持って仕事ができていたということもあり、振り返れば問題処理能力やストレス耐性が大きく向上したと思っています。

ところが、独立すると意外なほどストレスがないのです。

元々ストレスから解放されたくて(自分の理想どおりの経営がしたい、しがらみなく色んな会社のお役に立ちたい、と思って)独立したのですが、「仮想敵」がいない状態って緊張が緩和されて平和な日々を送れる反面、刺激がない。だからこそ、日々向上心を持って何かに取り組み、自分を意識的にアップデートさせる必要がある。そうしなければ関わらせていただいている会社(顧客)のお役に立てないし、自分で自分の成長が実感できないことが逆にストレスになるのです。

贅沢な悩みかもしれません。でも、環境が自分を成長させてくれないからこそ、自分で自分に発破をかけなければならない。そういう訳で、今までに以上に積極的に業界の情報収集、技術に関する学び、リアルな場での情報交換、興味関心を持った分野の調査を進めています。週に5日働くとして、最低1日は「アップデートの時間」と「お金にはならないけど社会課題に必要なプロジェクト」に費やすことにしています。まだ実験段階ですが、恐らくこのような時間配分でやって行けそうな気がしています。

さて、仕事と収入に関して。

まだ独立一ヶ月ですので、これからスタートするプロジェクトも、水面下で交渉中の案件もありますが、今は複数企業の顧問やアドバイザー、社外取締役としてお仕事をさせていただいています。独立した一つの目的である「スキルシェアリング」を小規模ながら実現できている状態です。これからお話をお伺いする会社も三社ほどあります。自分のスキルでお役に立てることができれば、こんな嬉しいことはありません。様々な会社の事業についてお聞きできるのは学びと同時に刺激にもなります。とはいえ一人で動いている身ですので、どこかで受け入れに限界が来ると思っています。

独立してそんなにすぐ上手く行くはずはないだろう、当初は一年くらい掛けてじっくりコンサル先を探して、増やしていこう、そう思っていたのですが、ありがたいことに目の前に受け入れリミットが迫りつつあります。そして収入面に関していうと、一箇所からではなく、複数社から報酬をいただくような形になりますので、現時点で前職時代の1.4倍増し(正直ベースです)になっています。これから2倍、3倍を目指そうかというとそうでもなく、お金よりもむしろ関わらせていただいている会社とじっくり向き合い、共に成長したいので、時間確保を優先したいと考えています。その結果、2倍、あるいはそれ以上になれば嬉しいですよね。

独立した後、お金の話をされない方がほとんどですが、これから独立しようと思っている人の一番の関心事は「食えるか食えないか」でしょう。つまり、収入がどれだけ増えるか(あるいは減るか)がとても大きなテーマのはずです。僕の場合は、まだ独立したてで今後どうなるかは分かりませんが、今のところスムーズにオンボーディングできたケースかもしれません。将来的に独立を考えておられる方の参考になればと思い、以下に自分なりのアドバイスを記したいと思います。


・副業が許されている会社にお勤めの方は、是非、副業をしてください

今から時間の使い方や、本業の給料以外で稼ぐとはどういうことかを学べるからです。自分に対する市場の評価も知ることができます。できれば、時間の切り売りではなく、スキルを活かせる副業をしてください。

副業が許可されていない会社にお勤めの方は、社外人脈を作ってください。リカレント教育の場、社会人向けの講座やセミナー、良質の交流会に参加するなど、社外の人と出会える場はいくらでもあります。人脈の多さが独立後の仕事の数に比例しますし、今の勤め先の事業にも貢献できるかもしれません。


・自分のスキルの棚卸しをし、明確に説明できるようにしてください

世の中には競合がたくさんいます。なぜ自分なのか、自分と他の人との違いは何なのか。自分はどんなスキルを持ち、どのように貢献できるのか。これらを是非、分かりやすく、かつ、誰もが納得するくらい明確に説明できるようにしてください。己を知ることが第一歩だと思います。自分で分からなければ、友人たちに聞いてみるのも良いでしょう。もし自分に足りないものがあれば、会社で働いている間に身につけるべきです。

また、常日頃からSNSなどで自分の考えや仕事について情報発信するのも良いと思います。誰かがどこかで見てくれているものです。


・周りの人に親切に接し、信頼される人になってください

受けるのではなく、与える。困っている人がいれば、手を差し伸べる。自分に厳しく、人には親切にする。何か役に立てることはないか常に周りを観察し、考える習慣を付けることで、信頼される人になれると思っています。自分はまだまだ発展途上ですが、周りにいる成功している人たちを見ていると、ギブファースト、ギブ&ギブの精神で動いている人がほとんどですし、心身ともに充実した幸せな生活をしておられます。


というわけで、この一ヶ月を振り返ってみて感じたことをまとめてみました。ここまで長い文章を読んでいただき、ありがとうございます。

上記以外にファイナンスの知識も必須条件ですが、それついてはまた機会があれば書いてみたいと思います。

それでは、みなさま良い週末をお過ごしください。

最近、近所のお店のランチを開拓しています。美味しい焼肉ランチが1100円。満足でした。

課題を解決するピースとして、ぴったりとフィットする人材になるために

今朝の東京は少し薄曇り。
今までが快晴続き、日中は暑いくらいの晴天でしたので多少の崩れは仕方ありません。

先週の土曜日にブログを投稿してから日にちが経過してしまいましたが、こちらでは予定どおりに朝昼晩、様々な方とお会いして仕事をし、ミーティングをし、ランチをし、飲み会に参加し・・・と、とても忙しく動いています。

独立起業してまだ一ヶ月も経っていませんが、個人の事業開発コンサルタントとして、多くの会社からお声掛けをいただき、日々課題をお聞きしています。「まず来てくれ、話を聞いてくれ」と言われることがどれだけ嬉しいことか。個人で動いていると特に、必要とされていることのありがたさが身に染みます。

話のテーマは様々で、もちろん詳しく書くことはできませんが、業界全体が抱える課題や、行政が絡むまちづくりと言った大きな視点から、企業が抱える個別の課題(たとえば、人の採用、チームづくり、システム開発、新規事業開発)や品質管理、工程管理といった分野まで、多岐に渡ります。

いずれの場合も言えることは、中にいる時間が長いため現実的な視点でモノを考える癖がついてしまい(それはそれで悪いことではありません)、視野が狭くなり、全体を俯瞰できないこと。ブレイクスルーのポイントは、少し引いたところから全体を見ることで見つかったりするものです。一方で、客観的視点で自社のビジネスや製品を見て、是々非々でボトルネックを抽出して課題意識を持っておられる方ももちろんいらっしゃいます。

自分の仕事は、それらの多岐にわたる課題を解決するためのピースとして、必要なところにぴったりフィットし、一緒に汗を流すこと。今回も様々な業界、企業の皆さまから宿題をいただきました。中には壮大なテーマで、根が深く、自分だけではどうにもならないこともあります。仲間たちと協働しつつ、今までの知識と経験をベースに、自らも視座を上げて取り組んでいきたいと思います。

ここからは、ここ数日の出来事を一部、ご紹介したいと思います。

銀座での天香回味鍋

日曜日の夜、銀座でおすすめのお店があるということで大学関係者数名の仲間たちと集いました。きのこたっぷり、薬膳鍋です。もう見た目から身体に良さそうでしょう?

体内の毒素がデドックスされる感じ、食べながら爽快でした。もちろん、皆さんとのトークからも刺激をたくさん受けました。何歳になってもチャレンジする姿勢、自分も見習わねば・・・ご同伴の皆さま、素敵な時間をありがとうございました。

新百合ヶ丘でのランチミーティング

こちらご招待いただきましたランチミーティングでは、イタリアンのコースをご馳走になりました。技術話に花を咲かせながらのお料理、一品一品素晴らしかったです。小さなお店で、シェフとマダムがお客様と対話しながら、丁寧に、心を込めて作っておられる姿に、仕事の原点を見た気がします。仕事とは、お客様を満足させ、喜ばせること。それによって、自分も幸せになる。そういうことなんだ。

お誘いいただきました社長、大変ご馳走さまでした。

合間を見て、軽くランニングもしています。
半蔵門の定宿ですから、皇居も走りました。ウルトラマラソン前なので、軽めに調整。

池袋でグローバル人事塾も開催。

162回目の今回は【ワカモノのトリセツ ~Z世代にスイッチが入る3つの対話術~】がテーマ。自分が中年になって思うことは、ワカモノから積極的に学ぶ姿勢が益々必要だということ。固定観念に捕らわれず、柔軟な姿勢で自らも変化していく。
この気持ちが保守的にならず、新しいことにチャレンジする原動力になるのではと実感です。

ご参加者皆さまとの懇親も大変楽しいものでした。
講師の皆さま、参加者の皆さま、会場提供のリングロー株式会社の皆さま、ありがとうございました!

他にも書きたいことが山ほどありますが、追って小分けにしていきたいと思います。

それでは、今日も素敵な一日をお過ごしください。

今週のアップダウンと来週の話

一週間前の土曜日、ゴルフから帰ってくると体調不良を感じました。

しばらく横になっていると全身寒気がして熱をはかると38℃。念のため、無料PCR検査を受けましたが案の定、陰性。どうやら季節の変わり目の恒例行事、発熱ウィークに入ったようです。これで3年連続。几帳面な性格なので、Googleカレンダーにその日の体調や熱を記録しているのですが、昨年や一昨年の記録を見返しているとやはりこの時期に同じように体調を崩しています。先日NHKのクロ現で天気病について特集されていましたが、やはり季節の変わり目はダメですねえ。

そういうわけで、38℃台の発熱が木曜日まで続き、その間のランチミーティングや訪問などの予定はすべてキャンセル。お約束していた方々には大変なご迷惑を掛けてしまいました。申し訳ございません・・・

ようやく昨日になって何の前触れもなくスッと熱が下がり、通常の生活に戻りました。やれやれ、一安心です。嬉しくなって軽くお花見ジョグに出掛けました。今年は桜、長持ちですね。

芦屋川
夙川

散った花びらが川面に浮かんでいるのも素敵です。

さて、週末ではありますが、本日から来週の木曜日にかけて少し長めの東京出張です。

久しぶりに始発の新幹線に乗りました。関係先の社員総会に出席するため、朝から重ための駅弁で気合を入れています。今回、日程も長く、予定に少し余裕を持っていますので、突然ランチのお誘いとかするかもしれませんがよろしくお願いします。笑

東京出張が終わると、今度はチャレンジ富士五湖ウルトラマラソンが待っています。事前の発熱もあり、今回も相当な準備不足ですが、さてどうなることやら。ま、楽しければそれで良しとしましょう。

それでは皆様、良い週末を!

共に学んで議論できる幸せ

今年からほぼ毎月のように参加させていただいている経済・政策勉強会。

東京発信ですが、オンライン開催ということで全国から国家・地方公務員、議員、教員、各分野で活躍するビジネスマン、現役学生など様々な分野の方が集まり、母校の経済学部の先生が中心となって行われている勉強会です。

月に一度、各分野の実務家の先生方をお招きして講演やパネルディスカッションが開催されているのですが、今日は参議院予算委員会調査室の先生のご講演でした。今年一年の振り返りと今後の予算政策について包括的に学ぶことができました。自分としては経済学の観点から「分配」のあり方について疑問を感じており、今回の55兆円という極めて大規模な経済対策の効果についても?と感じざるをえない中、改めて国としての動きを知り、本当にこの国大丈夫なのかなと不安に。というのも、財政健全化は今の永田町ではタブー視されており、当面の止血としてのバラマキ(およびその方法)のみが議論され、5年、10年先はおろか未来の国のあり方が議論されていないというのです。ほんとどうするんだろ。

米国ではテーパリングが発表され、金利引き締め=財政健全化の指針が少なくともロードマップ上で示されています。まあ、緩和したなら引き締めるというのは当然のことですよね。お金刷って金利下げれば良いというのは、一時的な止血方法にしか過ぎませんから。ただ、テーパリング発表とオミクロン株、さらに年末のタックスロスセリングも相まって米国株が大暴落しており、ここ数日、自分も涙目な状態ではありますが(笑)、まあ、長い目で見たらそっちの方が健全ですよね。

解決策の有無や方法はどうあれ、いずれにしても今後、日本が非常に厳しい状態になるのは目に見えています。一市民としてどうすることもできませんが、少なくとも、このような勉強会を通して全国の「学友」の皆さんと一つのテーマについて議論するだけでも、とても価値のあることだと思っていますし、今まで知り得なかった方々と親しくなれるのも嬉しいです。

学べる喜び、学べる幸せ。
日々感謝しながら、自分の考えを確立している最中です。

今朝のランニング風景

若いっていい。でも自分だって今この瞬間が一番若い。

おかげさまでありがたいことに、分刻みの忙しい日々を過ごさせていただいています。そんな中でも色々と楽しいことはありましてね。今日は少しだけそんな「楽しいこと」をご紹介したいと思います。

5月からスタートした全4回の工学部学生を受け入れてのインターンが終了しました。受け入れ部隊となった開発部のみなさん、今年もお疲れさまでした。

毎年、某工業大学の学生を当社に受け入れてIoT製品開発実習を行っています。今年は昨年の倍の4チーム16人。ハード組とソフト組に分かれて、Arduinoを使用した製品(もちろんプロトタイプです)を開発してもらうのですが、各班、アイデア出しからスタートして、回路を描いて、基板をレイアウトして、部品を選定して、制御プログラムを書くということをやってもらっています。

実習では、生基板に部品を半田実装までしてもらって動作を確認することもしています。半田の香りっていいよね〜(同意少なそう)

学生さんたちと混じってものづくりをするのは楽しいですね。
大変なこともたくさんありますが、動く動かないで一喜一憂したり、部品が足らないことが分かってその場で手配したり、そんなバタバタも楽しい(メンターのみんなは楽しんでいられないでしょうが・・・笑)

で、やっぱりこういう時に思うのは、「若いっていいな」っていうこと。学生は学生の時にしかできないことがたくさんある。今この瞬間をどれだけ有意義に過ごせるか。まあ、卒業しなきゃ分からないんですけどね、そのありがたさは。でも、やはり若さは大きな武器だ。

ある番組ディレクターの「若い子には、可能性は無限大ではないけど、選択肢は無限大だよと言っています」との言葉を思い出します。そう、若さの良さは「選択肢」が多いこと。あらゆることにチャレンジして、可能な限りたくさんの選択肢を試すことができる。

でもね、大人になっても、何でもできるっちゃできるんです。
僕のように40代半ばを過ぎても、「今この瞬間が一番若い」のですから。この歳になって新たな出会いもたくさんあるし、新しいことにチャレンジすることもある。そりゃ、選択肢は学生に比べると少ないかもしれないけれど、それは諦める理由にはなりません。今でも知らない分野を調べたり、論文読んだり(必要に迫られて、が多いですが笑)できることはありがたいことですね。

なんてったって、自分史上、今が一番若いのですから。

今年も理系学生向けIoTものづくりインターンシップが始まりました

弊社では4月から6月にかけて、某工業大学の学生さんを受け入れての「IoTものづくりインターンシップ」を開催しています。例年は介護・介助がテーマなのですが、今年は大学側で設定するテーマが自由ということもあり、昨年の倍の数の学生さんが集まりました。

この時期ですので、企画やアイデア出しはすべてオンライン。実習のみ弊社に訪問していただき(コロナ対策はかなり厳しく実施しています)、回路設計・基板レイアウト講習、および、マイコンボードAruduinoを用いての組み込み制御講習を実施しています。

僕は毎年のこのインターンシップを非常に楽しみにしています。教授たちとの打ち合わせはもちろんですが、学生さんたちのフレッシュなアイデアや部品の特性などを自分たちなりに調べながら真剣に取り組む姿勢を見ていると「若いっていいなあ」と単純に羨ましく思うし、刺激を受けることもあります。受け入れ側の弊社の開発部メンバーのみんなには少し負担を掛けてしまいますが、このインターンシップの中から新卒で入社してくれた社員もいますので、財産になっていることは確か。

今日は社会人向けのものづくりコンテストに関するアプリケーション提供を某学会から依頼されてミーティングを行っていたのですが、やはり企業姿勢として、このような技術のボトムアップに貢献できるような場には協力したいと思いますよね。コロナ禍で国際協調が求められていますが、企業や業界でも同じで「自分だけ儲かる」のではなく、それぞれの役割を活かしながらの協調関係が求められていると思います。

ダメなところは今のうちに全部出しておく

昨日、ニュースで衝撃の数字が出ました。
2020年のGDPがマイナス4.6%、2021年1-3月期マイナス5.1%。

衝撃の数字です。一市民が心配しても仕方ないのですが、日本のGDPが約550兆円なので、昨年だけで25兆円が消えてなくなったという計算になります。前年比で毎月2兆円〜3兆円が消えているという計算です。そのお金はどこに行ったのでしょう?単純に消えているのです。

ただでさえ30年間ゼロ成長の日本についにダメ押しか?というようなマイナス成長。そこへ来てワクチン接種率は世界100位以下で途上国と同じ水準。あまりネガなことは言いたくないのですが、日本のダメなところがコロナで一気に噴出したという形でしょうか。

ダメなところというのは、意思決定の速度が遅い、リーダー不在、外交力弱い、安全保障弱いという点です。加えて、キャンセルで余ったワクチンを町長が打つだけでニュースになって釈明しなければならないような極度な平等主義(国民全員、欲しがりません勝つまでは精神)と足の引っ張り合いが事態をより悪化しているような気がします。自治体のリーダーがワクチン打つなんて、その職の代わりがいないんだし当たり前のことでしょう。何が悪いんでしょうね。事前にルールを作っておけば良いという意見もありますが、非常事態なんだから臨機応変にやるのが普通。人が5人いてワクチンが3つしかない場合、日本人の場合は全員が我慢して3つのワクチンを捨てちゃうんでしょうかね。(全部がそうとはいいません)。

こういう状況を目の当たりにすると映画「シン・ゴジラ」の一場面を思い出します。

内閣官房副長官の矢口(長谷川博己)が「米国はゴジラをどうする気だ?研究対象か?それとも駆逐対象か?」と尋ねたとき、米国大統領特使のカヨコ・アン・パタースン(石原さとみ)は「それは大統領が決める。あなたの国では誰が決めるの?」と返したシーンです。この一言が今の日本を表しているような気がします。

GDP減少はコロナの影響が大きいですが、時代は変わったとはいえ、出る杭を打つというのももうやめにしたいですね。評論家は評価されず、手を動かした者が評価されるべき。僕がシリコンバレーで学んだことは、下手クソでもローテクでも何かを作った人がリスペクトされるという精神。新しいことをリスク背負ってやろうとしている人は全員で応援すべきだし、やはり次の時代を作るのは若者です。コロナ対策も若者中心、若者ファーストに考えていかないとね。

賛否両論あるでしょうけど、ピンチの時こそ真価が問われる。
逆に考えれば、ダメなところは今のうちに全部出し尽くしておけばいいのかもしれません。

災い転じて福来たる。
雨降って地固まる。

諦めないように。

参考:「ピンチの時こそ、その人の器の大きさが見える」(2020年4月7日記事)