消費者との”フェアな関係”とは


マーケティング、ブランディング担当者、必読記事です。

「企業はもはや無視できない、3つの新しい消費者行動パターン」 (wired.jpより)

“現代の消費者たちは、以前より豊富な情報をもち、懐疑的でもある。人々の購入行動は、信頼する企業に対する投票行動のような面が増えてきている。” (記事引用)

消費者と企業は以前のような”トップダウン的”(これはつまり、企業からの一方的な商品の情報提供が、その商品の全てであり真実であるという風に信じる従来型の消費者を示唆すると理解)な関係ではなく、ギブアンドテイク(何を提供すれば何を得られるか)を透明に理解したいと考えているという点にまさに表されている。それが、この記事で言うところの「フェアな関係」。ソーシャルメディアがインフラとして機能していることも背景にあると思います。

今、業績を伸ばしている企業の特徴は、「提供している交換を、包み隠さずに正直に認めている」という点も、重要なポイントですね。安い理由は何か、シンプルなのは何故か、メリットはどこで、デメリットはどこにあるのか。

先日のカネボウの白斑問題のように、「大手が提供しているから、ブランドのある会社だから」という変な安心感は、もはや影も形もなくなり、いかに透明で、正直であるかが、結果的に消費者ニーズに応えていると理解できると思います。

“見せかけだけの美点」を付け加えたり、顧客との情緒的なつながりを無理につくろうとする必要はない。”(記事引用) ただ、正直で誠実であること。

指摘されている消費者行動パターンは以下の3つです。

新しい「フェア」へ向う人々
消費だけではなく、創造もする人々
時間を「取られない」ようにする人々

一言で表されていますが、シチュエーションに合わせて咀嚼すると興味深い側面が見えてきます。そして自分自身が「消費者」の立場で考えた時に、その商品やサービスをどのように見ているか、鏡のように照らし合わせて考えても面白いですよね。もうね、CMや美辞麗句を並べた広告や、営業マンの「これすごいでしょう」を信じていないのですよ。買わされることを極端に嫌い、選ぶのは「あくまで自分の審美眼に見合ったもの」というスタンスになっている方も多いのではないでしょうか。これがまさに、「フェア=対等な関係」。


昨日紹介した東洋経済の記事にも「ニュースを受け取るだけでなく、ソーシャルメディアを使って、頻繁にシェアし、自分の感想や知識を、ニュースに「加える」ようになった。」とありましたが、これらの行動も(まさに僕がそのティピカルモデルですが)、一方通行の情報をそのまま素直に信じなくなったという点も大きなファクターとして挙げることができますよね。そのニュースをソースにして、自分の観点というフィルターを通して理解する。

これから益々、企業の舵取りが変わってきそうです。
さて、色々と考えねば。