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ハフィントン・ポストに、1935年当時のモスクワの地下鉄駅の写真が掲載されていたのでとても興味深く見ました。
旧ソ連という社会主義の盟主であり冷戦時代にアメリカと技術発展で凌ぎを削った国の地下鉄の駅は、80年前であるにも関わらず近未来的なイメージさえさせます。だって、今の地下鉄駅と変わらないし、スタイリッシュなエスカレーターは現代のものよりも洗練されたイメージ。モノクロであるがゆえの美しさもあるかもしれません。
一方、当時は、当然ながら社会主義国家ですから「革命の敵はすべて抹殺」という大粛清時代でもあります。この無機質な美しさの裏側には、幾万もの血が流されているという時代の暗闇も垣間見ることができます。
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無機質な美しさは、個人的な好みでもあるのですが、映画で言うとやはり「ガタカ」を挙げておかなければならないでしょう。
この映画については何度か触れていますが、とにかく惹かれるのは、アンドリュー・ニコルの美しい世界とマイケル・ナイマンのノスタルジックな音楽でしょう。
自分のブログを検索していると、2006年の10月に簡単なレビューを書いていました。ちょっとピックアップしておきます。
近未来、遺伝子の優劣によって人生が決まってしまう、無機質で定められた悲しい世界。その悲しさすら美しさに変える映像美。ロケで使われた、フランク・ロイド・ライト設計の、マリンカウンティシビックセンターの、重厚かつ、曲線の美しさ。全てが夜か、セピア色の夕日に照らし出された世界。リアルに描写された、人間の内面の心の葛藤や劣等感が、スタイリッシュな世界の中で、より際立つ。レトロ・フューチャー的コンセプトを徹底的に視覚化した美術。
この映画には大好きなCITROENのDSが出て来ます。
ユマ・サーマンが乗るからまた一段と味わい深い。
まさに名車ですね。