見極めの重要性


SONYが不採算事業となってしまったVAIO事業の売却を検討中というニュースが流れています。

日本人として、あの名機「VAIO」が?という一抹の寂しさを感じてしまいますが、企業判断としては間違っていませんよね。赤字を垂れ流すエレクトロニクス事業の整理については急務でしょうし、PCマーケット自体がスマフォやタブレットにユーザが流れてしまい、どんどんシュリンクしているという状況、また、Macのシェアが拡大している(windows同時起動できますからね)という要因もありますので、将来性はないでしょう。これからPCブームは来ますか?新興国向けの低価格機はまだ可能性があるかもしれませんが、リプレース以外は絶対ないですよね。

今後、PCは業務用途としては残るでしょうが、家庭、個人ユースはスマフォ、タブレット、ウェアラブルデバイスに取って代わるでしょう。このタイミングで事業売却するのは、遅すぎたかもしれません。もちろん、あれほどの所帯ですから「はい、やーめた」とはかないのも事実ではありますが。


家電メーカーのTVやケータイ、スマフォ、PC事業の撤退や売却が相次いでいます。このようなニュースは感傷的な寂しさを生んでしまうものの、「選択と集中」「決断と実行の早さ」などビジネスの基本原則を改めて再認識させられます。将来性があればともかくとして、業績不振になってから慌て始め、不採算になってもまだ頑張り、最終的にバリューが落ちてから仕方なく売却というのは、ビジネス的に見ればクールではないですもん。(そんなに上手くは行かないと思いますが)バリュー最高値の時に売って、その資金を引っさげて次の10年を作るための「量子コンピュータ」などの新技術に歩を進めるというのが「理想」だと思います。企業は何かを始める時、あるいは既存の事業についても、ある意味で常にエグジットを意識すべきなんでしょうね。

いずれにしても、見極めってとても大切ですね。
流されてはいけない。