小さな手紙を握りしめた、小さな女の子


目が回るような忙しさに追われ、ようやく今になって落ち着きました。時計は21時。ちょっと小休憩。この時間のオフィスは嫌いではありません。


アサカツを初めてから、毎朝6時半に起きて娘と一緒に駅に向かい、ホームで見送ってから自分の電車に乗るという生活をしています。睡眠時間は更に短くなったものの、気候が良いので目覚めも良く、アサカツメンバーの集まりも良いので楽しく学習をしてから朝礼という極めて健康的なサイクルに充実感を覚えています。

さて、今朝の話です。

ホームで一緒に子供たちを見送るママから聞いた話。娘さんは一年生。その子はGW前まで学校に行くのが嫌で嫌で泣いてばかりいたそうです。その子のママは、下に3人のお子さんを抱えています。一人はまだ0歳。手がかかる年齢の弟妹がいるので、まだ一年生とは言えその子も「姉」としての自覚を持っていたのでしょう。なんとかがんばって、しばらくして泣くことはなくなったものの、学校に行く前にお腹が痛くなったりして、なかなか本調子とはいかなかったようです。ママもその子が子供たちの中で一番上ということで、かまってあげる時間も十分ではなく、少しかわいそうに思ったのでしょう。ある日、

「ママに何かできることがあるかな?」

と尋ねました。

するとその子は、

「まいあさ、がっこうへいくまえにおまもりとおてがみがほしい」

と答えました。

さすがに毎日お守りを作ると膨大な量になってしまうので、小さな手紙を毎日書いて、その子に持たせることにしました。するとそれから、その一年生の子は元気に学校に行くようになったそうです。

一番上のお姉ちゃんとはいえ、まだ一年生。うちの子もそうだったように、不安で不安で仕方がないのは良く分かります。ちょうど一年前、僕も泣きじゃくる娘を学校まで引きずるように連れていきましたっけ。先生に泣き叫ぶ娘を預けて、断腸の思いで小学校を後にして駅に向かったことを鮮明に覚えています。あの時は辛かったなあ。
きっとその子も皆と同じように、まだ学校には馴染めてないんだと思います。でも、姉としての自覚もあるからママに迷惑かけないように我慢していたのでしょうね。小さな手にママからもらった手紙をお守り代わりに握りしめて、がんばっているのでしょう。

僕は今朝、ホームでこの話を聞いて涙が出そうになりました。きっとその手紙を一日のうちに何度も何度も読み返すんでしょうね。

おとなしくて、自分からは全然話をしないのですが、いつもニコニコ笑っているかわいい女の子です。今朝、初めてうちの娘を含むお姉ちゃん達に囲まれて、ママから離れて一人で電車に乗って行きました。

明日の朝もきっとその子に会います。

とびっきりの笑顔でその子の頭に手を置き、「行ってらっしゃい!」と声を掛けてあげたいと思います。

がんばれ、一年生!