自分の引き出しにあるものだけで話をするな

人間には2タイプいると仮定して、そのタイプを「ゼロからモノを作る人」と「作られたモノを使っている人」に分けるとします。どこにでもある自己啓発セミナーみたいな話ではなく、世の中には、他にはない何か、オリジナリティで無から有を生み出す人がいます。とても少数ですけれど。

そのような人の中でも、たった一人で道を切り拓いている人は、凄みがあります。静かな凄み。言葉の前に雰囲気。雰囲気の後に最低限の言葉です。いろんな人と会って話をして来ましたが、こういう人って、凄く素直で、凄くプリミティブな人が多いように思います。一体なんなんでしょう。そしてそのような機会があった時にいつも思うのは、自分の未熟さと、未熟ゆえに学び続ける必要性と、自分の「引き出し」に入っているものだけで満足してはならない、ということです。

自分の引き出しの中にあるものだけで話をするな

いつも、そのように自戒を込めて言い聞かせています。そして、そのような気付きとインプットがあった日には、少しだけハイボールの力を借りて雑音をシャットアウトし、見聞きした情報を静かに咀嚼し、消化し、整理してから引き出しの中に並べます。咀嚼から整理までの時間はアウトプットができません。だから、そういう人は静かになるのだと思います。そして、とてもエネルギーを使います。

「作られているものを使っている人」は、自分の引き出しの中にあるものだけでやりくりしていれば良いのでエネルギーを使わず済み、楽です。その代わり咀嚼から整理までの時間を必要としないので、静かにはしていません。

いろんな意味で、凄みのある人は静かなんだよなあ。

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中之島の夜景と心地よいコミュニティ

昨夜、梅田をベースとする走友会に参加させていただきました。

長いランニング人生の中で、今まで一度も走友会やクラブに参加したことがなかったのですが、先日お誘いいただいたランナーばかりの飲み会(過去記事参照)があまりに楽しく、そこで出会った皆様に仲良くしていただいたこともあり、いつか機会を・・・と思っていて昨夜ようやく時間が取れた訳です。

ミズノのランナーズステーションで着替えて皆様と一緒に大阪市役所前をスタート。中之島を走り大阪城の外周をグルっと一周して戻ってくるという9kmちょっとのランニング、普段黙々と一人で走ることが多い僕にとって仲間と一緒に走るというのは、山に行く時とよく似た感覚でとても楽しいものでした。

中之島の夜景も最高ですし、
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光輝く大阪城も新鮮でした。
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もちろん、アフターの飲み会も参加させていただいたのですが、そこでの話があまりに面白くて久しぶりに顔面が筋肉痛になるくらい笑いました。このコミュニティを運営されている幹事の方々のお人柄、そこに集う皆様の温かさを垣間見ることができ、多くを学ぶことができました。本当にありがとうございました。

先日エントリーした記事(「縮小ニッポンの衝撃」を視聴して)の内容ではありませんが、このような「ゆるくて心地よいコミュニティ」がこれからの少子高齢化社会を生きていく上で、そして豊かなものにしていく上でのキーになると思っています。組織ではなく個の繋がり。集える場、達成感の共有、利害関係の不在、ゴールの共有、満足感、こういった要素が絡みあった関係性。

そこに趣味という共通言語(共通基盤)があると、すぐに仲良くなれますし、話だけではなく気持ちの共有ができますよね。海外の出張先で旅ランをしている時も、ランナーとはすぐに挨拶を交わすことができます。向かう場所は同じでも人それぞれペースは違うもの。そこを認め合い助け合う。これからは皆で力を出し合い、助け合いながら生きていく社会になりますから、このようなコミュニティの重要性が益々増して行くのではないかと思っています。ただ、人それぞれ違いはありますので(例えば社交的な人、内気な人・・・など)、多様性の受け皿となるものはある程度必要でしょうね。

関連記事:
克服型スポーツという共通言語(2014年10月21日)

【2014年旅ラン総括】動けば動くだけ世界は広がる(2014年12月19日)

 

「縮小ニッポンの衝撃」を視聴して

視聴した「NHKスペシャル 縮小ニッポンの衝撃」。

こうなることは随分前から分かっていたので「衝撃」というのは幾分おおげさなタイトルのように思いますが、いずれにしても人類の歴史の中で最も早く人口減少社会を経験することになる日本。番組の中では「撤退戦」ということで夕張市の取り組みが紹介されていましたが、荒廃した団地のインフラに掛かる費用を削減するために「捨てるところは捨てて、住民を集約させる」という強制移住に近い取り組みをリアルに目の当たりにすると「いよいよ始まったな」という気持ちになりました。

人口減少社会では行政サービスと地域社会の維持が困難になるので、残すか畳むかの二者択一になります。島根県の雲南市の例では、行政サービスを各地域に組織した住民団体に委ね、水道メーターの点検とか高齢住民の見回り、バスの運行などをしていますが、支えているのは70代前後の高齢者。高齢者の中でも元気な人が更に高齢者を支えるという構図です。既に市は集落の集約化や存続そのもの決定を住民に任せるような取り組みも初めているようですが、これって本当に住民にとっては厳しい問題。ある高齢の住民代表の方は「どうしたらいいのか分からない。嵐の中に船を出すようなもんですよ」と言っておられましたが、その通りだと思います。

集約することによる効率化と予算の削減は教科書通りの撤退手法ですが、所有権や財産の問題もさることながら、実際に何世代もその地域に根ざした生活をしている人からするとそんな簡単に土地を離れることはできないし、高齢故に引っ越しの問題もあります。しかしこれから皆が直面する問題です。ひとごとではなく、自分ごととして真剣に考えて行く必要がありますね。

個人的に、縮小社会や都市の縮小を指すシュリンキングシティについては以前から興味の対象で、このブログでも色々と書いています。またどこかで整理してみたいと思います。

AI(人工知能)とベーシックインカム(2016年8月4日)
[備忘録]攻めの採用とリテンション、アトラクト(2016年7月15日)
自分が住む地域を眺めつつ、3人に1人が65歳以上の世の中を想像してみる(2015年12月13日)
荒廃ではなく、再生にベクトルが働く好例(2013年10月17日)
人口減少に対応して、開発した宅地を「自然」に戻していくという試みは生まれてこないのだろうか(2013年10月13日)

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[かなり効果あり]明元素言葉を発しながら走ると何倍も楽しくなる

明元素言葉(現状打破言葉)と暗病反言葉(現状維持、退化言葉)というのがあるようですがご存知ですか? 僕は実家のトイレに貼ってあるのを見て知ったのですが、これ、日頃意識しているとすっごく良いです。興味があれば是非検索してみてください。

iikotoba(http://www.web-ami.com/meigenso.html 引用)

というのも、意外に思われるのですが、僕の元々の性格は根暗でマイナス思考が強く、完璧主義ゆえにちょっとした失敗などで凹んでしまうような暗い奴なので、いつもジョギングしながら、「ホンマあかんわ」「ああしときゃ良かった」「あんなこと言わなきゃ良かった」・・・と、気を抜くと暗病反言葉を無意識に唱えながら走ってしまうのです。

そこで、今日の15kmジョギングは、明元素言葉を唱えながら走ることにしました。

「絶対できるって!」
「やってやろうよ!」
「良かったやん!」
「これでまた成長できる!」
「なんてラッキーなんだ!」

と頭の中で考えていると不思議と疲れず、走るペースも早くなり、上を向いてニコニコしながら走ることができるのです!松岡修三さんはやっぱりすごいわ。笑

さて、無事にアメリカから帰国して落ち着いた日本の生活が始まっています。仕事をし、走り、酒を飲み、勉強し、ラーメンを食らう。This is Japanese life! あ、アメリカでも同じことしてたか。笑

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翼が朝日を浴び始めるように

西海岸行きの夜間飛行では、到着地に近づくと、東から昇り始めた朝日が飛行機の翼に当たり、徐々に飛行機全体が明らかになってきます。

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ビジネスも同じで、真っ暗な中を辛抱強く、かつ、正確なコンパスで方向をしっかりと見定めて歩み続けていると、そのうち光が当たり始めてくるように思います。辛抱強さと強い気持ち。そして地図ではなく、コンパス。ただコンパスだけがあっても仕方なく、我々はどこに向かうのか、何を成し遂げるのかという目的地の明確化。しんどいことも頭を抱えたいこともたくさんあるけれど、続けていると何か良い方向が見えてくるものです。

話題とは全然関係ないけれど、こちらはサンフランシスコ国際空港での朝食。パンとスクランブルエッグとポテトとソーセージ。それと、シエラ・ネバダのペールエール。いつも行くメキシカンレストランがなくなっていて驚きました。
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[Photo Gallery]ワイナリー紀行 Sonoma(ソノマ)編

サンフランシスコから車で一時間程度走ると、荒涼とした大地にぶどう畑が広がり始めます。ここはSonoma(ソノマ)。Napa(ナパ)と並んで有名なのがソノマワインです。地元の人たちに言わせると、ナパワインは「Napa」と付くだけで値段が高くなっちゃうけれど、ソノマは味もいいしナパよりも安いのでお気に入りということらしいです。

そんなソノマに数百とあるワイナリーの一つ、「Viansa Winery(ヴィアンサワイナリー)」を写真でご紹介したいと思います。ちなみに、僕はワインには全く詳しくないですし、ナパに行く途中に「あ、素敵なワイナリーがある」と思ってフラッと立ち寄っただけですので、それ以上のウンチクを語ることはできません・・・笑

真っ青な空に美しい建物。
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まるで南欧に来たかのようですが、実はオーナーはイタリア人というのを聞いて納得。
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高台にワイナリーがあり、そこから広大なぶどう畑を見下ろすことができます。
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ドライブしながらお気に入りのワイナリーでワインとピザを楽しむ。良い休日ですね。
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バンドの生演奏もありました。
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こちらはテイスティングカウンター兼ショップです。
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地元に住んでいる人が、「カリフォルニアって他の州に比べると税金高いけれど、(天気税)だと思えばいいんだよ」と言っていましたが、本当にその通りだと思います。晴天で湿度が低く、朝晩涼しくて過ごしやすい。この気候に勝る値打ちはありません。

ソノマからナパに向かう途中もひたすらワイナリーが続きます。今度は他のワイナリーにも行ってみたいと思います。

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太陽と木々とか

目立ちもせず、主張もせず、疲れたと愚痴もこぼさず、法則に従って連続する太陽と地球の運動と、光合成により命をつないでいく植物たち。自然の法則に拘束され、地球上という重力と大気の制約の中で生きる人間が、その短い歴史の中で様々な愛や絶望や欲望や思いの中で不可してきた、社会構造とか、経済構造とか、時間の概念とか、日曜日は安息日とか。これらに何か意味はあるのだろうかと考えるくらいに、夕焼け空はきれいでした。

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時間の概念って面白いもので、たまたま「地球の自転を一日」としただけで「地球が二回転すれば一日」でも良かったような気がします。

さあ、明日、明日、明日!

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することより、しないことを決める

少し涼しくなったとはいえ、日差しはまだ夏のそれを感じます。
仕事をしていて少し出足が遅れた今朝の11kmランもまだまだキツく感じます。海では競技カヌーにヨット。皆さんそれぞれ練習に励んでいますが、僕はランナーとしてカヌーの皆さんと競争です。抜きつ抜かれつ。

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Costcoに行く時はいつも「あれもこれも」と買い過ぎてしまうのですが、今日は「買わないもの」を事前に決めて行きました。どんなことでも、「すること」、より、「しないこと」を決めた方がうまく行く場合が多いですね。「すること」を決めてしまうと、荷が増えるばかりです。でも、「しないこと」を決めると、コンパクトになりますし、目的を達成しやすくなります。荷が軽いので、達成途上の道のりで起きる問題も解決しやすくなります。

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という訳でいつもはワゴンの荷台が一杯になるのですが、今日はコンパクトになりました。大成功です。

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[決める、実行する、評価する]決めるが多い週

今週も出会いと学びに溢れた一週間でした。

特にプロジェクト会議が多かったように思います。すごく単純なのですが、業務フローを「決める、実行する、評価する」に分解すると、「決める」が多い週でした。決め方にも色々あって、リーンキャンバスを使ったり、モックを作ったり、ブレストしながらホワイトボードに描いてみたり、飲みながら話したり。

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昨夜は米国からビジネスパートナーが来日し、会議の後に食事をしながら話をしていたのですが、コンピューターサイエンティストでありながら「技術力よりもホスピタリティ、サポート、信頼関係」を口酸っぱく強調する姿が印象的でした。

技術を持っていても信頼できない人はいる。逆に信頼関係がある人は、その技術も信頼できる。未来のテクニカルサポートのあり方についての青写真も興味深かったです。来週はこのチームとシリコンバレーでミーティングを行います。物事がどんどん進んで行きます。

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