【Tech系】これなら自分もやってみようと思う


3Dプリンターがここまでフィーチャーされることなんて、何年も前の展示会から見ている人間としては今更感が否めないのですが、DIYの上を更に行く、ツールを使った筐体設計(というより、3Dモデリング)と試作までの作業は確かに一般ユーザーには縁のないものでした。

しかし、このtech crunchの記事にあるように、autodeskの新しいiOSアプリ「123D Creature」を使用し指の操作でモデリングが出来るのであれば、そりゃ一気に身近なものになりますよね。しかも、このアプリ無料。

Autodesk、iPadアプリ、123D Creatureを公開―誰でも3Dでモンスターをデザイン、彩色して、3D出力できる

元来、メーカーのエンジニアの領域だった技術をググっと家庭のホビーレベルまで近づけてくる戦略、これは”CAD業界のジャイアント”、さすがAutodeskと言った感じですが、昨年来の大きなムーブメントに3DプリンターとAutodeskが上手に乗っかったような気もしますし、クリス・アンダーソンのような”イノベーター”に上手く注目させて大きなうねりを起こさせるということが、このソーシャルメディアの時代にどれだけ大きな力を持つか、実感させられます。

そう言えば、2年前にロサンゼルスのApple StoreでiPhoneにインストールされていた手書きで回路図が描けるというフリーアプリがありましたが、あれももう一回ほじくり返して見ても面白そうです。ちょっとこの辺りの戦略、やっぱり真剣に考えてみるべきですね > 関係各位

感情に支配される市場


Appleの四半期1Qの決算発表、過去最高益を更新したとのニュースでTLが埋まって迎えた今朝です。バタバタして更新もできませんでした。

Apple Revenues Hit Record High With 75 Million iOS Devices Sold

iPhoneとiPadの売上が過去最高だったのに対し、利益率が下がりアナリストの予想に届かなったということでApple株が時間外で急落したとのニュースが話題になっていましたが、そもそも株価は投資家の心理を反映しているもので、いわば感情に左右される相場です。期待値がそのまま売買に繋がる訳ですから嘘がつけないIRの数字が良かれ悪かれ、人の感情は決算発表だけで動かすのは難しいということでしょうか。以前から、iOSを搭載したデバイスの先にAppleはどんなプロダクトで我々を驚かしてくれるのか?ということがマーケットを占める期待感なのですが、そこになかなか次のモノが見えてこないということもマーケットの感情としてはあるようです。まあ、一ファンとしてはどうしても我々の予想をはるかに超える「次の何か」に期待してしまいます。

しかしここ数年来、絶好調のAppleは仮にジョブズというアイコンを失ったとしても世界一のリーディングカンパニーであることは間違いないし、このままAppleがPCやデバイス市場を引っ張っていったとすれば世の中Apple製品だけになってしまう訳で、過度の期待値はどうかなと思いますですね、素人ながら。そもそも彼らは株価を上げるために製品を作っている訳ではなく、質が高く皆の生活を豊かなでエキサイティングにするために製品を日々開発しているはずですから、Appleユーザーは皆iOSから離れられない訳です。これってすごいことですよね。

結局何か言いたいのか支離滅裂になってしまいましたが、我々もソフトウエアやシステムであったとしても「モノづくり」をする業界の一員として、常にリーディングでいることのすごさ、リリースするものリリースするものが飛ぶように売れ、一つのライフスタイルや文化を創出していく企業のすごさはリスペクト、いや、雲の上の存在として羨望するしかありません。Appleにはいつまでもそういう「アイコン」でいて欲しいと思う今日この頃です。

さて、今日もそろそろ店じまい。
皆様も一日お疲れ様でした。

先頭車両に乗ると見える景色が主観的になる(脳内キャリブレーション)


事情が許すなら、先頭車両に乗りたいのです。
普通の在来線でも十分楽しめるのですが、出来れば、ゆりかもめやポートライナーのような無人の新交通がベスト。目の前にはレールしかなく、あたかも自分が運転しているという感覚に浸ることができるからです。乗車中の能動的体験。もちろん景色も大変に良い。

テクノロジーのカッティングエッジな先生方の話は、まるで電車の先頭車両に乗っている気分を味わえます。先生方の考え方や理論がレールであり、ビジョンをモデル化したものが目の前に広がる景色。

昨日まで東京で行われていた MIT Media Lab @Tokyo 2013 は、まさにこれからの世界はこうなって行く、こうなった時に人はこういう体験をし、このような考え方をするだろう。というビジョナリーばかりが集まるプレゼン、パネルディスカッション。

是非視聴したかったのですが、仕事で見れず。こちらにまとめられていたので、ザザッと全文読んでみました。夢中になって時間を忘れますよ。一部、個人的に刺さる箇所のみ、まとめサイトから抜粋してみました。「」内が引用です。それらに対してコメントを追記しています。

「理研の藤井さんによる「SR(代替現実)」。エイリアンヘッド被って見るSR(代替現実)で現実と区別できない世界を実現。」まさにアバターの世界ですね。被験者は迷うとまず自分の手を見て現実を確認するそう。

ここで注目して欲しいのは、人が幽体離脱のような神のような経験をするということ。SRによって人は現実と仮想の区別がつかなくなり、騙されるかもしれないということ。現実と過去が融合する体験。仮想現実の見破り方を議論するとは・・・すごいことです。

「情報も、水と同様に循環し、生態系をつくっている。
例えばhttp://sourcemap.com/ でサプライチェーンを可視化するとそのチェーンが本当にサステイナブルなものかどうか見えてくるということ。」

確かに情報を流水として考えると分かりやすい。soucemapのように情報に色をつけて可視化した時にどのように伝達しているかをトレースできる。プロダクトに関して言うと、理念駆動型であるべきということ。ただ作った、だけでは一時的に消費されて終わってしまいますもんね。

とまあ、ざくっとこんな感じですが、その他、SONY笠原さんによる、カメラ映像に映った物体をタッチ操作すると、実際のモノが動くexTouchや、プロトタイプの作り方、クローズドな考え方はもう古過ぎる、ハードもオープンハード化すべき等の話も必見です。ビシバシ刺激されます。あととにかく登壇されている方の面々が素晴らしい。(実況された林信行さんに感謝です。)

MITの石井先生がおっしゃる通り、「世の中がどう変化して、どこに向かおうとしているかの視座と基軸をもつことこそが大事。」という言葉、心から御意。

個人の価値基準や実体験、成功体験に基づく判断基軸なんていかに小さく稚拙なものか。細かいルールなんてどうでもいい。大きな視点でこれからの時代がどう変化していくかに関する視座と基軸を持つためには情報をどれだけインプットするかだと思うんですよね。フィルターの精度は筋肉と同じで、I/O作業を日々繰り返していれば、徐々に鍛えられて(人や会社から理解されようがされまいが)自分自身の正しい視座を持つことができるようになるんだと思います。普段から違和感を感じていることに対しての自問自答、やっぱりなんだか色々間違っているのかもしれないな、という問い等を含めて、脳内のキャリブレーションになりました。

娘たちも勉強タイム終わったようです。
寒い日曜日ですが、ちょっとクールダウンに出てきます。

BYOD (Bring your own device)


本日到着した東京IT新聞を読んでいると、2013年も引き続きスマートデバイス普及に拍車がかかるとの予想が出ていました。二人に一人がスマートフォンを持ち、タブレットの出荷数がPCを上回る時代がそこまで来ているとのこと。企業でのスマートデバイス(スマフォやタブレット)導入が増えるにつれ、個人所有のスマートデバイスを会社業務でも使用するケースが増えているようです。まあ、中小では良くある話ですよね。会社からしたら機器代が浮く訳ですし、従業員からすれば二台持ちを避けられる。便利だし、効率的。良いか悪いかは別にして、家でもどこでも仕事可能。ちなみに僕はMBAもiPhoneもWiFiも社有機ですので、いつでもどこでも全てオフィシャル(?)の端末を使用して仕事をしています。

しかし一方で、「情報漏洩」に繋がるリスクも増大します。Dropboxにいれた仕事のデータを個人端末と会社端末で同期することや、会社アカウント宛のメールを個人所有のスマフォのGmailに転送するということは便利な反面、端末を紛失した際やウイルスに感染していることに気づかず社内のサーバに接続していまい、大きな漏洩事故にも繋がる・・という可能性もありますね。

うちもそういうことを想定してISMS(ISO27001)を取得して、記録、管理のPDCAフローを回しています。個人端末の使用は原則禁止、持ち出し端末は全てロックを掛けています。しかし、社有であろうが個人所有であろうが、外に持ち出すことに代わりはない訳だし、ウイルス対策も同じようにすべきだし、結局のところ同じように「注意をしなければならない」という点に代わりはないと思うんですよね。まあこの場合、銀行やカード会社など個人情報の中でもセンシティブな情報を扱う場合はそもそもN/Aであることは前提です。端末を外に持ち出すということはあり得ませんし、そこにはISMS等のガイドラインが絶対に不可欠であるという前提から、もし外に持ち出すことがあれば「故意に漏洩した」と判断できます。

まあなぜこんなエントリーをしたかと言うとですね、近くのクリエイティブエージェンシーで働く友人から先ほど電話があってアドバイスを求められたんですね。僕は社内のISMS担当責任者なので、そういう分野には精通している(していなければ逆に問題)ことを知ってのことでしょうが、個人の場合でも携帯やPCの紛失は大きなダメージとなりますよねえ。皆さん気をつけましょう。

しかし今日の今日まで「BYOD」(Bring your own device)という言葉があることを知りませんでした。まるで持ち寄りパーティーの「BYO」みたいやん、と思っていると、予想通りそこからの派生らしいです。笑

Return in a day


早朝出発の日帰り東京出張、帰りの新幹線からです。
今朝の富士山は山頂に雪を冠して見事なまでに美しく、雲ひとつない空をバックに素晴らしい姿を見せてくれていました。Facebookに写真をアップされていた東京出張組の方もおられましたね。僕はあいにく予約をするのが遅くなったので、E席(上り線、山側の席です)を取ることができなかったのですが、反対側のA席から腰を屈めてその姿をチラ見することができました。やっぱり上り線はE席がイーですよ、皆さん。(寒


昨日のmaker Faire Tokyo 2012、大盛況だったようです。マーケ担当のM本さんと今日、プレゼンのために東京で合流して少しだけ様子を聞くことができました。日本でもいよいよ「ものづくりイノベーション」が起こっているようです。
とはいうものの「DIY」をキーワードに日本でも数年前からガレージで日曜大工をやったり、ちょっとしたリフォームは自分でするというのがとても流行っていますよね。Makers程の専門性、個人がメーカーになれる程のものではなくても、「ものづくり」そのものに興味を持っている方の裾野は広がっているように思います。
先日参加したHacker Newsのオフ会でも、PCで直接プログラミングができる(USB接続)マイコンボードキット“Arduino”をプレゼンされている方もおられましたが、今回のMaker FaireでもArduinoは大人気だったようです。オープンソースハードウエアとして、世界中で15万台以上が販売されています。

電子工作としての要素が強いと思いますが、もしかすると将来このようなオープンソースハードウエアを使った一般家電製品が出て来るかも・・・と思うと、今後の進化も目が離せないですね。我々も、ものづくりと密接に関連するツールを開発しているので、このような動き、広がりはとても嬉しいと思います。

analog / prototype


Wired.jpで取り上げられていたこの記事にとても感銘を受けたのでご紹介します。
レイ・イナモト:「広告の未来は広告ではない」

デジタルの未来はアナログ、デジタルはプロトタイプ。
メディアではなくプロダクト。

全くその通りだと思います。僕は広告マンではないのでその観点からの切り込みはできませんし、やめておきます。

どちらかと言うと自分は技術屋の部類に入ると思うのですが、ベンダーとしてプロダクトを作り発信している立場からすると、「情報は歪めることはたやすい」との言葉にある通り、BtoBでもtoCでも、いくらメーカーやベンダーから美辞麗句を並べた一方通行的な情報発信をしたとしても、受け手の審美眼も研ぎ澄まされていること、情報は誰でも直ぐにキャッチできて比較しやく、フィルターの目もどんどん細かくなっていることから、益々効果が薄くなって来ていることは肌身で感じています。また自分自身も、巷にあふれる製品に対してそういう目で見てしまっているところがあります。

「本物志向」というと薄っぺらくなってしまうのですが、つまり、良い物は売れ、悪い物は売れない、というごくごく基本的なことに原点回帰しているのでしょう。付け焼刃的なプロモーションは効果がない中、デジタルをツールと捉え、そこから何を生み出すのか、生み出せるのかということにフォーカスし、プロトタイプ(僕は完成イメージと捉えています)を表現するためにデジタルを用いる、と認識しています。システム、ソフトウエアも全てプロダクトですよね。プロダクトということは「=性能」な訳です。性能がどれだけ良いか。使ってみてナンボのものなのです。粗悪な製品を美しく見せても何もならないし通用しない。
そういう訳で、

・シンプルに性能の良いプロダクトを作って提供する。
・使ってもらう。
・そこから生み出せる価値をイメージしてもらうために
 デジタルを効果的に使用する。
・その世界から生まれる楽しさと価値に触れてもらうような
 プログラムを考え提供する。

当たり前のことばかりですが大切ですね。
ちなみに、どんなデジタルなものを提供していても基本はアナログです。コミュニケーションはその最たるものです。どれだけ技術が発達したとしても、全ては最終的にアナログにたどり着く。手前味噌ではありますが、7年続けているこのブログ、まさに「analog-web」は徹底的にアナログにこだわり続けて来ました。全てはそこに行き着くと考えているからです。という訳で、これからも「analog-web」はアナログを応援して参ります。(意味不明


昨夜紹介したSpartacus Love Themeですが、フルート奏者のJeremy Steigと共演しているものを今夜はご紹介します。こちらも聴き応えのある一曲です。

Bill Evans with Jeremy Steig – Spartacus Love Theme

per second


秒速で過ぎ去った月〜木曜日。
祝日前夜は小学校の同級生HNが帰省しているとのことで、苦楽園のA mistadに集合。何度行っても級友達との集まりは楽しい。昔話に浸り、それぞれの今を興味深く聞くことができる。それぞれがそれぞれの立場で頑張って楽しんでいるのは嬉しいですね。また年末か年始くらいに集まれるかな。


ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。世の中にある人と、栖とまたかくのごとし。

ふと自分の歩みを振り返った時、「積み重ね」が出来ているのか心配になることがあります。一つ一つ積み重ねが出来ていれば良いのですが、目先の忙しさに振り回され、ただその場をやり過ごしてきただけなのではないか、とか。
すっきりしない天気の中、たまには鈍重な頭を抱えて、重たい思考に流されるままにしてみます。

Ananda Project – Bahia (Kyoto Jazz Massive Mix)

Concept and Promotion Movie


社内でシェアされていたのでご紹介。

新しいMercedes Benz A-classのコンセプトムービーです。
http://next-a-class.com/animation/index.html

エヴァのキャラクターデザイン貞本義行さんがprojectチームに入っていたりして、かなりの気合の入れよう。クオリティは見ての通りかなり高い仕上がりです。

人気アニメの巨匠クラスを集めて作っただけあり、今までベンツに興味がなかった層(若い層やオタク層)などをマーケティングターゲットにして市場創出を図っていることが良く分かります。

Benzは最近、「”FOUR” オンナの4つの顔。4つのポエティック・ムービー PV」などE-Classカブリオレでも、おしゃれでこだわりがある働く女性の共感を生みそうな世界観をコンセプトムービーで打ち出したりして、かなり力を入れているようです。

「共感マーケティング」がクローズアップされて久しいですが、どのターゲットにどう訴求していくのか。一つ間違えればコケそうなリスクはあるものの、チャレンジングな姿勢には共感します。

その前にエヴァQも観に行かなくては

Rainy Saturday Makers


雨の土曜日、梅田です。
取引先とのビジネスMTG+アフターMTGを終え、ほっと一息。

先日のブログでも書いた「Makers」ムーブメント、やっぱり熱いです。先程の3DベンダーとのMTGでもやはり話題になりました。誰もがツールを使って「Maker」なれる(MAKERS―21世紀の産業革命が始まる の、クリス・アンダーソンが提唱したものです)、パーソナルメイキングの動きやファブラボのような動きは、現実的には大学主導(実際、ファブラボの発祥はMITだったかな)で行われているものですが、これからは民間と地方行政が一体となってインフラを整備し、コンビニや図書館のように街のあちこちで3DプリンターやCADを使える場所があり、「物を作る」「故障した部品やカスタム品は自分で制作する」という文化が、ここ数年で醸成されてくるような気がします。Autodeskは最近「123D(ワン・ツー・スリーディー)」というフリーの3Dモデリングツールを開発して発売し始めました(この戦略はさすが)。iPadから操作も可能で、そのうち小学校の図画工作の授業でも採用されるかもしれません。授業中に3DCADでプロダクトをデザインし、教室にある3Dプリンターで造形する。ものづくりの楽しさが倍増しそうです。中学校や高校では、本格的にCADツールを使って回路設計を行ったりする授業を採用すれば、「科学」(Science)離れを抑止できそうな気もしますよね。

いずれにしても「ものづくり」が個人や家庭といった最小単位でにまで浸透し、身近なものになって行けば本当に面白いと思いますし、製造業活性化に繋がるとも思います。またこのようなアイデアをソーシャル上で共有してファンを増やしたり、Linuxのように賛同する開発者のクラスタがオンライン上に登場したりして実際にメーカーとして機能し始めるかもしれない。企業もソーシャルリスニングでアイデアを募集したりするケースも増えてきそうですね。
このネタ、久しぶりにドンピシャど真ん中で刺さっています。うーん、ワクワクする。


さて、そろそろ梅田を離脱して芦屋の勉強部屋に戻ることにしましょう。
相変わらず雨は強く降っていますね。

雨の日は定番の曲で。

SWV – Rain

Makers


“Makers”=”ものづくりをする人たち”のことについて

一昨日、当社のマーケ部コンサルタントM本さんがシェアしていたクリス・アンダーソンの記事がとても興味深かったのでシェア。
『MAKERS』のクリス・アンダーソンらが来日講演で語った「未来の製造業」【WIRED CONFERENCE 2012レポ】

結構尖った内容だとは思うのですが、未来の製造業、あながち間違っていないような気がしますね。誰でもアイデアさえあれば、物を作ることができる。例えばAutodeskが出しているフリーの3D-CADを使ってiPadでデザインし、3Dプリンターで造形し、Fablabのようなところで製造する。平たく言うと、一個人でもアイデアさえあれば「ものづくり」をすることができるという訳です。もちろん、試作や基板設計や量産体制、筐体デザインなど専門分野となると、なかなか「そんな簡単に」言ってられないのが事実だとは思いますが、一つの方向性としては面白いと思います。

アイデアはいたるところに転がっている。
備忘録に彼の言葉を単独インタビュー記事の中から抜粋しておきます。

——

これまでは専門の学位を持っている人や複雑なCADシステムを理解している人たちにしかできなかったことが、ちょっと勉強すれば誰にでもできるようになったのです。

プロフェッショナルなエンジニアが考えるべき問題は、イノベーションを「生む」フェーズにはない。むしろ求められているのは、さまざまなところで語られているイノベーションのアイデアを、「商品」に変えていくためのプロセスづくりだと思います。

そういう役割のできるギークが重要になる、というのは事実ですが、『MAKERS』における最も大切なレッスンは、「アイデアをデジタルワールドにシェアすれば、モノづくりにも革命が起きる」ということ。

「シェアする」というアクションを取るだけで、そこから新たなコミュニティが誕生する可能性だってあるわけですから、どんどん自分のアイデアをオンライン上で発信するべきだと思います。

——

製造業はとにかく専門知識が求められる分野です。
我々も業務用ソフトウエアベンダーとして、製造業やメーカーを相手にするビジネスをしていますから、いかに専門性が高いかはとても良く理解できます。しかし、これからは「ソーシャル」、「シェア」という手段を用いて、自分にない知識を他で借りることができるし、良いアイデアがあれば、そこにコミュニティが生まれてイノベーションが誕生するということもあり得るのかもしれません。(ここでは、あの「Square」が一例としてフィーチャーされていました)

いずれにしてもカッティング・エッジな発想です。
しかしこのような柔軟な発想からイノベーションが生まれるんですよね。