行き着くところはない、道は続くよどこまでも

最近の楽しみといえば、月に一度のラジオ収録。
服部天神宮 禰宜の加藤大志さん、世界的アドベンチャーランナーの北田雄夫さん、そして自分(松田知樹)の三人でゆるゆる話す「よりみち神社ラジオ」という番組を始めたんです。

加藤さんは神職という立場で神道の観点から、北田さんはプロのアドベンチャーランナーの経験から、そして僕はビジネスの視点から。三人に共通しているのは、「服部足祭り」と「飛脚まらそん」の実行委員という繋がりですが、そもそも生い立ちも仕事も専門分野もバラバラな三人、三者三様の視点で一つのテーマを話すのが楽しくて楽しくて!

テーマだけ決めてほぼぶっつけ本番で収録しているのですが、なるほど、そんな視点があったのか!と、毎回いろんな気付きがあります。

例えば、先週土曜日に配信開始したエピソード#5では、大切なことを想い走る新しいマラソンのカタチ「飛脚まらそん」について話しているのですが、大会の成り立ちや意義はもちろんのこと、普段考えないような世界観に触れることができます。

たとえば、七大陸の極地レースを歴戦している北田さんからは、アラスカ1,600kmレースのようにマイナス40℃、すべてが凍てつく極限状態の中では、今持っている身体、持っている物、持っている知恵と経験でなんとか生き延びるしかない。競争や順位なんて全く考えず、先のことも考えず、今この瞬間だけに集中した時、あらゆるものとの「調和」を考えるというのです。

また、ロンドンの大学院で学んだ経験のある加藤さんからは、高みの目指し方の違いという点で、西洋の教会のつくりは尖塔が天高くそびえているのに対し、神社は奥へ奥へ広がっていく。ゴールははっきりしないのだけど、振り返ると道になっている。白黒・優劣ではない、もっと大切なものがあることを教えていただいていると感じるとのことです。

行き着くところまで行ったように思えても、まだその先には道がある。

11月に入り、一年を振り返る時期になりつつありますが、年始のFacebookの投稿では「和合、空寂という言葉と深く向き合う年になりそうです」と書いていました。そしてその言葉に違わず、この一年、様々な活動を通して自分なりにこれらのテーマと向き合ってきたつもりです。どちらも説明できないほど深い概念ではありますが、何も考えずに単純化すると「調和」という言葉を双方に含むように感じます。

自分自身の生き方もゆるやかに変化してきました。目指すは「何やってるのか分からない人」なのですが、会う人会う人に、そのように言われることも増えました。調和に至るまでには何があるのか、調和の先には何があるのか。いや、「まで」も「先」もないのかもしれない。

秋はイベントが多く、前回のブログで書いたように北陸三県神社仏閣めぐりに始まり、先日は六甲山の六甲比命神社(多門寺奥之院)での護摩焚きにも参加してきました。修験、護摩焚き、いずれも仏教的ではありますが、そこでも自然との調和を目指す形を感じることができました。

いや〜旅は続くよどこまでも。
ってな感じです。

さて、よりみち神社ラジオは毎週土曜日に配信しています。
今後の配信スケジュールは以下のとおりです。

11/15 人はなぜ不安になるのか?〜不安との向き合いかた〜 第一回
11/22 人はなぜ不安になるのか?〜不安との向き合いかた〜 第二回
11/29 言葉が持つ力とは
12/06 応援文化〜 応援することで得られる価値〜

スマートフォンで簡単に視聴できます、ぜひ、よりみちしてください。
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