結局何がしたいのか(したかったのか)という原点回帰


今日は、物事をシンプルに考えることがいかに大切かという話を少し。

人間はどうしても悩んだり迷ったりする生き物ですから、日々、あれこれ詰まりますよね。特に仕事が思うように進まなかった時や、答えが見つからなくなった時。これからどういう戦略で攻めて行ければ良いか、何を選択するのが最善か、リスクはどこまで勘案すべきか、資金はどれだけ投入できるか・・・。

良く言われることは「悩む暇があれば、まずやりなさい」ということですが、気合と根性があれば解決するようなものなら、チョンと背中を押してもらって「えい、やあ!」で踏み出せることはあったとしても、どうしても先送りしないといけないような種類があるのも事実。物事が複雑化すると、ベストどころかベターすら分からなくなることもあるのです。

僕自身が、典型的な「考えすぎて破綻する」タイプの人間なので、最近ではこういう状況に対して努めて「シンプル」に考えるようにしています。そもそも何がしたいのか。何がしたかったのか。理想は何なのか。今一度、原点回帰してみると、スッと目の間の景色が変わることがあります。

例えば、金を稼ぐことが主目的である場合。自分の働いている時間単価を上げれば、金を今より稼ぐことができます。月に得ている収入を働いた時間で割れば、時間単価が算出できます。時間単価を上げようと思うと、現状を分析することから始めます。無駄な時間はあるか、人に手伝ってもらえるような事はあるか。そう考えると、じゃあ、この事務作業はアウトソースしようとか、もっと生産性の高い仕事に着手しよう、とか、効率性を良くしよう、とか、力のある人なら良い給料が得られるところに転職しよう、とか、モノを売ろう、とか。逆に「金を使わない」ということも、時間単価を上げる一つのソリューションですよね。いずれにしても、何かしらの方向性は見えるはずです。

また、例えば、シェアを拡大しようとする場合。
シェアを拡大しようと思ったら、マーケットを俯瞰することから始める。自分が身を置いている分野のマーケットがどれだけニッチで、投入するサービスなり製品がどれだけ有用かという点を考慮しなければなりませんよね。今から何かをゼロベースでやろうとした時に、あえて人がたくさんいるところで始めても仕方ない。で、こうなってくると求められるスキルは「目利き」になる訳です。あらゆる市場を片っ端から調べ、分析し、数値化することが求められる。参入障壁が高い市場は大抵、特殊能力が求められるものです。でも、もしかすると誰も気付いていないニッチがあるかもしれない。そこを探し当てるのも、目利きの一つです。

いや、お金もシェアも後回し。自分はこういう製品を作りたいんだ!という場合は、とにかく、作りたいものに時間と金を注げば良い。理念と哲学をその製品やサービスにつぎ込み、イメージを形にして理想に近づけていけば良い。技術が足りなければ外から調達すれば良いし、仲間を集めてチームを編成することもできる。

上記の例は極端ですが、結局、どうしたいのか、何を得たいのか、によっておのずと行動は変わってくると思うのです。何も分からなければ、思いつく方法を次々と何も考えずに試せば良いし。

そんな感じで「シンプル」を追求していきたいと思います。それでも何も見えてこないようなら、その時は潔くロジックを破綻させようと思います、はい。