ある番組で、
宮本亜門さんがイングランドを旅しておられました。
「Public Foot Path」という、
私有地も通ることが出来る歩行者用の小道を歩きながら、
彼の口からは「温度を感じる言葉」が次々と出てきます。
ライブリーという町の、
16世紀から住居として使われている古い家を眺めながら、
「すごく愛情を感じますね、
なんていうか、こういうの見てると人を信用できるというか。」
「愛おしい、こういう建物を作ることが出来る人間って、
本当に愛おしいなぁ。」
なかなか普通に出てこない言葉です。
でも、彼は自然に語り続けます。
演出家ということもあるのかもしれませんが、
見る物全てを愛情というフィルターで見れるこの人、
いつもTVで見てはすごいなぁと思います。
「言葉」にも温度の有無を感じることが出来ますが、
「建築物」にも、存在するような気がします。
僕は専門家ではないので良く分からないけれども、
都会のハイブリッド的な最先端の巨大ビルより、
こういう、何世紀も大事に大事に守られてきた建築物って、
人の本質を掴んでいるというか、
「生きる」という根本的な部分を大切にしているというか、
とにかく、温かみを感じます。
ちょっとそういうの、最近よく考えます。
何かに生かせればいいんだけど。