前回の記事で、会社を辞めて独立した理由について、客観的視点、自分自身のスキルを一つの会社だけでなく、複数の会社にも使っていただくというスキルシェアリング、組織の新陳代謝、自分自身のアップデートという4つの要素を上げてみました。
とはいえ、46歳家族持ちが会社を辞めるということは、それなりに勇気がいることです。転職には全く興味がなく(理由は後述します)、独立一本で考えていたのですが、もし仕事がなけばどうしよう、収入がなくなったらどうしようと、社会面での孤立と経済面での不安を抱えていました。中高生の娘二人はまだまだこれから山のように学費が必要ですし、それなりに安定しているものを手放すことって大変です。
プロジェクトごとに個が集まるチーム制の働き方
一方で、社会システムが大きく変容していくことも目の当たりにしました。2020年のコロナ禍で、人々のワークスタイルが大きく変わり、時間と場所を選ばず仕事ができるようになりました。そのため、「課題に対して、会社組織を横断してチームを集めて取り掛かる」という自分の理想の形が非常にしやすくなるとも思いました。このブログでは10年ほど前から「個としていかに強くあるべきか」を事あるごとに論じてきたつもりですが、コロナにより、強い個が集まるためのハード、インフラ面が整ったという印象でした。
転職に興味がなかったと書きましたが、その理由は「会社員」になるのが嫌だったからです。どこか一つの組織にフルコミットすることで制限が発生し、不自由を余儀なくされることは、自分の中でもはや意義を感じられることではないのです。まあそのうち、会社員っていう制度そのものがなくなると思います。そうなると出世競争も社内政治闘争もなく、仕事ができる人がちゃんと報われるという健全な社会になるとは思いますけれど。
今後、仕事はピラミッド型の組織で正社員が集まり行うのではなく、プロジェクトごとに個が集まるチーム制になると考えていますし(メーカー、製造業、インフラ、官公庁等は別かもしれません)、そのためには自分がフリーでいなければならない。個人事業主なのか、法人の社長なのかはさておき、身軽で自由であること。それが必要かつ最低条件だと思っています。そのような理由で、なんでも自由に自分で決裁し、迅速に動くことができる「独立」を選択しました。
自分が持てるスキルを様々な会社に提供したい
今後ですが、自分が持てるスキルを様々な会社に提供したいと思っています。一言でいうと事業開発コンサルタント、ってやつですかね。自分は今まで技術畑でシステム開発に携わり、サービスをリリースし、EMC、電子、エレクトロニクスの分野で技術営業、セミナー登壇、講演活動をしてきました。また、会社役員として、事業拡大、新事業創出、海外への事業展開、国内海外企業とのビジネスアライアンス、人事採用教育など、会社運営のほとんどすべてに携わってきました。
もちろん、しんどいことも山ほどありましたし、ストレスで身体も壊し持病も増えましたが、小さな会社にいたからこそこれだけのことをさせていただいたわけで、感謝しています。そして、自分も「強い個」であるため、ロジックだけでなく泥臭い実践経験を積み上げ、社外活動やスキルアップにいそしみ、決して立場に安住してきたつもりはなく、弱く脆い自分を少しでも強くしてきたつもりです。
自分の視界に入る会社の中には、素晴らしい技術やサービスを持っているのにも関わらず、事業拡大するための人が足りない、ノウハウをもった人材が不在で、伸び悩んでいる会社が多くあります。自分の経験とスキルで少しでもそういった会社のお役に立ち、押し上げ、日本の会社を元気にしたいと思っています。
今はまだ独立したばかり、これから少しづつ、様々な会社のお話を聞いていきたいと願っています。また自分の時間の20%は、引き続き、お金にならないことに全力投球、社会課題の解決や、面白そうなプロジェクトに割きたいと考えています。
どんなことでも結構ですので、お気軽にお声掛けくださいね。
「ライフスタイル」カテゴリーアーカイブ
会社を辞めて独立した理由 〜 スキルシェアリングという発想、組織の新陳代謝、自分自身のアップデート。
このブログでは事後報告になってしまいましたが、3/20付けで16年勤めたCSi Global Alliance株式会社の取締役、およびグループ会社のQuadcept株式会社のCOOを退任し、独立いたしました。正真正銘の「身一つ」です。
今後の所属ですが、既に7期目を迎える株式会社のオーナーを勤めていまして、こちらの代表取締役として仕事を続けて参ります。この会社というのは、家業である不動産管理をベースに2015年に設立した会社で、元々表に出すつもりもありませんでしたから、実家で飼っていたチンチラ猫のティモシー君の名前をそのまま会社名とする「ティモシーズ株式会社」という社名がついております。当時は特に理念もなく、社名の由来を聞かれると非常に困ってしまうのですが、飼っていた猫にもちろん思い入れはありますし、財務も非常に健全です。笑
さて、今回の退任に際し「今流行りのFIREですか?」とか「家業を継ぐのですか?」とか色々とご質問を受けたのですが、FIREでもありませんし、家業を継ぐと言っても専業にするほどでもありませんので、いずれもNOです。今回の独立に関しては、2年以上、体を壊すほど悩みましたし、それなりの準備もしてきました。また経営に関して「こうすべき」という強い想いもあります。思い入れのある会社を離れるという決断は、それなりに辛く、重たいものです。
退任後の3/22に、Facebookに役員退任と独立のお知らせを投稿したところ、びっくりするほど多くの方から反響やお祝い、激励のメッセージをいただき、本当に嬉しかったと同時に、正直驚きました。ああ、こんなに皆さん見てくださっていたんだな、と。
何人かの方からはお電話をいただき、なんでやめたのか、これから何をするのか、と、ご質問を受けました。そうですよね、ちゃんと説明していませんでしたよね。
そこで今日は、会社を辞め、独立した理由について書いてみたいと思います。
ワークシェアリングならぬスキルシェアリングという発想
コロナ禍に見舞われた2020年。
中国で新しいウイルスが発見されたと皆がマスクをし始めた1月末、関西国際空港でサンフランシスコ行きの飛行機を待ちながら考えたことがあります。それは、事業がうまく行かなかったとき、経営者は何を考えるか。出国前にこのような記事を投稿しました。
こうして空港で一人ボーディング待ちをしていると、いろんなことを考えるのですが、今は「ビジネスには客観視点が重要だよな」ということがずっと頭の中をぐるぐると回っています。そして、僕はいつも、その「客観視点」を大切に生きているような気がします。
【出国前のKIXにて】ビジネスに客観的視点と、ダメなら方針を変える柔軟性が必要な理由について考えてみる(2020/01/27)
こうしたら売れる、こうすれば成功する。そのように初志貫徹で信じることは大切ですが、それで結果が出ない場合は、あ、違ったね。じゃ、やり方変えようか、という柔軟性を完全に持ち合わせている場合のみ、正しいと思うのです。
特にビジネスの場合は、相手あって成立するものですから、その相手という視点をとにかく持つこと。そのためには、やはり、内向きではなく、外向きの視点を常に持つこと、社内ではなく、社外の人間と意見交換をすること、競合他社(いわゆる業界のリーディングカンパニーと呼ばれるような企業)が今、どのようなことをしているのかを知ること、これがとても大切です。
そう、客観的な視点。
中にどっぷり浸かっていると、この視点を忘れてしまいがち。視座が下がり、目先しか見えない。社内は同じような人間ばかりなので、意見を求めてもこれと言ったアイデアが出ない。社長が怖いという忖度もある。これ、結構多くの企業が陥っている問題だと思うのです。
でも中には、この「客観的な視点」と「組織の中だけでなく、社会全体を見る」という高い視座を持っている人もいます。そういう人の視点(=能力)は、最近でこそ社外取締役の重要性が日本でも見直されてきましたけれど、やはり、多くの企業が必要としているポジションでもあります。
一つの会社にどっぷりフルコミットするのも良いと思いますが、僕はその客観視点を自分の会社だけでなく、必要とされる他の会社でも活かしてもらおうと思いました。そう、スキルシェアリング。業界全体、社会全体、日本全体で見た時に、どうか。みんなで限られたリソースを共有し、強みを差し出し、弱みを補完し合っていかなければ、シュリンクしていく日本に未来はありません。そして、自分の会社だけ良ければOKではなく、業界全体として発展するためにどうすれば良いかを考えなければなりません。
組織は新陳代謝が必要
さらに、組織には新陳代謝が重要です。
いつまでも代わり映えのしない面子が役員にいても、下が育たない。上が詰まっているとみんなやる気なくすでしょ。そういう意味では、せいぜい経営陣は10年が賞味期限かもしれませんね。血を入れ替えるために、他の会社からヘッドハンティングしてもいい。
そういう意味で、16年いた自分は長すぎたかもしれませんが、とにかく組織も自分もうまく行っている内に、バトンタッチ、アップデートの必要性があると感じました。自分がいなくても組織は自走する。自分はまた一段上のステージでやればいい。そんな風にも思いました。常に変わり続けること、新陳代謝を促進すること。
そういうわけで、この度、新たな一歩を踏み出しました。
次回の記事では、今日書き切れなかった他の理由、独立する前に感じた不安、そしてこれからのことについて書いてみたいと思います。
脳がオーバーヒートした時に効くコミュニケーション
複雑なプロジェクトが同時進行で何本も重なった時、自分のCPUとメモリのキャパにおのずと向き合わなければなりません。多くの場合、現実(容量不足)を目の当たりにしてゲンナリということもあります。
若い頃に比べると経験値は増しているので、CPUの低下をノウハウでなんとか補っていますが、冷却装置が弱くなってきているのか、オーバーヒート = 脳疲労 を起こしやすくなってきました。
こういう時、今までは趣味のランニングで汗を流すことによって脳のクールダウンを行っていたのですが、それに加えてもうひとつ、良い方法に気づいてしまいました。それは、一人でぼーっとするわけでも、気分転換に映画を見るのでもなく、人とのコミュニケーションです。
誰かとのコミュケーションは、脳疲労を回復させてくれます。
まず、自ら発する言葉によって自分の考えを整理できること。そして、相手の発する言葉によって、こちらの脳の神経回路が刺激され、複雑に絡みあってスパゲティになっているエッジが最適化され、分散されたノードがあるべき位置に戻される。まさに、コミュニケーションによる思考のデフラグ、整理整頓です。少なくとも、僕はそのような感覚になります。
この場合、相手は誰でも良いというわけでもありません。
理想的なのは、向き合っているテーマに対して別角度から取り組んでいる人、X軸方向を進んでいる自分に対し、Y軸方向で交わった交点上の相手、課題の共有が出来ていてブレイクスルーできるアイデアを持っている人。こういう人とのコミュニケーションは特に大きな効果を生みます。
停滞していた淀みが一気になくなり、水がさーっと流れ始めてクリアになり、一気に手が動き始める。そんな感覚です。
ここ数日の停滞とうっ血していた脳が、今朝また流れ始めたようです。
そのままの勢いで20kmランに出掛けましたが、運動することでさらにスッキリしました。
こういうことがあるから、オーバーヒートも悪くないなと思うのです。
成長とか、視座の高さとか
日々、事業の相談を受ける中で、いわゆる「勝ち筋」とはなにかをずっと考えています。
ある一定の期間、継続してリソース投入しても結果が出ない事業。ゆるやかに売上が右肩下がりになっている事業。うまく行かない事業は多くの場合、そもそも「勝ち筋ではない」と思うのです。
サンクコスト効果(もはやコスト回収不可能なのに、せっかくここまでやったのだから引けないという心理)は、それに代表されるものですし、まさにウクライナに対するロシアがそのジレンマに陥っているのかもしれませんが、引くに引けないという状況は更なる損失を生みます。
また、頑張ったら成果が出る、というのも、勝ち筋なら「頑張り」に比例して成功の確度は上がるかもしれませんが、負け戦をいくら頑張っても勝ち目はないどころかどんどん消耗してしまうんですよね。
そういう時、「もっと頑張る」ではなく、発想の転換をし、冷静に「今やっていることを疑ってみる」「別のことを試してみる」「思い切ってやめる」とはならないところが難しいところ。考え方一つで今どうすべきかが分かるはずなのに、中にどっぷり浸かっていると分からないこと、判断できないことが多いのです。
よく「視座を高くしなさい」と言われますが、それは視野が狭くなって目先しか見えていないことに対する警告です。視座を高く=視野を広く することで、見える景色が変わり、全体を俯瞰して冷静な判断ができるかもしれません。技術は積み上げですが、経営は広い視野かつ高い視座で。
VUCAの時代で先行きまったく不透明ですが、それでも時代を見越して的確な判断ができるよう、常に視座を高く持ちたいと思っています。
極楽ランジャーニー:琵琶湖南湖一周歴史に触れる48km旅ラン
4月のウルトラを一緒に出走するラン友さんたちと練習を兼ねてロング走。舞台は琵琶湖。同じ関西にいるのに、実は走ったことがなく「いつかは走りたいな」と夢見ていた憧れの場所なのです。
地元のジマさん企画、石山駅に集合してビワイチ(琵琶湖一周)モニュメントの前で記念撮影。一周したら193km!これを一周するには、まだまだ修行が足りません。今日の目標は約45kmです。
雄大な琵琶湖を眺めながら、走り始めます。天気も良くて最高でした。
道の駅草津では、名産のいちごをいただきました。
甘い!糖分と酸味が体に染み渡ります。
約20kmで琵琶湖大橋に到着。この橋を走って渡るとは思っていませんでした。笑
橋の中央付近に写真撮影スポットがあります。
ここで、知り合いのランナーさんご一行に遭遇!
すごい偶然の出来事でした。
橋を渡り終えると、「道の駅びわこ大橋 米プラザ」があります。ここでランチ休憩。あまりに美味しそうだったので、思わずガッツリいってしまいました。カツカレーうどん。笑
食後、道の駅から琵琶湖大橋を眺めます。
ここからは湖の西側を南に向かって走ります。
湖西も見どころがいっぱい!
以前から行きたかった、近江八景、満月寺の浮見堂です。
ここは松の木も立派!
木が好きなので、何時間でも眺めていられます。
浮御堂から琵琶湖を眺める。
良いところだ。
この辺りは旧街道沿いの門前町なんでしょうねえ。
素敵な街並みでした。
南下していくと、明智光秀の居城として有名な坂本城跡。
近江八景の唐崎の松。
芭蕉の句。
歴史に触れながら、大津市へ。
有名なミシガンです。
大津市民の憩いの場。
海のそばを走っているのかと思いますが、湖です。
大津プリンスを経て、
ゴールの水春!
流しっぱなしの手元アプリで48.4kmのランとなりました。
あちこち寄り道しましたからね〜!
最後は温泉でさっぱり!レモンサワーでさらにサッパリ!笑
冷水でクールダウンして筋肉痛もありません。
それにしても、琵琶湖。
豊かな土地から採れる野菜や果物。京都から近く、比叡山の麓ということもあり、見どころいっぱいの歴史遺産。雄大な湖。ロング走聖地、琵琶湖にどっぷりハマりそうです。
ご同走の皆さん、最高の企画をありがとうございました!
自宅駐車場の拡張工事、完了
今年に入ってから、自宅の庭の一部を取り壊して駐車スペースを広げる工事をしてもらっていました。
普段から業者さんなどの来客が多いことに加え、我が家は私道の突き当りにあるために宅配便のトラックなどが転回するスペースも必要です。来客用スペースが埋まっているとトラックの転回もままならず、色々と不便なこともありました。
今日は工事のビフォーアフターを紹介してみたいと思います。
このスペースを取り壊してフラットにします。
木を伐採して(ちょっと悲しい)、灯籠や石なども撤去し、
ユンボで木々の根っこを掘り起こし、地ならし
塀を作ってコンクリートを打って、
ついに完成!広くなった!
これで門の奥のマイカー駐車スペース4台分に加え、来客用スペースが3台になり、最大7台の駐車が可能に(小型車なら8台は停めれます)。
在宅ワークが多かったので、工事の一部始終を家から眺めていたのですが、工事業者の方ってすごいですねえ。
自分も別の意味で技術畑にいるのですが、土木、建築の方の技術に興味津々でした。冬季期間の工事でしたので天気や気温とにらめっこしながら施工していただき感謝です。
あとは、放置している南側斜面の庭や古い門など、手入れしなければならないところが盛りだくさん・・・DIYでできるところはするのですが、大掛かりなところはやはり依頼しなければなりません。
毎朝庭を散歩しながら、アイデアをあれこれ考えています。
気づくと、それが当たり前になっている
気づくと、それが当たり前になっている。
なにかを始める前は「こんなこと出来るのかな」とイメージすらできなかったことでも、少しづつ続けていけば、それがいつの間にか出来るようになり、出来て当たり前になっていることってありますよね。
ジョギングを始めた当初は3kmしか走れなかったけれど、少しづつ距離を延ばしていくとフルマラソン完走が当たり前になっている。僕も最近、隙間時間が3時間あれば20kmは走れる事に気づき(今さら)、こまめに距離を重ねています。以前はロングを走ろうと思ったら、それなりに気持ちを固めて時間を確保しなければならなかったのですが、意外とできるものです。
仕事でも同じで、とてもありがたいことに様々な方面からご相談をいただいています。自分が駆け出しの20代の頃には考えられなかったようなハイレベルなプロジェクトに次から次へと参画させていただき、ふとPCから離して目を上げた時に「思えば遠くへ来たもんだな」と思うことが増えてきました。そして、今ではそれが当たり前になっている。「あんな人たちと仕事したいな」「あんなプロジェクトに参画したいな」と昔憧れていたことが、今は目に見える日常の光景になっている。自分が重ねてきたことは間違いではなかったと、悩みもがいていた若い頃の自分に言ってあげたいです。
ここまではポジティブな「いつの間にか当たり前になったこと」ですが、ここ数週間で世界がガラリと変わるのを見て、ネガティブな意味でも「いつの間にか当たり前」になることってあるんだなと実感しています。戦争が始まる時は突然始まり、人々の考え方もガラリと変わる。自分の命が危険にさらされる可能性が現実的に分かった時、まず安全な場所と食料の確保に動き、すべてを捨てて逃げ、敵が目の前に迫ってきたら命をかけて戦う。
それまで、カーボンニュートラルやSDGsやコロナ対策が主な課題だったのが、一夜にして、エネルギー確保、食料確保、防衛、避難がメインイシューになる。有事の際は、命を守るために逃げ、隠れ、水と食料と燃料を確保するという極めてプリミティブなことが目先の関心事になり、命を守る時にはリサイクルとか省エネとか悠長なこと言ってられないのですよね。21世紀、宇宙開発や最新技術がどうのこうのと言っても、未だに第二次世界大戦の時のような戦い方が現実に目の前で起こっている。市街戦って21世紀もあるんだ。なんなんだこれは。自分がタイムスリップしたのかなと目を疑うくらいです。
カーボンやSDGsを議論出来ている時って、平和な時だからこそなんですよね。良い意味でも悪い意味でも変わる時は変わる。自らの成長は個々の努力に依存するけれど、不可抗力で変わる世界もある。そしてそれがいつの間に当たり前になる。
そんな時、一個人としてどこに目を向けるか、何に集中するか、問われている気がします。遠くと近くの両方を見るという視点のバランスが大切なのでしょうね。
挑戦するために、基盤を安定させる。基盤が安定しているから、挑戦できる。
気持ちの良い場所、というのは人によって様々かと思います。
海が好きな人、山が好きな人。外が好きな人、家が好きな人。
いずれにせよ「ああ、ここ気持ちいいな」「落ち着く場所だな」と思う場所って誰しもありますよね。なぜそう感じるのかと考えたのですが、あえて定義付けするのであれば、馴染みの場所であるということ、慣れているということ、良い思い出があるところ、雰囲気が自分とマッチしていること。そのような複合的な要素が組み合わさってそう思うのかもしれません。
僕もそういう場所は色々とあるのですが、東京に行ってそう思える場所は定宿にしている半蔵門のホテルと、皇居周辺です。半蔵門駅に降りて、地上に出ると定宿が目の前にあります。その道に出るだけで「ああ、帰って来たな」と思うのです。なんだか自然と笑みがこぼれてしまいます。それほど自分にとっては馴染み深い場所なのかもしれません。不思議ですよね、実家でもないのに。
皇居周辺も、もちろん大好きな場所です。
東京のど真ん中にありながら凛とした空気が流れていて、丸の内の近代的なビル群と緑のコントラストが美しい。ここなら何周でも走れてしまうのではないだろうかというくらい体も軽く感じます。
せっかくだから色んなところに泊まりたい、色んなお店を開拓したいという人も多いと思いますが、僕はどちらかというと逆のタイプ。一つお気に入りの場所を見つけると、あまり変えたくないタイプの人です。食べることは大好きですが、その店でお気に入りのものがあれば、結構そればかり頼んでしまいます。
忙しい日々の中で、一つのことに集中するために、心の状態をフラットに保ち、乱されないようにするための安定を、居場所と環境に求めているのかもしれませんね。特にビジネスシーンにおいては。出張先のホテルのような場所は拠点=基盤ですから。そのような決まった場所があるというだけで割と幸せなのかもしれません。
逆にビジネスや趣味に関して、どんどん新しいことにチャレンジしたいと思っているしそうできているのは、ステイブルな居場所を作れているからなのかもしれません。
アクティブに挑戦するために、基盤を安定させる。基盤が安定しているから挑戦できる。どちらからでも言えますね。
それでも季節は進む。霜柱と梅の花。
まだまだ寒い日が続きます。
昨日の朝は、庭に霜柱ができていました。子供の頃は、踏むとサクサクする感覚が楽しくて、よく霜柱を探していましたっけ。
それでも季節は順調に進んでいるようです。
自宅の梅の木も日々開花する花が増えてきました。一日一日、満開に向かっているのが楽しみです。
ランニング中にもあちこちで梅の花が咲き始めているのを目にします。こちらは紅梅ですね。
自然が多い環境に身を置いていると、季節のうつろいを直に感じることができます。
天皇誕生日の祝日は和歌山に遊びに行きました。「和合の松」というのがあり、松の木と岩が同化しているような、まさに和合、融和の象徴のような木です。
いつの時代からか分かりませんが、「ずっとそこにある」という事実が、人間の寿命や時代の変化、技術革新などの時間軸をはるかに超越していて、今地球上で起こっている様々な出来事のなんと儚いことかと感じます。
それでも歴史の延長に今があり、今が未来に繋がっていく。それぞれの時代の、名もなき人たちの人生をこの松は見続けてきたのでしょう。そして、ずっと大切に守られてきたのでしょうね。
毎年のようにいろんな出来事があり、一ヶ月先の状況すら見えない世の中ですが、どの国の人も平穏に過ごすことができ、自分自身も日々小さな努力の積み重ねができればと願うばかりです。
気持ちの持ち方と身を置く場所によって、見える景色の色が変わる
先日投稿した記事「実務家の皆さんから得る学び」(2022/2/11)に対して多くの反響をいただきました。通う学校や、勤め先の会社など、すぐに環境を変えるのが難しいこともありますが、自分の気持ちの持ち方と付き合う人間は選ぶことができる、という点に共感をいただいたように思います。
人間って周りの環境に大きな影響を受けます。
朱に染まれば赤くなるのと同じで、ポジティブな人たちと一緒にいると自分もポジティブになるし、勉強大好きな人と一緒にいると自分もそうなるし、お金持ちと一緒にいると自分もそうなります。(←いやこれマジで。理由はまた別の機会に書きます)
親の立場の方なら分かると思いますが、子育てをする時にできるだけ良い環境で育てたいと思うでしょう?(人によって「良い」の定義は異なります)なぜそうしたいかというと、その子の人格形成に環境が大きな影響を及ぼすからです。知らず知らずのうちに周りの人の言動や思考パターンの影響を受けているんです。だから本当に、付き合う人、周りの環境って大切なんですよね。
環境といえば、社会人にとっては「職場」が一番気になるところです。
よくキャリアについて相談を受けることがあるのですが、僕なりにアドバイスをしていることは、「本当について行きたいと思う上司、リーダーがいるか?」「寝る前に明日の出勤が楽しみに思えるか?」「人生の大切な数年〜十数年を捧げたいと本気で思える会社か?」という点を自問自答することです。
もう少し細かく書くと、
・会社の雰囲気が明るく、ポジティブかどうか
・社員のスキルや技術を向上させるための施策を会社が積極的に推進、支援しているか
・次世代のリーダー育成に投資しているか
・一人ひとりの生産性が高いか
・社員に対して心身の健康を促進するための施策を実施しているか
・社長に対する社員の信頼が厚いか
・問題課題を先送りせず、リーダーの意思決定のもと迅速に対応しているか
このチェックリストに「否」が多い会社は早かれ遅かれ先細るので、今から離れるか、離れる準備をした方がいいです。
上記は働き手目線の問いかけになりますが、反転させれば経営者の目線として「従業員の心身の健康を守ることができているか」「従業員が安心して満足して仕事を長く続けることが出来る会社づくりが出来ているか」が会社の利益を増大させ成長を持続させることができる大きなポイントになると思っています。(加えて、ピボット力も大切です)
このテーマについてはいずれ、働き手目線、経営者目線の両方から、これからの時代に伸びる会社とそうでない会社の違いについてまとめてみたいと思います。