願わくば心豊かな時代になるように

AI(人口知能)の可能性について、普段自分なりに解釈していることと、勉強会でカッティングエッジな専門家から学ぶことには大きな差異があります。技術的な内容というよりは、未来を予測する力という意味においてです。

GoogleやFBは人の生活に深く根付いています(少なくともゴールデンファイヤーウォールでブロックされる中国と、ネットが繋がらない地域以外は・・・)。Googleは「Don’t be evil」をモットーとし、日々収集し解析している無数のデータを悪用することはないとしてはいても、それらの膨大な情報とユーザのプロファイリングによる機械学習でAIの知能を強化し、FBは日々アップされる膨大な枚数の写真により、今や米軍の画像認識エンジンより優秀なエンジンを保有するに至りました。

Preferred NetworksはDeep Learningの研究分野によりTOYOTAとの共同開発で、分散深層強化学習によるロボット制御をCESでデモし、衝突しない自動運転技術の研究に勤しんでいます。ビッグデータ解析技術とAIの強化学習により、人間の仕事はなくなると言われています。圧倒的な資本力を持つ大企業と資産家は「儲かる分野」に次々とAIとロボティクスを投入して、人の仕事を奪って行きます。機械化はブルーワーカーの職を奪い、AI化はホワイトカラーの職を奪います。残るのは儲からない仕事だけです。エリートはウェアラブルを体内に入れてサイボーグ化し、それらを心よく思わない人は、合理主義と機械化に対するレジスタンスとして、貧しいながらも精神世界に生き、マインドフルネスを強化するるジェダイの道を歩みます。資本主義経済は自然死し、宇宙発電と無線給電によりエネルギー資源は無料化し、ベーシックインカム制度が導入されます。

これらの話は、先日のグローバル人事塾での湯川さんのお話の内容です。しかし、それでもやはり「人の心」を大切にしたいとの思いも強調されていました。先に上げたことは全て現在実際に起きていることですし、更に先端分野の研究もなされています。では、これから「実際には」どうなるのでしょうか。

インターネットが普及した始めた頃、僕もぼんやりと、リモートワークが当たり前になって出張や移動なんてリクリエーション目的だけのためになるのではと思っていました。でも、20年経った今、出張や移動はなくなるどころか、益々増えています。システム化により仕事はもっと楽になると思っていました。でも、人の生活は益々忙しくなり、大量のタスクに追われています。まるで、ミヒャエル・エンデのモモの世界です。

これから、人類は人口減少時代と超高齢化社会を迎えことになります。願わくば、人口減に伴う労働力を機械とAIが担い、災害を予知して人間を守り、人の仕事はもっと正しくて満足を叶える方向に行き、平和で心豊かな社会が生まれることを期待しています。だって、僕、アナログ好きですから。ジェダイになってロボットに怯えながら地下生活を送るレジスタンスも(面白いかもしれないけれど)、日の当たる場所で新鮮な空気を吸いたいですから。笑

でも、このような時代の変化を知っていることは、少なくともマイナスにはなりません。のんべんだらりと生きているよりは、どうすれば良いのか、あるべき姿は何なのか、日々考えるきっかけになります。

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