ベイエリアの透き通るような晴天の下で、TechとBusinessの話を熱く行う


今朝の Santa Clara も、この地らしく透き通るような晴天。

典型的なシリコンバレーのOfficeは、平屋で低層の建物が多い。

こんなシンプルなOfficeなのに、先端技術の解析やシミュレーションが行われていたりして、このような技術が iPhone や電気自動車、先端メディカル機器を下支えしている。

朝から打ち合わせを数件、午後からのMTGにおいては鳥肌もののディールが決まった。まだまだ詰めなければならない事が多いけれど、とにかくここでの第一歩を踏み出せた気がする。もちろん、仕事の内容については全てNDA。その内、大々的に発表できるに違いない。

夜のディナーミーティングは、Cupertino で。
やっぱり、シリコンバレーでは sunnyvale や Cupertino が大好きだ。Apple HQ (Infinity Roop)の城下町、とても美しい町並みが広がる。

会食場所の Macy’s
群青色の空の色が深く、美しい。

そして、Apple HQ に隣接する BJ’s は地ビールのお店。来訪の度に来るお決まりの場所だけれど、ここのペール・エールはとても美味しい。Apple社員の憩いの場であり、地元の食通をうならせるFoodも最高だ。

iPhone6 の発表が行われたコンベンション・センターも近く、カンファレンスの後の BJ’sは心なしか盛り上がっているような気がした。世界を動かすプロダクトの多くはこの地から生まれている。


シリコンバレーから日本人が少なくなったと聞くけれど、僕が知る限り、在住日本人は(LAほどではないけれど)とても多いと思う。そんな彼らの情報源や息抜きがこれだ。

ベイエリアスポーツ(?)、略して、ベイスポ。

Santa Clara での Exhibition へ


相変わらずの晴天、そして乾いた空気。

日本では低気圧に伴う偏頭痛に悩まされることも多いけれど、ここではその心配はまずありません。朝から滞在先のSan JoseからSanta Clara convention center まで車を走らせます。

convention center の横には、levi’s stadium. NFLファンなら誰でも知っている名門、San Francisco 49ner’s が今シーズンから本拠地にする “levi’s stadium” がドーンと。7万人収容の巨大スタジアムがシリコンバレーのど真ん中にあるのだから、かなり盛り上がりそうですね。

どう考えてもSan Franciscoではないので、Santa Clara 49ner’s にすれば良いのにというのは、地元の方々の意見。

さて、今日の目的は PCB WEST 2014 のattendと商談。

EDA業界の Exhibition とすれば、このPCB WESTと冬に行われる Design-con が有名。業界人で一杯のコンベンションセンターでは知人の会社もたくさん出展しています。

こちらの Exhibition が面白いのは、ランチが振る舞われること。これがなかなかアットホームな雰囲気を醸しだしていて、日本人からすればとても面白いのです。長蛇の列。

convention center に併設する Hyatt

Oracle Campus の通りはとても美しい

成果は上々、様々なソリューションがあるので勉強になるし、ご紹介いただいた数社もパートナーシップを結んで米国市場での展開もできそう。まだ詰めなければならないことも多いけれど、すごく進んだと思います。

明日も一日商談、たくさんの成果を持ち帰りたいものですね。


アメリカにいるにも関わらず、なぜか山下達郎先生が聴きたくなってしまいました。なんでだろう。でもまあ、この人の曲のかっこよさは、多方面の音楽を聴いてきた僕からしても、別格です。

名曲”Merry-Go-Round”でさえ、今から31年前の曲ですから。

Tatsuro Yamashita ~ Merry-Go-Round (メリー・ゴー・ラウンド) (1983)

2ヶ月ぶりのシリコンバレーは涼しく感じられる


現地時間 9(火) PM12:30、SFOにランディング。

空港の建物から外に出た時のサンフランシスコは、6月末に来た時とは違う、からりと涼しい風が吹いていた。もちろん、今日の天気がたまたま良かったというのもあるかもしれない。

夕方からのディナーミーティングまで少し時間がある。
まずはランチということで空港でレンタカーをピックアップし、サンフランシスコのダウンタウンに向かう。

ランチはどうしようかと思ったのだけど、やはりサンフランシスコはシーフードだし、今回の出張でこの街に来るのは初日くらい、あとはずっとサンノゼやサンタクララに張り付きなので、折角なのでフィッシャーマンズ・ワーフに行くことにした。

アルカトラズを望む名店「scoma’s」で、クラムチャウダーとシーフードを。
優しい味に癒やされる。

フィッシャーマンズ・ワーフと言えば、ピア39。たくさんのアシカが桟橋に寝そべる姿はとても可愛らしい光景だ。

夕方のミーティングとディナーに間に合うように、ハイウェイを南下。滞在先のサンノゼへと向かう。サンフランシスコから距離にして40km、車で一時間ちょっとくらいしか離れていないバレーだけれど、やはり南下するだけあって、気温も高い。

湿度が少なく、カラリと晴れていて空が青く、高い。ああ、やっぱりこの気候がシリコンバレーの値打ちだ。

機内を含めてかれこれ40時間近くは寝ていないけれど、この気候の良さにピリッと身も心も引き締まる。今夜のディナーミーティングも、とても収穫のあるもので楽しかった。皆様に感謝です。

短い滞在ならではのスケジュール。
また明日もがんばろう。

【空港にて】時間距離と物理的な距離について


サンフランシスコ行きのUA便が2時間ディレイしているので、KIXにて更新。

今日のお昼にGoogleハングアウトでホノルルを結んでWEBカンファレンスを行なっていたのに、今から10時間かけて、そのハワイを超えてサンフランシスコに向かうというのですから不思議な感覚。電話やインターネットってすごいですね。あっという間に何千キロ離れたところを繋ぐのですから。

距離には、実際の距離と「時間距離」があります。

例えば、乗る物や手段によって同じ時間でも距離が変わります。東京〜大阪間を新幹線で2時間40分のところ、飛行機なら同じ時間で上海まで行けてしまう訳だし、芦屋から六甲山頂を経て有馬温泉までのハイキング5時間30分のところ、やはり飛行機ならホーチミンまで行けてしまう訳ですね。物理的な距離と時間距離って面白いですね。


遅延すると、その分、現地到着も遅れます。その後の予定がずれたりすることもあるので、スケジュールには出来るだけ余裕を持ちたいところですが、なかなかそういう訳にも行きません。到着後の色々を考えて、出来るだけ機内ではゆっくり過ごしたいものです。

それでは、次回の更新はシリコンバレーから。

開放、環境、音


朝晩の涼しさがとても心地良い季節になりました。

「一番好きな季節は?」と聞かれると、僕は迷わず「秋」と答えます。賛否両論が多い季節、秋。その中でも一般的には一番人気がないと言われている(?)冬に近い晩秋が一番の好みです。

今夏は冷夏と言われていたけれど、とにかく雨が多くて天気が良くなかったのが辛かった。「人間天気予報」と言われるくらい低気圧に弱い。これからの気候には多いに期待したいところです。

今日は中秋の名月でしたね。
何もない空に月ひとつも良いですが、雲にかかった月も良いものです。


テスラモーターズのイーロン・マスクの記事を読んでいて、なぜバレーからこのような起業家が生まれるのかとあれこれ考えていたのだけど、ああなるほどを思うことを、ドライブモードの古賀洋吉さんが書いておられたのでリンクしておきます。

「どこどこにシリコンバレーを作る」というお話

「シリコンバレーとは、Innovationの環境を作る様々なプレイヤーの総体」と書かれていて、図も掲載されているのだけど、こう説明されると分かりやすい。特に資金とプレイヤーの属性。

まあ、イーロン・マスクは、PayPalを立ち上げた後に、スペースX社を立ち上げ、今はテスラのCEOもやっているのだから(wikipedia抜粋:ペンシルベニア大学ウォートン・スクールへ進むための奨学金を受け、同校で学位を取得する。彼の後の言葉によると、当時、彼は「インターネット」「クリーン・エネルギー」「宇宙」の3つの分野に従事したいと考えていた。この願いは後に全て達成することになる。)、そういう意味では、全米オープンの錦織くんや、イチロー選手みたいな、誰も真似できないことをする人の一人だと思うけれど、それにしても、それに準ずる人々がゴロゴロいる環境というのは、世界でもただ一つですね。

明日からの渡米に向けて荷物をパッキングしながら、そんな事をボーっと考えていました。


涼しくなると聴きたく曲シリーズ

[re:jazz] – Inner City Life feat. Jhelisa Anderson

無数の本の前を、百科事典が歩き回っているような光景


図書館に来るといつも思うこと。

びっしりと本が並んだ書棚の前を人が歩いている。

本とは、文字による情報が印刷されて製本された物だけど、それを手に取って読む人間も、実は情報の固まりだったりするんですね。人の体を形作っているのはDNAで、遺伝子には10万種類、60億文字の「人体の設計図」が刻まれています(出典:NHKスペシャル 驚異の小宇宙・人体 3 遺伝子・DNA)。

その遺伝子情報を本にすると百科事典で数百冊分とか。書棚の前を人が歩いている光景は、あたかも本の前を数百冊の百科事典がのそのそと歩いているようなもので面白いですね。今、隣に座っている子供達も、細胞の中では唯一無二のDNAがせっせせっせとタンパク質を作って成長を続けている。もちろん、遺伝子情報は文字でも何でもなく、4種類のアミノ酸に、A、T、C、G と記号を振っただけのものを「情報」と呼んでいるだけなのですが、この情報という定義を考えてみても面白いと思います。


メモリを増設するかのように、脳も拡張できれば良いのに。

一昔前は人間は脳の数パーセントしか使っていないから可能性は無限大って、自己啓発界隈で安っぽく使われていたけれど、今の研究によると、人は日常生活においても脳の大部分を使いながら生活しているらしいです(定義の仕方にもよるが)。でも、もし記憶力に限界がないのだとしたら、この書棚にある書籍を片っ端からストレージできるくらいのポテンシャルは余裕であるに違いないし、実際にあるのでしょう。

結局、筋肉と同様に刺激を与え続けることが必要なのであって、何も考えずに過ごすか、紙とインクと文字の世界にダイブして委ねてみるか、ということなのだろうと思います。


「Questo mondo immenso」というイタリア語は、「この大きくて素晴らしい世界」と訳せるのだと思いますが、図書館もある意味では世界。そして、その一冊一冊を開くと、また新たな世界が広がっている。まさに、Questo mondo immenso です。

Questo mondo immenso – STUDIO APARTMENT

土曜日を二日分過ごしているような気分


朝4時半に起きてシャワーを浴び、キャディバッグを車に積み込んで高速を走らせる。深夜まで飲んでいた酒の残りを少しだけ感じつつ、フロントガラスに光る細かい雨粒と、曇天模様の夜明け空を見上げて今日の天気を心配する。
なんとか、もってくれないかな。

今日は数週間後に行われるコンペに向けての練習ラウンド。

6時過ぎスタートのパブリックコースは完全セルフ。それでも、海外のゴルフ場のように長く伸ばされた「洋芝」の強さと、特有の粘りこっさ、そして蒸し暑さに苦戦しながらのスコアは不甲斐なく94。

酒や寝不足は言い訳にはならないけれど、それでも、ドライバーの打ち方を変えてみたり、普段は絶対にしないような240ヤードキャリーでの池越えをドライバーマン振りでチャレンジしたり(結果はあえなく撃沈あと10Y足りず)、9番アイアンでのアプローチを練習したり、色々と試せたのが良かった。

それに、何よりメンバーが楽しい。

元気に遊ぶカメたち

18ホールスルーラウンドを終えて帰宅したのが12時半。

冷製パスタを作ってランチをし、掃除、アイロンなど用事を済ませ、娘たちとひとしきり遊んだ後は、パパちょっと出てくるねと言って、本を数冊とMBAを持ってスタバへ。コーヒーを飲みながらカチャっている今がまだ18時半。一日、長いな。

これが早朝スルーの醍醐味ですね。

早起きすると一日が本当に長く感られじる。これだけ欲張って予定を詰め込んでも、まだ明るい時間ですから。土曜日を二日分楽しめている感じ、本当に贅沢。

という訳で、僕はまだ、もう少しだけここで本を読みつつ過ごしたいと思います。


アメリカ東海岸に住むかつての部下が、D.C.で行われた Diane Birch のライブにドヤ顔で行っていたのをSNSにアップしていて、それはもう、本当に羨ましかったので、今日はこの曲をペタッとしておきます。

それでは、また。

“Nothing But A Miracle”- Diane Birch, Daryl Hall

今日のキーワード(どうでもいい話)


器用と貧乏は、紙一重

欲張りと貧乏も、紙一重

マルチタスクほど深堀りできないものはない。
つまり、何をどうしても浅くて薄いのだ。

人間に与えられた時間は24時間。
何かをしようとすると、何かが犠牲になるというトレードオフ。

深堀りしようとする人は、アンビバレンスに身を投じようとする性質があり、
そういう人は大抵がアル中だ。


海と空が繋がりそうな曇天。

空がどんどん地表との距離を縮めると、大気の天井は低くなり、空気も薄くなり、地上で生きる生物は屈むことを余儀なくされ、四つん這いになり、腹ばいになり、最終的には海に帰って生活するようになる。それが、実は人類にとっては良いことなのかもしれない。空が高いから、殺し合ったり、権力を誇示し合ったり、宇宙に出ようとしたりするのだよ。

テクノロジーオリエンテッドな仕事をしているけど、目の前で起きている事象を評価する時と、選択を迫られた時は、僕は常にアナログ目線で行きます。つまり、生と死、生存に必要かどうか、です。

先を見据えた動きをするのは、とてもしんどい事だけれども


すいません、ちょっとtechネタが続きます。

chrome OS が搭載された chrome PC が法人、教育機関向けに日本でも発売されています。ネット、メール、そして Google Apps があれば事足りるのであれば、この低価格な Chrome PC で本当にもう、十分ですよね。しかも、Chrome管理コンソールを使えば、利用できるアプリも一括管理できるし、USBなどの外部ストレージの使用禁止なども行うことできる。まさに、学校や企業ユースにはぴったりです。

アメリカでは個人向けにも発売されていますが、これから Chrome PC のような従来型のOS(winやmac)に依存しなくても良いPCが増えてくるのであれば、ローカルインストール型のソフトウエアはどんどん姿を消し、WEBアプリケーションに全て置き換わって行くスピードは益々加速されるでしょうね。今でも、その動きは活発です。

業務用のソフトウエアについてはどうでしょうか。モノによってはかなりのスペックが要求されるし、そもそもネットワークインフラの問題も大きいので現在はシーズフェーズだと思いますが、とにかく、今からはローカルのOSに依存しないソフトウエアを開発することが必須になります。既に、Google Apps は MS Officeのシェアをジワジワと侵食しているし、レガシーな業界であるCADや、グラフィック関連のソフトも一部を除き、そうなって行くでしょう。

時代の先を見据えてどう行動するか。IT業界は基本的に10年でサイクルが回ります。次から次へと、しなやかに波を捉えて行く必要があるというのは、企業としては、なかなかしんどいことではありますが、生き残るためには絶対条件ですよね。

こちらの記事も参考になります。特にインテル危うしの ZDNETの記事は読み応えあり。

「Chromebook」の台頭がインテルに与える脅威–次世代への長期的な影響 (ZDNET Japan)

日本エイサー、ASUS、日本HP、デル、東芝の5社から登場! 個人向けは未定 ついに日本上陸! GoogleのノートPC「Chromebook」が発売 (kakaku.com magazine)

3Dプリント技術のポテンシャルから見える未来のプロダクト


3Dプリンターのポテンシャルについては数年前から幾多のニュースが飛び交っていますが、これはすごい。シェアされていた記事から。

どんな立体物にも直接電子回路をプリントできる3DプリンターLBS 45XE (i-maker.news)

(画像引用:i-maker.news)

観点は二つあって、一つは回路図をDLするだけで電気製品が簡単に作れちゃうということ、そしてもう一つは既存製品への応用です。

筐体そのものに電子回路をプリント出来るということは、プリント基板が必要なくなるので、更なるプロダクトの小型化、軽量化、超薄化を実現することができる。加えて、筐体の形状を全く気にしなくて済むようになりますから、どんな形のものでも作ることができますね。

今でも、フレキシブル基板や透明基板などは存在していますし、折り畳み式デバイスや装飾用基板に使用されていますが、どんな形状のものにもプリント出来る技術はもっと応用が効きます。例えば、チェーンネックレスのような携帯電話や、厚さ3mmくらいのノートPCだって出来ちゃうかもしれない。筐体と基板の干渉チェックとか必要ありません。

もちろん、高多層な基板が必要とされるような製品(スマフォやPC、その他高機能製品など)や車載や航空宇宙、医療系など、高機能かつ悪環境、熱、湿度、インピーダンスを考慮しなければならない基板の代わりになる日は、ずっと将来のことでしょうけれど、LEDが光るような簡単な製品には応用可能でしょうねえ。まあ、基板の性能にもよりますから、この記事にあるように、車載や携帯のアンテナなどの量産に導入予定というのも頷けます。形状にもよるのでしょうけれど、小型の電子部品なら実装も問題なさそう。すごいなあ。


実は今日、お仕事で大阪を訪れていた、シリコンバレーで25年以上も製造業に携わっている遠藤吉紀さんとランチミーティングをさせていただいたのだけれど(来週、サンノゼでお世話になります)、その会話の中でも、「テスラモーター、Uber、Squareなど、イノベーティブな企業って、実は既存のモノやサービスの土台の上に成り立っているんだよね」という話が出ました。Innovationというと、何かトンデモないものを発明したり、あり得ないと思うようなことを実現しちゃう天才的な閃きから来るイメージがあるけれど(まあ、実際そんな技術もありますが)、実は、既存技術の応用でなんとかなるものが多いのです。

これは絶対に変えれないよね、この業界はこうだよね、さすがにこれは無理かな、と思った時点で思考が停止してしまう。

なんとかなるんじゃない?
いやいや、全然革新の余地はあるよね。
当たり前と思っていることって実はおかしいよね。

このような柔軟な思考と飽くなき探究心、そして未来志向の概念から、プロダクトやサービスが生まれるんですね。その点、日本の企業は技術力はあるけれど、なかなか、Innovationを醸成する土壌、文化には乏しいように感じます。見せ方もあまり上手ではないし。だって、IT、tech分野のリーディングカンパニーは、全てではないとしても、やっぱりシリコンバレーから生まれるんですから。