カウンターの上にあるものだけで話を進める

昨夜は大阪で取引先と会食の後、地元に戻り馴染みのバーへ。

一人でバーに行く理由は幾つかあるのですが、一つ目は張った気をほぐすため、二つ目は店のマスターや常連さんなどの馴染みの顔を見に行くため、そして三つ目は、予期しないシチュエーションの中で何かを話す機会に恵まれるかもしれないというセレンディピティに対する淡い期待(一つ目の目的と幾分相反するようですが)です。

僕の中で極私的な統計があり、バーに一人で来ている人は、実に詩的な人が多いんです。少なくとも僕が会う人はそういう方が多い。みな何かしら面白い話の一つや二つは持っていて、社交的で明るいけれど、どこか根暗なところがあり、本を読んだり書いたりすることが好きな人。そのようなタイプの人が一人でふらりと来て、たまたまカウンターで居合わせた人と話が始まり、時にカウンターの向こうのマスターも交えて盛り上がったり、学びになったり、被せたりして、ではまた、と帰る。

そんな肩肘張らない時間を過ごすことが出来るのが面白かったりします。昨夜お会いした男性も、そのような方でした。きっと、極私的統計上の「そのような方々」は、酒と同じくらい人が好きなんでしょうね。

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セルフブランディングって何だろう

ブランディングの重要性が叫ばれて久しい昨今ですが、今一度、ブランディングとは何だろうということを考えていました。ブランディングには二種類が存在すると仮定して、仮に、企業ブランディングとセルフブランディングに分けてみます。

一流企業に勤めている人にとっては、自分よりも企業名の方が認知されています。ここで重要なのは、企業としてのブランディングです。そういう会社はたいてい上場しているか、プライベートカンパニーであったとしても歴史と内部留保が潤沢なので広告代理店にアカウントを作って、大々的にプロモーションを行うことができるでしょう。様々な業界の知識人を集め、ストラテジックに策を練ることができます。自分達が気付いていない強みを、外部の、例えばコンサル会社やシンクタンクが入ることによって棚卸しをし、効果的にPRすることができます。

一方、名も知れない中小零細企業にとっては、そもそも知名度が皆無な訳ですから、それをどう知らしめるかが課題になります。潤沢に予算がある中小零細企業は、広告予算を投下してブランディングが出来るかもしれません。簡単なことです。しかし、そうでない会社にとっては、ありとあらゆる(金以外の)リソースを使う必要があります。つまり手駒をどう使うかがとても重要になります。では、リソースは何かというと、それはつまり、その組織に属する「個」のポテンシャルです。ネット社会からソーシャルの世の中になって、何が劇的に変わったかというと、個人が個人の枠の中で情報発信が出来るようになったという点。個人が個人でブランディングが出来るようになったのです。こんな素晴らしい時代はありません。

◯◯株式会社の◯◯さん、が通用するのは一流企業だけです。そうでない会社は、「会社名は聞いたことがないけれど、ああ、◯◯さんが勤めている会社ね」というところにバリューを置くべきだと思います。個人の知名度からの企業名、そこがとても重要です。したたかかもしれませんが、そういったリソースを有効活用できる会社が、効率的にブランディングが出来る会社ということが出来ると思います。

今は安定志向の若者が多いと言われています。大企業は大企業の良さが間違いなくあります。ベンチャー = 薄給、リスク、過重労働というイメージです。その通り、間違っていないかもしれない。ただ、だからこそ、セルフブランディングが出来るのです。情報発信を怠らず、自費で学び、組織に頼らず、強い個としてたくましく生きることを望む人は、是非、名も知れない町場の中小零細で仕事をすべきです。そこに、個人としての価値と、ひいては、組織としてのブランディングがあるんだと思います。自戒をこめて、今一度、セルフブランディングを見直すべき時に来ていると実感しています。

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全ては気のせいである

ありがたいことに(そして信じられないくらいに)忙しい年度末ということもあり、毎日が矢のようにビュンビュンと飛び去って行きます。打ち合わせに次ぐ打ち合わせで筋肉痛を感じる暇もなく走り回っていると、あんなに辛かった脚の痛みもいつの間にやら引いてしまったようです。まだ火曜日なのに。

年を取ると筋肉痛が時間差で来るといいますが、ことマラソンに関してはそうではありません。痛みのピークは走っている最中に訪れ、そこから徐々に薄れて行きます。もちろん翌日は筋肉痛になりますが、走っている最中、しかも今回のようにコンディションの悪い時は余計にですが、それと比べれば屁のようなものです。そこがありがたいところです。

今日は帰りの電車に間に合うかどうかというところで急いでいましたが、いつの間にやら駅の構内とエスカレータを走っている自分に気付き、ちょっと驚いてしました。人間の回復力ってすごいですね。とはいえ、今週に入って何が原因なのか分かりませんが体調がすこぶる悪いのは、気のせいということにしておきます。

目標を変えつつ

昨日は二年ぶりの出場となる篠山ABCマラソンでした。

予報では曇時々雨とのことでしたが、結果的には最後まで雨が降ることなく、季節はずれのポカポカ陽気の中を走ることができました。結果としては、一昨年からの不調を今年もそのまま引きずってしまい4時間35分でのゴール。またまたワースト記録を更新してしまいました。

30kmからの苦しみはもはやトラウマレベルですが、久しぶりに130km走ったのに調整不足なのか、体調不良なのか。ここまで落ちてくれば「記録」というより「完走」が目的になってしまいます。とはいえ、自身6度目のフルマラソン完走、とりあえず色んな箇所を痛めながらも走り切れたことに感謝です。

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途中であまりにも身体が動かず「なんでやろう」と自問自答の連続。今まで、しんどいながらもスーッと走れていたことを思うと、路肩で足を抑えてうめいている自分が無様で仕方なくなるのです。とりあえず今回はなんとか這ってでも棄権ではなく完走を目指そう、でも、もうこれでフルマラソンは最後にしようかな・・・と道端でうずくまりながら何度か真面目に考えましたが、また懲りずにエントリーしちゃうんでしょうね、多分。とりあえず、エントリーするとしても、これからは「記録」ではなく「完走」を目標に楽しみたいと思います。

今回、行動を共にしてくれた友達のみんなには感謝感謝です。朝から夜まで、ずっと楽しく過ごすことができました。帰りの温泉も飲み会も最高!

次回は4月の芦屋ハーフマラソン。
これは地元の大会としてレジャー気分で楽しみたいと思います。

マスクプレー

3月に入ってからというもの、とても忙しくてブログの更新もままなりません。おまけに花粉症が追い打ちを掛けてきて、喉は痛く、頭はボーッ、身体は慢性疲労気味。ついに今年初めてマスクを装着。今日のゴルフもマスクをしたままのプレーになりました。

さて、今日はのコースはメンバーの方にリザーブいただいた「花屋敷ゴルフ倶楽部 よかわコース」です。4月8日ー10日までスタジオアリス女子オープンが開かれるということもあり、あちこちに大会を盛り上げるためのポスターが掲載されていました。OUTコースはサブグリーンを使用。コースメンテも始まっています。

花屋敷よかわコースは初めて周りましたが、距離もあってトリッキーで、さすがトーナメントコースという感じでしたが、組の感覚も広くてゆったりとプレーできました。こんなところでいつもゴルフしていたら上手くなるだろうな!!スコアの方は46・50の96という不甲斐ない内容。久しぶりに50叩きましたが、まあ、シーズンはまだまだこれからですので、気を取り直してがんばりたいと思いますです。はい。

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明日は3月上旬の山場、篠山ABCマラソンです。
腰と膝の痛みに加え、花粉症でボロボロですが・・・死ぬ気で走ってやる!!!笑

それでは今日はこの辺で。

粒子との戦い

3月といえば花粉症の季節です。

気候は素晴らしいのに、花粉症のおかげで梅雨と並んで一年で一番憂鬱な季節でもあります。今年は一度も風邪を引かず(引いている暇がなかった)、インフルの影響も受けずになんとか3月を迎えたのですが、花粉症にだけは敵わない。喉の痛み、頭痛、鼻水。まったく風邪と同じ症状です。特に喉の痛みが大変。でも明らかに風邪と違うのは、何をしても「抑えられない」という点です。年度末で忙殺されているのに!

風邪なら、葛根湯と風邪薬を飲んで寝ればすぐ治るし、頭痛や寒気、ストレス、悩みなど人生で直面する大抵の問題事は酒で解決してきたのですが、これだけはどうにもなりません。葛根湯と酒が効かないなんて!この粒子の野郎!

もう随分前になりますが、花粉症シーズンの真っ只中に、ゴールドコーストに飛ぶ機会がありました。その頃の僕は春先になると咳が止まらず、寝不足と体力消耗で心身共にドン底だったのですが、飛行機でブリスベンが近づいてきた瞬間に咳がピタリと止まったのです。いや、もしかしたら赤道を超えた辺りだったかもしれません。本当に、まるで魔法に掛かったような感じでした。

結局、滞在先のゴールドコーストでもシドニーでも、本当に「あれはなんだったんだ?」という感じで全く何事もなく咳も喉の痛みもスーッとなくなったのです。手かせ足かせから解放されて、心身共に爽快感を味わって体力も回復したのにも関わらず、関空に帰国した瞬間に、また咳が止まらなくなった・・・という経験をしました。

本当に、粒子だけはどうにもなりません。
国外脱出しか方法がなさそうです。

こちらは今年1月のサンタクルーズ。
ああ、そろそろ戻りたい。花粉症から解放されるだろうなあ。
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寒暖の差が激しいと、人はボーッとする

3月に入ったというのにまだまだ寒い日が続きます。今週末は暖かくなりそうで、それが何よりの楽しみです。10代、20代の頃はスキーをしていたこともあり、寒さには強かったのですが、年々弱くなってきました。この身体の変化は自分でも驚きです。背中にカイロとか貼ってると妙に落ち着きますからね。いやいや、仕方ありません。

昨夜、TVで「寒暖の差が激しいと、人はボーッとする」というコーナーがあり、ある芸人さんに屋外と屋内を色々と理由をつけては行き来させ、分かりやすいドッキリを仕掛けて引っ掛かるかどうか、という実証実験をやっていたのを見て「んなこたぁ、ないやろう」と思っていたのですが、あれ、本当にそうなりますね。

今日の昼、外出中で身体が冷えたので、温かいラーメンがいいなと思い、一人で天一に入りました。食べている最中はKindleで人工知能の書籍を読んでいたので、思っているほど「ボーッ」とはしていなかったと思うのですが、事件はお会計の時に起きました。

レジで伝票を渡す代わりに、小銭入れ(100均のパスケース・過去ログ参照)を若い女性店員さんに渡し、自分は伝票を片手にポケットをゴソゴソと探すという失態を演じてしまったのです。後から思い返して見ると、これはかなり滑稽な光景です。

100均のパスケースをいきなり手渡され、唖然としている店員さんの前で、伝票片手に小銭入れを探す40歳男性。「あっ」と気付いた時はお互いプッとふき出してしまいましたが、やはり寒いところから暖かいところに入ったので頭がボーッとしてたんでしょう。

こういうこともありますので、皆様も気をつけてくださいね。

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焦燥と期待の間

昨年10月の大阪マラソン以来、5ヶ月ぶりのフルマラソンを日曜日に控え、そわそわしています。

篠山ABCマラソンは過去に何度か走っていてコースも良く知っているし、歴史ある大会ならではの、円熟した沿道の皆様の盛り上がりも楽しみではあるのですが、レース一週間前の独特の焦りと不安、そして35kmからの辛さを思い出すと、ああ、またあの苦しみを味わうのかと若干憂鬱になったりもします。

昨年の篠山は、ちょうど米国出張と重なってしまい、レース当日の夕方にサンフランシスコから関空に到着するということで、仕方なしにパスしました。後で出場された方に聞くと、雨と寒さで「あれは走らなくて正解」とのことだったので、それはそれで良かったかもしれません。なにはともあれ、二年ぶりの出場に、楽しみの方が幾分勝っています。

このブログでも何度か書いている通り、普段はマラソン大会に一人でエントリーして、一人で酒を飲みながら帰ることが多く、特にどこかのチームや同好会に所属している訳でもないので、沿道や会場でたまたま友達や知り合いを見つけて「おお!」とか「どうでした!?」などと挨拶する程度です。過去に一度だけ友達の車に乗せてもらったことがあって、それはそれでとても楽しかったことを覚えていますが、まあ普段は孤独と言えば孤独だし、寂しいといえば寂しいのですが、何年もこんなスタイルなので、これが普通かなと思っていました。

しかし、今回の篠山は、同級生のO君が、やはり同じくエントリーしている同級生達の情報を集めてグループを作ってくれたので、みんなでワイワイ出来そうです。いつもとは違う感じで、楽しみ。色々とメッセージをやり取りしていると、否が応にも気分は盛り上がってきます。

今日、会社を訪問いただいた取引先の社長も今週末の篠山ABCマラソンにエントリーしておられる方の一人。「調子どう?」「どれくらい走ってる?」などランナーならではの共通言語で情報交換をしました。

今シーズン最後のフルマラソンを前に、気分も盛り上がっています。

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巣篭もりの末に小山を超える

暖かくて良い天気の日曜日。

今週末は諸々の締切があり「巣篭もり」を決め込んでいました。朝は寝起きで入院中のように半身を布団に突っ込んだまま文献読み、気温が上がってくるとシャワーを浴びて近所のスタバへ出陣です(この時点で巣篭もりではなく、スタバ篭もりに変更)。

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週末のスタバは、僕と同じく「ここ一本集中」を決め込んだ人たちが集まっています。場所にもよるのでしょうが、僕がいつも行くスタバは学生が多く、カウンターが空いていなかったので、8人掛けのテーブル席に陣取りました。8人掛けのテーブル席の四隅に、四人が座っています。残りの椅子はそれぞれの荷物置き場。でも、そのうち店内が混雑してくると、誰からともなく荷物をどけて席を空けています。このあたりのマナーに関してはなかなか良い感じです。

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幸いなことに8人テーブルは全員、一人勉強の方ばかり。若い女性が多い中、おじさん一人で恐縮しながらも(心の中でラッキーを連呼)、数時間の集中のお陰で仕上げることができました。ちょっとした山超え。小山超えです。

夜はご褒美に焼肉へ。
何の後ろめたさもなく飲むお酒と肉のうまいこと。また明日からがんばります。

創意工夫

次女が学校で作った作品が市の美術館で展示されるというので見に行ってきました。市内の幼稚園、小学校の児童の絵画、工作、版画などがテーマに沿って並べられています。

古い靴を人形の顔として利用し、色を塗り、歪ませたりして表情を作ってオーケストラの演奏者にしているもの、廃材を利用して作ったお面など、自分も昔はこういうの良く作ったよな、と懐かしい思いに耽ることが出来ると共に随所に創意工夫を感じることが出来ました。

創意工夫

手元にあるもので何かを作ろうとすると、足りないものが出て来ます。その足りないものを埋めるのが工夫とアイデアですよね。手間暇掛かるということは、イコール、時間が必要ということです。特に子供の発想には先入観がなく自由なので、たまにおっと思うような工夫を見ることができます。そう来たか、と。

日々の生活の中でたっぷり時間を掛けて何かを集中して行うということから離れて久しく、自分もたまにはこういうこともしなきゃなあと考えさせられました。

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