冬の終わりを山で楽しむ

たまには趣味のトレランのことも書いてみますね。

この一週間のハイライトは、大阪マラソン出走に合わせて集合した「アドベンチャークラブ」のメンバー達との飲み会でした。プロのスパルタン選手から、超長距離を走るウルトラランナーYさん(なんと今年は東京〜青森駅伝を企画されているところ)、そしていつも一緒の仲良しラン友さんたちと、ラン談義に花が咲きました。

我らがアドベンチャークラブ主宰の北田さんは、極寒のアラスカ1600kmレース(Iditarod Trail Invitational 制限時間30日間)に挑戦中。そんなすごい人の話から目先のレースの話題まで、話題は尽きることなく爆笑の連続。やっぱりラン友さんとの集まりはいいわあ〜。

僕の方は、3/19の六甲縦走キャノンボール(55km)と、5/21鯖街道ウルトラ(全鯖77km)にエントリー。とりあえず目の前に迫ったキャノンボールの練習のため、日曜日は縦走路を走ってきました。距離を稼ぐべく、東のスタート地点・宝塚までは自宅から10km走って向かいます。縦走路はいつもの塩尾寺をスタート。寒さは覚悟していましたが、想像以上に寒かった!そんな寒さが伝わる写真を幾つかアップしておきます。

山頂はほぼ吹雪。
僕のようなトレランナーはさほど厚着はしませんので、寒さが余計にこたえます。少しでも標高を下げるべく、先を急ぎました。

当初、35kmくらいを走る予定だったのですが、意外と距離も伸ばせそうだったので、そのまま市ヶ原から布引の滝を経由して三宮まで下ることにしました。

掬星台からの景色

布引の滝

ここまででトータル41km。
この時期の距離としては満足です!エナジーバーと塩飴くらいしか食べてなかったので、遅めのランチはラーメンにしました。

まあ、こんな風にサラッと書いていますけどね。縦走路はやっぱりキツいわ〜。

特に摩耶山から市ヶ原までのエンドレス下りが膝とスネに来る!縦走路はそこから更に、難所の菊水山から鵯越、馬の背へと続くので、まだまだここから先が長い。でも、このコースを難なくコンプできたら、鯖街道77kmは乗り越えられるので、山トレは続けたいと思います。

春はすぐそこ!
さあ、トレーニング、トレーニング。

地域、循環、先人の知恵

週報になりつつあるこのブログですが、まあ、本当に様々なプロジェクトが走っていて、目が回りつつも楽しい毎日です。梅の花も咲き始め、徐々に春が近づいて来ていることもあり心身ともに元気。このコンディションがずっと続くといいんだけど。

さて、仕事以外の最近のコミュニティ活動について幾つか紹介したいと思います。

まずは、健康通貨が地域活動の活性化に繋がるかを検証する産学官連携のプロジェクト。
王子公園で行われたキックオフミーティングに参加させていただきました。指輪型のバイタルデータのセンシングデバイス、OuraRingを着用することで取得された日々の活動データがコインに変換され、地域のお店で使用できたり、地域活動にドネーションできる「健康×地域活性化」の実証実験です。

この仕組み、良くできてます!健康的な生活を送るだけでコインが貯まり、学生起業家やベンチャー、NPO活動の支援に充てることができる。地域通貨ですから、その地域のお店でコインが使える。サーキュラーエコノミーのひとつのあり方かな。神戸市灘区、水道筋界隈は今、様々な先進的取り組みが行われている激アツスポットです。僕もモニター・支援者として協力させていただいています。こういう活動がもっと広がるといいな。

お次は味噌作り体験。

「健康きれい会」主催の味噌作り体験に参加させていただきました!明石海峡をのぞむセトレ舞子で、美しいマダムたちに囲まれながら味噌を作るという贅沢なシチュエーションです。

麹を触るのは初めてでした。ちょっと食べてみると・・・甘い!

麹に塩を混ぜ、こねていきます。
ある程度こねたあとは、大豆を混ぜて、またこねこね!結構重労働ですね、味噌作り。

樽にいれて、発酵させます。
最短でGW明け以降に食べれるということで(もっと長く発酵させてもよし)、今から楽しみです。

それにしても、麹や発酵を発見した先人の偉大さよ。「菌と共に人間はある」という言葉に感銘を受けながら、改めて発酵食品の良さに気づいた会でした。

最近、個人的にこういったコミュニティ活動に積極的に参加しています。いやむしろかなりの力を入れています。しかも地域密着の。

一ヶ月30日あるとして、10日はビジネス、10日は社会課題解決(社外活動、ボランティア)、10日は休暇・趣味としていますが、実はこのトライアングルがやはりかなり効果的。こういう活動で出会う人たちや、取り組みの内容から、ビジネスのヒントが得られることが本当に多いのです。

一つのことに集中し、答えを探すことももちろん大切なのですが、一見遠回りと思えることに一生懸命時間を費やし楽しむことで、異なる要素が結びつき、良いアイデアが生まれたり、ビジネスの種を見つけたり、ボトルネックになっている問題の解決策のヒントが得られたり、新たな人との出会いがある。それゆえ、最近になって「効率的、直線的、最短距離」という言葉の浅はかさと無意味さに気付きはじめて来ました。

着想から結果ってリニアに繋がらないよな。
直線的に繋がることはなく、紆余曲折と混沌の中から新しい物が生まれる。コミュニティ活動も決してリニアにゴールにたどり着いたり、答えが出るものではないけれど、それは混沌とした時代だからこそ、必要な場なのですよね。

その会社でしか通用しない人間にならないために

30歳前後の方から今後のキャリアについて相談されることが多いのですが、今の若手はしっかりしていますね。やりがいだけでなく、お金の面でもしっかりした考えを持っていてさすがだな、と思います。

巷では「受け身」と称されることが多い若者世代ですが、僕の印象はまったく違って、会社に頼るのではなくキャリアオーナーシップを持っている人が多い。自分の親世代の苦労を見ていたり、日本の凋落を目の当たりにして育っているので、良い意味で堅実、悪い意味で保守的って感じ。最初から会社に頼って生きていく、この会社に入れば安心、という考え方が薄いんですよね。そういう意味ではしっかりした人たちが多いんですが、一方、知識だけが多くて頭でっかちになっている人も中にはいます。話を聞いていて、今のままではその会社でしか通用しないなと思う人もいます。

今の時代「その会社でしか通用しない」というのはとても危険です。

勤め先がいつまであるか分からないし、財布をいくつも持っておかないと生活できない世の中になっていますよね。データを見るとすぐに分かるとおり、長く働き続けたらその分退職金が増えるということもなくなりましたし(退職金平均額、20年で1,000万減少 退職金が減り続ける理由とは?)、そもそも中小企業では退職金制度がない会社も山のようにあります。ですので「自分で稼ぐ力」と「いつどこに行っても通用する」ポータブルスキルを身につけておいた方がいい。

そのために、相談者の方に勧めているのが「抽象化能力」の向上です。
抽象化能力については、下記の過去記事に詳しく書いています。

「本質を見極めることと、抽象化能力の関係について(2021年3月23日)」
「世界を広げるというのは人脈を広げるのではなく、関心の対象を広げるということ(2021年10月10日)」

結構若い人に多いのが、すぐに答えを見つけようとする傾向と、情報を持ちすぎて知識が多いため手段が目的になっているケースです。

最近相談された事例です。
あるプロジェクトの進捗が遅れているから人を増やしたいという相談。中小企業はただでさえ採用難、人材不足なのでこういう課題はいくらでもあります。また最近では人材流出の問題もあります。今いる数少ない社員をつなぎとめておくことすら難しいのです。こう考えると、人を増やすことってめちゃくちゃ難しいですよね。それに、他に似たようなことをしている会社がたくさんあるのであれば、よほどの高待遇でないと人は来てくれません。

でもその人の見ている景色は「人を増やすこと」だけなんです。
よくよく掘り下げて状況を聞いてみると、サービス残業当たり前、製品はローンチせず赤字垂れ流しという状態らしい。このような状態なら、採用をするのではなく、まず今がんばっている社員たちに残業代を払い、インセンティブをつけることが先決。その上で、赤字事業を黒字に持っていくためにどうすれば良いかを経営層が考え、必要があればピボットの判断を下すこと。「現場に人が足りない、製品リリースが遅れている」=「じゃあ、人増やすか」は、あまりにも稚拙な判断です。このケースの場合は採用手法以前の問題で、その手前でやるべきことがたくさんある。でも、相談者の方は、どうすれば採用できるか、採用手法はこんなのがあるがどう思うかというわけです。まさに木を見て森を見ずなんですよね。物事の本質を見極めるためには、抽象化能力が必要です。

話が逸れましたが、「どこに行っても通用するビジネススキル」を身につけるには、上記に加え、社外の越境プロジェクトに参加し、全然知らない人たちとゼロイチでプロジェクトを起こすことが一番だと考えます。社内では多少ミスしたりしても周りは自分のことを知っている人ばかりなので許してもらえる。でも、安全圏で仕事をしていると、それこそ社外で通用しない人間になってしまいますからね。自分のことを全然知らない人ばかりのところで力を試してみる。外に出ましょう。

というわけで話が分散してしまいましたが、今週もがんばってまいりましょう!

より良く生きていくためには。個人として会社として。

今年に入ってからジェットコースターのように日々が過ぎ、いつの間にやら2月に入っていました。この1月から3月に掛けて、関わっている各業界団体の大きなイベントが続きますので、一部バックデートしますがご紹介しておきたいと思います。

まず、理事を努めている一般社団法人グローバル人事塾の10周年記念イベントを1月18日に東京の日本橋で開催いたしました。このような状況下にも関わらず、当日はHR業界のトップリーダーから各企業の人事担当者様など300名近い方にお集まりいただき、お祝いの言葉を頂戴いたしました。もう何年ぶりだろうというくらいリアルな場での熱気を感じながら、この10年を皆さまと振り返ることができました。

昨今、労働人口不足や少子化、働き方改革など、企業としては労働力確保と新時代に向けての組織改革、個人としては長引く不況下と低成長社会の中での生活設計戦略など、「働くこと」に対する課題が浮き彫りになっています。グローバル人事塾では、「人事のチカラで世界を変える!」をキーワードに活動を行ってきましたが、まさに今こそ広義の意味での「人事のチカラ」が求められていると思います。業界のリーダーの皆様からも激励のお言葉を多数頂戴いたしました。これからも企業横断的にフラットに集まることができるこの場をずっと続けていきたいと思います。運営の皆様、ご参加いただきました皆様、本当にありがとうございました。

さて、東京の周年イベントには参加出来なかった皆様のために、大阪でも開催いたします。日時は2/21(火)、場所は十三のプラザオーサカです。イベントページはこちらから。皆様のお申し込みをお待ちしています。

さて、話は変わりまして。

国連のグローバル・アジェンダの中で、ポストSDGsとして提唱されているのがウェルビーイングです。人生100年時代を4つの時代(春夏秋冬)に分ける考え方が中国にはあり、50〜75歳までを「白秋世代」と呼んでいます。まさにこの白秋世代が日本において人口の40%近くを占めるまでになっています。ところが今の日本では、会社の仕組みとして55歳役職定年、60歳定年退職というシステムになっており、50を超えるとやりがいを感じなくなってしまう人が多いのも事実。そこで、この白秋世代に対して企業はどう向き合うべきなのか、そして、個人としてシニア世代をどう幸せに生きていくか(=ウェルビーイング)を考える必要があります。

このテーマについて企業コンソーシアム的に研究していきましょうというのが「白秋共同研究所(所長:予防医学者 石川善樹先生)」です。2020年の創設時、神戸の有力企業を中心に35社が集まり、現在、任意団体として活動していますが、この春以降、公益性と社会性をもたせ関係企業や団体を更に増やして本格的にドライブしていくために一般社団法人化することになりました。

3月7日にANCHOR KOBE(アンカー神戸)で社団法人化に向けてのキックオフセミナーを神戸商工会議所さんと共催します。協力団体として(一社)人と組織の活性化研究会(神戸大学APO研)、そして、グローバル人事塾も名を連ねております。基調講演は「問い続ける力」や「むかしむかし あるところにウェルビーイングがありました」で著名な予防医学者の石川善樹先生を東京からお迎えして行います。パネルディスカッションもありますよ。

参加費無料、どなたでも参加できます。後半で私から社団法人の目的と活動についてプレゼンさせていただきます。神戸の美しい夜景を見ながら、皆様とディスカッションできれば幸いです。ぜひ、ご参加ください。

イベントページ、お申込みはこちらから(peatix)