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案件が多数重なっていてちょっとクタクタ気味なんですが、気合いを入れて紹介をしておきます。
本日プレスリリースされた「ONTROX Insight Digger(TM) Technology」。僕も親密に関わらせていただいているONTROX社から、従来のマーケティング手法を根本的に変える可能性を持つビジュアライゼーションエンジンがリリースされました。
プレスの詳細はエキサイトニュースからご覧ください。
WEB上で動的にソーシャルメディアの情報伝播要因を直感的に把握できる ビジュアライゼーション・エンジンを発表
最近流行りの単純な「ビッグデータ解析」や「データの見える化」エンジンではありません。膨大かつ複雑なデータ間における相互関係性をビジュアライズし、時系列に並べることによってリアルタイムでの情報伝播経路を可視化したエンジンです。しかもブラウザ越しに閲覧可能(世界初)。
キーとなるテクノロジーは「画面表示ノード数:5万件・ノード処理件数:100万件」を可能にした超高スペックな描画アルゴリズムと、ソーシャル上での口コミに見られる属性別の情報伝播解析アルゴリズムでしょう。例えば、ソーシャル上での情報(口コミ)は一般的に「発信元」→「インフルエンサー」→「視聴者」と広がります。プレスの記事では、「情報発信者のsupplier(サプライヤー)、情報を別の属性の人へとつなぐconnector(コネクター)、情報を多くの人に拡散させるspreader(スプレッダー)、情報を参照するwatcher(ウォッチャー)」と4属性にセグメントされていますね。いずれにしても、一つの製品におけるキーワードをクラスタ化してネガポジ判定するだけでなく、伝達経路のトレース、インフルエンサーの特定、エクスプロージョンポイント(発火点)の時期とトリガーなど、キーワード別クラスタと情報伝達経路をリアルタイムに可視化することができます。さらに専門的な話をすれば、通常、キーワード解析では「教師コーパス」と呼ばれる辞書機能が必要ですが、IDTでは教師を必要としない独自のアルゴリズムを採用していますので、世界の主要言語対応も可能ですし、抽出されたデータが教師となり、解析を重ねる毎にさらに精度を増して行くという、人工知能的なエンジンになっている点も革新的です。
まあ、こうやってサラッと書いていますが、描画、アクター別伝播アルゴリズムの気が遠くなるようなロジックを編み出すあたり、単純な「ビッグデータ解析」をはるかにトランスしたテクノロジーの集積ですね。僕もロジックについては全く理解できていませんし、極理系エンジニアの計算式をショルダーハックしてみましたが、失明しそうになったくらいなので採用しているテクノロジーの詳細は知りません。しかし、活用例のイメージはできます。
例えば、ブランディング測定、ROI測定、プロモーション最適化、ソースコード解析、コールセンターの問い合わせデータ解析によるQA最適化、アンケート解析など。広告、マーケ会社や一般消費財メーカー等の専門部署からすれば、自社の製品が今、どのような評判になっているのかをリアルタイムで知り得るし、広告を打った後のコンバージョンや口コミ効果などの測定もブラウザ越しに瞬時に閲覧可能。クレームや炎上に対してすぐに手を打つころができるので、リスクマネジメントにも有効活用できそうです。
いずれにせよ、従来のマーケ手法を革新的に変える可能性を持つ製品の登場に胸が高鳴ります。まずはONTROX社の皆様、お疲れ様でした。本当におめでとうございます。今後のロードマップからも目が離せません。