移動しながらの熱中と失敗


何かに夢中になっている時は、視野が狭くなります。
下手をすると、音すら遮断してしまいます。

そんな時、たまにやっちゃうのが「電車乗り過ごし」。

本に夢中になっていて、本来降りるべき駅で降りられなかったこと数知れず。今日も本を開いて読んでいると、視界を狭めて音をシャットアウトしてしまったらしく、降車駅の手前でハッと窓の外を見て景色を確認し「あ、降りなきゃ」と驚くということになってしまいました。快速電車で、明らかにそれまでに2駅は停車していたはずなのに、全く記憶になかったのです。

怖い!


駅から数分のところに住んでいるということもあり、僕は電車が好きです。

乗れば目的地まであっという間に運んでくれるし、時間も(比較的)正確。乗っている間は本を読んだり仕事をしたり、有意義に時間を過ごすことができます。しかし、駅から遠ければ車通勤しか手段がありませんよね。車を運転するということは、Bluetoothで電話の通話くらいは出来たとしても、基本的には運転以外の生産活動を行うことができません。車社会アメリカの場合がまさにそうで、僕が良く出張するカリフォルニアのシリコンバレーやサンフランシスコは車通勤がデフォルトです。

でも、やっぱり車を運転することって非生産だと感じるのか(もちろん、エコや渋滞緩和という目的もありますが)、土地柄なのか、モビリティ系のスタートアップス、交通系スタートアップスなどが群雄割拠しています。自動運転車だけでなく、例えば、車を運転しながらスマフォを操作できる、仕事ができる、声で操作できる、そもそも車を運転しなくて済むように、Uberやシェアリングエコノミーが発達する・・・などです。

どちらにしても、人はいつの時代も移動する生き物です。

インターネットが発達する数十年前までは、「未来はネットワークの発達に伴って、みんな在宅ワークになるんだろうなあ」などと呑気に考えていましたが、なんのなんの。出張の回数は年々増え、人と会うことが増えています。

マンモスを追いかけていた頃と、実は何も変わっていないのかもしれませんね。

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人でつながる Asia‐Pacific 地域


シンガポールにリージョナルHQを置く取引先が来日し、梅田で会食。

インド、中国、台湾、日本、そしてシンガポールにダイレクトオフィスを有する英国本社のグローバル企業のマネージング・ディレクターと一緒に居酒屋で飲むのはこれが初めてではありません。彼はインド人ですので、我々がターゲットとするインド市場、特にバンガロールにも強く、これから一緒に協業していく話で盛り上がりました。

彼らは普段からA-PACを股にかけてビジネスをしてるので、「12月22日でバリでカンファレンスやるけど、半日あげるからプレゼンに来ない?」などと当たり前のように言ってくるので、さすがに年内の予定が詰まっている自分たちは気楽に「OK、調整するよ!」とは言えずに困ってしまいますが、このスピード感、とても心地良いです。来年は米国だけでなく、A-PACも戦略的に攻めて行きたいと思っています。

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話は変わりますが、雨で雲が低くて阪急インターナショナルは霧に隠れて燃えているように見えました。

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システムの限界、その先にあるもの


ビジネスの世界ほど、無機質に見えて有機的なものはないだろうなと思います。ビジネスは人が人のために行うものだし、人が考えだすもので、人が生み出した金銭が介在する以上、その対価に対する価値観も千差万別だからです。

資本主義経済はよく、マネーゲームのように言われますし、金融経済は実際そうかもしれません。経済学的に言えば、個々(個人であれ、法人格であれ)の満足最大化(経済人を前提にした理論)が前提にあります。少なくとも、人間は損したくない生き物である、という前提は正しいかもしれません。経営者なら、出資額の最大化、従業員なら、切り売りした自分の時間の最大効用を求めますよね。

でも資本主義経済が成熟してくると、そのシステムの限界に気づいたり、充足感を感じなくなったり、勝ち負けに絶望したりする人が出始めるのも事実です。しかし、なんとかこのシステムの中でやりくりしなければならないため、モチベーションの置き場を金稼ぎではなく、公益性に求め始める人も増えてきますし、僕も実際、そのような人に良く出会います。

今のままではみんな幸せになれない、そもそも今の状態は健全ではない、なんでこんな仕組みになっているんだろう、健全な状態とは何だろう?そう感じるところからスタートし、その問題に対してテクノロジーであれサービスであれ、一つの解が芯となったビジネスを策定する。そのようなビジネスが成功するのだろうと思いますし、成功すべきだろうと思います。最終的に何をもって成功と評価するかについては「儲かる」という図式になると思いますが、成功ということは受け入れられている訳で、受け入れられるかどうかは受け手の成熟した考えにも依存します。

こうなると、従来の経済学では説明ができないことが多くなってくるかもしれません。とても、有機的です。僕も常日頃からそう感じ、行動経済学や経済心理学などの本を手に取ったりするのですが、そのようなアカデミックな理論よりも、もっと単純に、人とは何かという点に注目した方が良いのかもしれません。

さて、多少関連するところはありますが、原丈人さんのこの話は、とても興味深いので共感する人もたくさんいると思い、リンクしておきます。

原丈人氏・特別インタビュー 日本再生の鍵を担う「公益資本主義」

それでは、また明日も頑張りましょう。

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逆さの発想と数の力


雨の週末になりそうです。
雨といえば、昨年あたりから「逆さに畳める傘」が静かな話題ですね。

色んな種類がありますが、たとえば、GAX(ギャックス)。

確かにこれなら車でも手やシートが濡れずに済みそうです。
僕はいつも正攻法で物事を考えてしまう癖があるのですが、アイデアは逆から生まれることが多いというのが事実、ここは訓練でなんとかなるのでしょうかね。逆さに歩いてみようかな。


数には力がある。
田中角栄の「政治は数、数は力、力は金だ」じゃないですが、こういう記事を見ると、数の力を感じずにはいれません。

中国「独身者の日」に1.8兆円を売り上げたアリババ(Wired.jp)

一日で2兆円弱の売上・・・中国の独身者の日が一年で一番散財する日であるという一大イベントであることを差し引いても、とんでもない数字です。少し感覚がおかしくなりそうですが、中国の人口、可処分所得の増加から見ると、ありえない数字ではないのかもしれません。確かにこの記事に関して言えば、数は力、力は金ですね。

それでは、また明日。
今週もお疲れ様でした。

皆様良い週末をお過ごしください。

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足掛けニ年を経てスタート地点に。大阪から世界へ、こうして歩みを進めています。


2014年初夏のミネソタ北部は晴天で涼しく、緑の青さと空の青さ、そして浮かぶ白い雲とのコントラストが鮮やかでした。

長いフライトから解放され、田舎町の空港で買ったコーヒーを片手に、背筋を延ばしながら車の運転席に座り、ハンドルを握りました。

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成田からミネアポリスまで直行便で飛び、さらにリージョナルにトランジットし、一時間のフライトを経てノースダコタのグランドフォークスへ。そこからレンタカーを一時間運転して州境を越え辿り着いた町に、400万点以上の取扱数、常時100万点以上の在庫を誇る世界最大級のオンライン専業の電子部品商社、Digi-Key Electronics があります。この場所から毎日、世界170カ国に部品を出荷している、電子業界では誰もが知る大企業です。

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僕達Quadceptチームは、本社の大会議室で、初めてお会いする社長、副社長、役員、各部マネジャーを前に、プレゼンテーション、及びディスカッションを行いました。もちろん通訳もなく、資料も会議も全て英語で、今では日常のことになりましたが、その当時の緊張感からすると、まあよくやったなあと思います。

今年の2月にも再訪し、僕は自分の誕生日を−20度以下の極寒の地、田舎のホテルのジムで迎えることになりました。しかし二回目の訪問ということもあるし、普段からWEBカンファレンスやメールでやり取りしていることもあって、顔馴染みのメンバーでとても楽しくミーティングを行うことができたのを思い出します。

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この度、足掛け二年の月日を経て、ようやく、Digi-Keyとの業務提携、及び、機能連携したQuadceptの新バージョン「version 9」を昨日発表することができました。ありがたいことに、今回のリリースは日経産業新聞のニュースにも取り上げられ、業界的には大きなインパクトとなったようです。

https://www.quadcept.com/ja/product/library.html

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僕達のような大阪の小さな企業が、このような世界的企業と業務提携を結ぶことができたということは本当に大きな出来事です。チームのメンバー、関係いただいている全ての皆さんのお力添えがあってのこそ。今年から本格的にシリコンバレーを起点に営業展開していますが、これを機にますますグローバル展開を進めて行きます。皆様の期待にお応えできるよう、また業界にイノベーションを起こすべく、まだまだ「面白い」ことをやっていきたいと思っています。

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最近ありがたいことに、ビジネスアライアンスのお話をたくさんいただきます。自分たちの会社にくらべれば何倍も何十倍も大きな企業からのオファーも多くて驚きます。これもコツコツとやってきたことの積み重ねが実を結びつつあるのだろうなと実感しています。

とはいえ、まだまだスタート地点。
ここからです。

例えば、過去を振り返ることがあったとして

その時はきっと、積み重ねた何かが形になる時だろうと。

普段は振り返る時間もなく、ただ目の前にある壁を乗り越え乗り越え、どうせ乗り越えなきゃならないのなら楽しまなきゃ、笑ってなけりゃ、前向いて、おもしろ可笑しく過ごそうよと思い、その思いを今と明日の活力にし、気が付けば遠くに来たなとたまに振り返りがら終電で缶ビールを飲んでる程度の凡人であったとしても、一人で出来ることなんてとても限られているから、こうしてみんなで喜怒哀楽しながら一緒にいるという組織という環境、それがやっぱり楽しく愛おしいのです。みんな、ええ奴だ。

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明日はいよいよ、今年イチバンの大きなリリースが出来そうです。
アメリカ、起きてるかー!!

エスカレーション

というよりは、Improvement。

言葉遊びみたいになってしまいますが、エスカレーションは英語的には「上申」などの意味になってしまいます。どちらかというと、拡大という意味でも、ネガな感じ。同じ「拡大」「上昇」なら、Improvementの方がポジなイメージかなと。しかし、僕はエスカレーションという言葉も大好きです。

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話は変わりますが、エスカレーターって実はとても古い歴史を持っています。「エスカレーター」の商標を持っているのは、オーチス・エレベータ・カンパニーです。彼らが商標を獲得したのは、もう100年の前の話です。このクラシックなエスカレーターは今や高級デパートくらいでしか見られなくなっているとは思いますが、この歴史に味があるんです。

テクノロジーとデザインが融合した時、これだけ長く人の歴史にいることができるエスカレーターは素晴らしい発明だなと思います。

転じて、常に、上昇志向で。

「建設的」という言葉の魅力について


「明日からもまた生きていく」というメッセージを残したまま、また数日が経過してしまいました。朝昼晩と予定がぎっしりと詰まっていて、良い意味で隙間がありません。

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昨夜も今夜も、大阪市内でビジネスディナー。

ビジネスを全力で先に進めようとしている人達との「建設的な」ディスカッションほど、充実感を満たすものはありませんね。念ずれば叶う。動けば、必要な人たちと出会うことが出来る。価値を共有することができる。僕は会社としても個人としても、ここ数年でこの言葉を肌身に染みて感じています。

「ビジネス」とか、「仕事」とか、そういう括りはどうでも良くて、職業人としてもインディビデュアルとしても正しいこと、生きていく上で正しいことは何なのか、この答えは幾ら複雑な世の中であったとしても、とてもシンプルだと思います。

それは、一緒にいて気持ち良いかそうでないか、一緒に仕事がしたいかしたくないか、そんなとてもプリミティブで単純な感情だったりするんだろうと思います。世の中はとてもシンプルですし、そういうところに仕事も金も人も集まってくるんです。周りの気持ちの良い人達を見ていると、本当にそう思います。

明日からもまた生きていく


少し小さな山を超えたので、久しぶりにゆっくり過ごせる日曜日の夜。

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実家にいって用事を済ませ、一人、車で帰る道すがらの夕焼け空も、追われていたものから解放された精神的な余裕からか、どこかゆったりとしていて心地よく感じます。夕暮れの空が美しい季節になりましたね。

さあ、明日からもまた一生懸命、生きて、越えて、進んでいこう。

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お菓子を食べればいいじゃない


先日、BARでかかっていた音が、クリアなエレクトロでとても心地良かったので、「これってNujabesのトラック?」(Nujabesは美メロなインストでとても有名なトラックメイカーです)と聴くと、「いえ、水曜日のカンパネラっていうユニットです」というので、色々と聴いてみると、とにかく面白いことをやっている三人組ということが分かりました。興味がある人はYoutube(「水曜日のカンパネラ チャンネル」)で聴いてみてください。

本格的なエレクトロ、ディープハウス系の美メロサウンドに意味不明な歌詞が乗っかり、キャラも立っててVideoも面白いです。ビジネスでも何でも隙間産業と言いますが、これで攻めるかーという感じ。たくさんの楽曲の中に「マリー・アントワネット」という曲があるのですが、今日のタイトルはその歌詞の中から引っ張ってきました。

フランス革命で斬首刑にされたマリー・アントワネットの言葉として有名ですね。話は変わりますが、彼女は食糧不足で困窮している国民の生活とは裏腹に、贅の限りを尽くした暮らしっぷりで「パンがなければ、お菓子を食べればいいじゃない」という世間知らずもいいところの言葉を吐いた悪の権化としてのイメージがありますが、色々と調べてみると実際この言葉を言ったのは本人ではないそうです。まあ、それは良しとして。


金曜夜の下り新幹線は出張帰りのビジネスマンでいっぱいです。今日の東京はまさかの雨。最高気温も15度と寒い一日でした。とりあえず今日は大阪に戻って、明日の仕事に備えることにしましょう。皆様、お疲れ様でした。

(写真は東京駅のキオスクです)
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