分かりにくいことを分かりやすく


伊丹空港から更新です。

前まで2階にあったラウンジオーサカが、滑走路に面した3階に移転して以前に比べ眺望がとても良くなりました。ビジネスクラスのように一定方向に並んだ一人席からは滑走路がきれいに見えます。

今日も暑くなりそうです。


未来のものづくりはどのようになるのか。

「Industry4.0」や、「ものづくりのIOT」と言われているこの時代、すでに大手メーカーのR&Dではプロトタイプを大型3Dプリンタとダイレクト加飾機で製造しています。また、工場ではウェアラブルグラスが導入され、熟練技術者の作業フローを見ながら作業が出来、指示や設備のアラートも眼前のスクリーンに映し出されています。これは未来の話ではなく、今すでに起こっていることです。これらを分かりやすく、イメージしやすく映像化することが今回の出張ミッションです。


同じく「分かりやすいことを分かりやすく」という視点で、良記事に出会いました。

世界一の資産家レイ・ダリオ氏が解説する「30分でわかる経済の仕組み」(logmi)

レイ・ダリオ氏は知る人ぞ知る投資家、運用資産は15兆円以上といわれており、Forbesに載らない世界一の金持ちではないかと言われている人物です。その人物がマクロ経済を分かりやすく説明しています。経済学的には基本中の基本のことが書かれていいますが、クレジット(貸し付け)という表現で金利が変動する仕組み、中央銀行の役割、バブルがなぜ起こるのかなど分かりやすく解説されています。

僕個人としては、誰でも、経済の仕組み、税金、経理、決算書(B/S、P/L)に関する知識はあった方が良いと思っているので、是非、ご一読を。

ものづくりの中枢の話


7月といえば、全英オープンゴルフ。

今年は聖地セント・アンドリュースで開催されましたね。最終日は三つ巴のプレーオフで幕を閉じましたが、今大会も日本を代表するフラッグシップの某IT企業がスポンサーを勤めておりまして、小生も仲良く取引させていただいている縁でこんなものを分けていただきました。オリジナルボールケースです。

しかしメジャー大会のスポンサーなんて、一体いくらの費用が掛かるのだろう。小規模ながらも経営を司る者の一人として、気にせずにはいれません。やっぱり、フラッグシップの強さを思い知らされます。


今日は、やはり日本を代表するメーカーの生産技術の中枢で丸一日を過ごしました。ずらりと並んだPCで何十人も並んで機械設計をしているフロア、日々新製品を生み出すメーカーの中枢の規模の大きさ、そして進化を支え続けるR&Dと研究センター。

ものづくりはオートメーション化されたといえ、やはり熟練の技術が今なお生きる世界です。その熟練の技術を習得させ、同じ動きをするロボティクス。エンジニアがアームを掴んで手の動きを教示する。アームはその手の動きを習得し、人の手の動きのように柔軟に、かつ正確に反復する。

日本メーカーの地盤沈下が指摘されますが、やはり、やはり。基幹産業としての「ものづくり」には凄みを感じずにはいれません。

もう一つの何か


JR大阪駅のサイネージ

ターゲット層も分かる。でも、何か一つコンセプトコピーが欲しい。だって、今の若い世代はTASAKIのことを知らないんだもの。


アメリカのIOTについて上手くまとめられた記事。もやもやしている思考をまとめたいIOT界隈の人は是非。フラット目線でまとめる海部さんさすがです。

IoTで芽吹き始めたアメリカの新しいモノ作り
西部と東部、それぞれで異なる流儀(日経ビジネス)

美しいものは美しい – Citroen DS Decapotable


パリではシトロエンDSをチャーターしてハイヤー代わりに使うサービスが人気とのこと、大のDS好きの僕からしてみれば(好きだけれど所有するには金と勇気がいるため至らず)、とても魅力的なサービスで、さすがはパリ。GQのニュース記事とギャラリーの写真に夢中になってしまいました。

シトロエンDSのハイヤーがパリで人気!(GQ Japan)

(写真:GQ)

DSは1955年から20年間生産された高級サルーン。時代を経た今でもこのアバンギャルドなデザインは古さを全く感じさせません。名車と呼ばれる車は、アストンマーチン db5、ジャガーEタイプ、オースティンヒーレースプライトmk1、など数多くありますが、僕個人としては、DS、その中でもDecapotable[デカポタブル(コンバーチブル)]は名車中の名車ではないかと思っています。

(http://fr.yoyowall.com/wallpaper/citroen-ds-21-decapotable-noir.html より)

大好きな映画「ガタカ」の近未来な世界でも、DSのDecapotableがユマ・サーマンの愛車として登場していました。劇中では近未来ゆえに電気自動車という設定、従ってエンジン音はせず、ヒュイーンと走るのですが、全く違和感がない。

時代を超えても、美しいものは美しい。
デザインの極意を見た気がします。

いずれにしても、パリ。行きたい!

IoT/IoE界隈のトピック


面白い記事に出会ったのでペタッとしておきます。少し長いですが、ここに書いてあることには同意。バズってナンボという内容ではなく、しっかりと書かれています。自社が保有するデータが「5O(ファイブオー)」を満たしているかどうか、または価値のあるデータとして勝負できるかどうか、どの企業も経営戦略マターとして分析する必要があるでしょう。

データは「通貨」だ–IoT/IoEで到来するデータエクスチェンジの時代

興味のある方は是非。


昨今、ドイツで産学官が連携して推し進めている「Industry4.0」。中身を見ればなんのその、日本の生産技術でも何年も前から導入している旧来の仕組みですが、学ぶべきは、「やってもやらなくても、キャッチーなコピーをぶち上げてブランディングする」という手法。

情報発信力では、本当に弱い日本企業。
やってもやらなくても、という点が、バカバカしく思えてもバカに出来ないのです。だって言ったもの勝ちですから。先の記事ではないですが、グラビティ(引力)をどこに生むかです。自己満足ではダメだし、巣篭もりな技術でもダメ。ブランディング面からストラテジーに落としこまないと、全部持って行かれてしまいます。そこにグラビティが生まれれば、自社で保有できない技術でも補えてしまうんですね。

記事とは直接関係ありませんが、こちらは米国某企業の物流ラインです。

エキサイティングな週の後半


週の後半はもう記憶がないくらいに忙しく(仕事のことは一旦忘れたい)、夜も会社の打ち上げや、関西のメーカーズが集まる飲み会がありブログの更新が出来ないまま土曜日の夕方です。

ちなみに「メーカーズ」というのは、ものづくりに携わる人達のこと。日本でもクリス・アンダーソンの「MAKERS―21世紀の産業革命が始まる」がベストセラーになってから、個人でものづくりをする人達のことをそう呼ぶようになってきましたね。

昨晩集まった人は文字通り「メーカーズ」な人もいれば、メーカー勤務、ハードウエアスタートアップ、大学や研究室、IT、デザイン、ソフトウエアやアプリケーションエンジニアなど、会社の垣根を超えて様々な人が集まりました。IT業界と違い、企業間での交流が少ない製造業界において、このイベントは(予想はしていたけれど)とても楽しかった!次回の開催、今からとても楽しみです。


さて、そんなバタバタの日々が続きましたが、今朝は5時起床でゴルフ。

睡眠時間が短かったので、どうなることかと・・・心配していましたが、すっきり起きて、いつもかわいがっていただいている取引先の社長と役員の皆さんと楽しくラウンドしてきました。この写真は、165yard Par3の第一打。ベタピンでバーディーいただきました。スコアの方はいつもと同じく平均くらいでしたが、やっぱりバーディーはテンション上がる!

ということで、今日はここまで。
明日は落ち着いて過ごせそうです。

皆さんも良い週末をお過ごしくださいね。

WWDCに見る成熟した企業の姿


成熟という言葉の定義は色々あれど、文化的、哲学的、信念的に成熟した企業の姿を、Apple WWDCのレポートから見ることができました。ITmediaで林信行さんが書かれている記事(林先生のレポートは「Appleポエム」として有名ですが)、エバンジェリストならではの礼賛記事とはいえ今後時代をリードする企業の姿はこうなんだろうなと想像しながら、また、共感しながら読むことができたのでシェアしておきます。

Appleの新しい方向性――4つの発表と3つのトレンドを林信行が読み解く(ITmedia)

長い記事ですので、いくつかキーワードを抜粋させていただくと、

”経済合理性から逸脱した本気で新しい21世紀の文化を創造しようと取り組むのが最近のアップルに通底する姿勢だ。それはEarthdayに発表された環境への取り組みなどにも表れている。”

”同様の人間性を尊重した21世紀文化を築こうという姿勢は、プライバシーを徹底して保護する姿勢や、やりすぎずに無駄な手間だけを取り除いてくれるインテリジェンス、そして家族が集う「家」を進化させるホーム連携といった新たに築こうとしているトレンドにも相通じる部分がある。”

ビジョナリーカンパニーとして、短期的な利益を追求するあまりビッグデータの切り売りをするようなことはせず、むしろ「これからの時代はこうなるべき」という、デジタルだけどオーガニックで血が通った哲学を強調する姿勢にこれからの企業のあり方を垣間見た気がします。

(かくいう僕もApple信者なんでしょうね・・・苦笑)

山と空とタイミング


今日の芦屋川。
六甲山にかかる雲がきれいです。


何がきっかけで人生が変わるか分からない。しかし、培ってきたキャリアと、時代のニーズと、持つスキルが交わった時に、化学反応を起こして何かが生まれる瞬間がある。

そんな良い例がYahoo!のトップニュースに掲載されていました。電動車イスのWhill(本社:シリコンバレー)です。ちなみに、WhillさんはQuadceptを基板開発用CADとして採用、導入してくれている会社です。

この記事、本当に面白い。絶対に成功して欲しい会社の一つ。

95万円の車いすに予約殺到 背景にエンジニアの決意〈AERA〉(Yahooより)

技術が進歩しても、人間そのものはそんなに変わらない


崎陽軒のシウマイ弁当はどうもシウマイの数が多くて、僕のような変化球を投げたがる人間にとってはむしろ唐揚げと炒飯が入った「炒飯弁当」が良い。

四日間の東京出張を終えて新幹線に乗って帰る時に思うことは、技術が進歩したとしても、人間そのものは大して変わらないだろうなということです。

例えば30年後の2045年にリニアが開通して、70歳になった僕が東京から帰る時にリニアを使ったとしても、やっぱり崎陽軒の弁当を食べながらビールやハイボールを飲むという構図は変わらないと思うのです。

世の中はますます便利になり、経済構造も変わっていくでしょう。でも、人間そのものや文化はそんなに変わらない。その証拠に、100年、200年前の絵画や音楽や文学を今でも普通に見聞きしている訳だし、もっと言うと、2000年前に起こったキリストの生涯を聖書を読んで学び、ブッダの教えを仏教として信心している訳です。衣食住も、そんなに大きく変わっていないと思うんですよね。

展示会では、色んな企業がこぞって新技術や新サービスを披露します。当然のことです。でも、実はそんなに変わっていないとも思います。

大切なのは、きっと「思い」です。