Less is more 言葉の持つ温度について


たまに「真っ白なキャンバスに点一つ」くらい、引いて引いて引きまくってみたくなる時があります。音もいらない。言葉は最低限の分量で。

ほんの一行だけで、見えないはずの情景をイメージさせ、聞こえないはずの音を奏で、顔の表情までを想像させるような文章を書く方がおられますが、とかく情報量が多い生活の中で、こういうテクストに出会った時には砂漠のオアシスのように感じることがあります。センスですね。引き算の美学。余分なものをそぎ落とし、あとは読み手の主観に委ねる。

俳句の五七五などがそれに当たるのだろうと思いますが、僕は俳句のように決められた文字数の中での表現よりも、さらっと溜め息と一緒に出てくる独り言のような文章に惹かれる傾向がある、と最近気付きました。不思議なもので、言葉は温度を持ちます。全く同じ文章でも、温かさを感じるものもあれば、冷たさを感じるものもある。重みを感じるものもあれば、軽く感じるものもある。押し付けるものもあれば、引き出すものもある。ビジネスメールでも、ブログでも、短い中でも「温かさ」を感じさせるような文章を書ければいいなと思っています。気持ちは伝わりますから。


言葉繋がりではありませんが、とても納得したので共有。
東洋経済の一記事です。

”あうんの呼吸”はアジア人にしか通じない
多文化コミニュケーションの極意

文字通りの言葉でコミュニケートする欧米人、文間でコミュニケートするアジア人。ほんとその通り。「空気読んで」「やんわり断っているのに」とか、曖昧さを許さない(伝わらない)人種の人たちとビジネスで交わらない訳には行かなくなってきました。逃げ道を作って、とか、ぼやかす、とかも無理なんですよね。日本人の良さをそのまま伝えようとしても「言葉」や「文化」として存在しないから、そもそも伝えることが出来ないケースが多い。この記事、参考になります。

さて、いよいよ1月最終日ですね。
しっかり締めて参りましょう。

自分に対してネガティブであるということ


おはようございます。
今日、明日と東京へ二日間出張。
新幹線の中で更新です。

今朝6時台の新幹線に乗らなければならず、まだ外が真っ暗な5時半に起床しました。そして迎えた5時46分。阪神大震災から丸18年。長いようで短い、振り返ればあっという間の18年です。目の前の景色が一瞬にして破壊され、いつも遊んでいた近所の体育館が遺体安置所になり、日常の当たり前の生活が送れなくなったあの日。人は急に亡くなり、人工物はいとも儚く壊れてしまうものである、と悟ったあの日から、僕は毎日を一生懸命生きてこれただろうか。


ブログを日記代わりに書いていると、今までの歩みをアーカイブで簡単に振り返ることができます。ブログでは震災以降18年の内、せいぜい直近8年くらいしか遡れませんが、たまに自分の過去のエントリーを読み返してみると、ああ、この時はこんなことで悩んでいたんだ、この時はこれだけ頑張っていたんだ、と、過去の自分に感心することがあります。なかなか良い事書いているな、とか。

もちろん青いことも多くて恥ずかしくなることもありますが、僕は常に「今」の自分から「過去」の自分を見た時、「過去」の自分の方が立派に思えるようでありたいと思っています。逆じゃないの?と思われるかもしれませんが、過去の自分から今の自分を見ることはできませんよね。たまに過去を振り返り、常に良い意味で「焦っていたい」のです。人にはポジティブに自分に対してはネガティブに。「現状維持は退化である」という言葉にあるように、この世に維持できるものなど一つもない。人はやはり退化して行く生き物ですよね。歳をとり、体力は衰えて行く。だからと言って「若い頃はこんなに◯◯だったんだぞ〜」なんて過去を自慢するような大人にだけはなりたくない。だから常に過去の自分と比べて成長できているか、確認作業を行っていたいと思っています。その上で、次の一手、次の選択を「点と点が線として繋がっていくように」信じる。1/17の震災の日は、それを思い起こさせてくれる日。正月で新たにした決意を改めて再確認し、気を引き締め直す日でもあります。


車窓から見る限り、良い天気になりそうです。
今日も一日がんばりましょう。

傾聴すること、従順であること


とりあえず、腰・爆発後の初出社。
家のドアを開けて、おそるおそる駅に向かい、おそるおそる電車に乗り、ガタンという揺れにおびえ、ゆっくりエスカレーターで昇降し、人混みに紛れて歩き、エレベーターに乗って会社にたどり着きました。この道のりの長かったこと長かったこと。コルセットを巻いて薬も飲んでいるのに、一歩一歩ビビりながらです。無理もありません。ずっと自宅に閉じこもっていたのですから。
3日間も休むと我がデスクも懐かしい場所のように感じられます。遅れて到着した年賀状や郵便物が積み重なっていたくらいで、いつもの自分の仕事部屋、いつもの自分のデスク。やはり会社はいいものです。みんなの顔も見れて、一緒にランチに行き、客先に行き、打ち合わせをして、一緒に働く。最高ですね。


相変わらず電話やメールで「腰痛見舞い」や「対処アドバイス」をたくさんいただくのですが、本当に本当に、それらの一つ一つが嬉しかったです。先輩諸兄や親しい友人達から気遣ってもらえるというのはありがたいことだし、心強い。自分もそういう大人になりたいと思います。身近なところにたくさんの良い模範がいることを感謝しています。

さて、共に働くマーケッターの同僚、Mさんは椎間板ヘルニアの大先輩。
対処方法を細かくご指南いただいています。また遅くまで残っていると「早く帰ってください」「もう終わりましたか」「22時までには寝なさい」と親身に気遣っていただきました。本当にその通り。経験者が言われることはもっともだし、そのための研究や腰を守るための体操なども日々欠かさずされている訳ですから、従わない理由がありません。傾聴するだけでなく、従順さも求められますね。これは皆様からいただく種々のアドバイス全てに言えると思っています。

しかし、実のところ、会社を出たのは22時前だし、深夜2時になっても起きてしまっている。少し動けるようになったから、散らかっていた部屋の掃除を始め、アイロンと靴磨きもやってしまっている。早く寝なきゃ、ダメだとは分かっているんです。しかし動いてしまう。寝ない。僕の場合は、これらの生活習慣そのものがもはや「病気」なんだろうと思います。いつまで経ってもこんなことしていちゃダメだ、皆に心配かけてはダメだ。「傾聴と従順」。バカに塗る薬はないと開き直るのではなく、せめてリハビリ期間だけでも、半ば強制的に生活習慣改善に入ろうと思います。まず「遅寝早起き」から「早寝早起き」のスタイルへ。早寝。これが実は「断酒一ヶ月」よりも厳しいかもしれない。自分へのチャレンジです。


話は代わり、今日見たサイトの備忘録を。
IT各社のサービスがどのようにマネタイズされているのか。とても分かりやすく整理されたサイトです。ハーバードビジネスレビューではありませんが、事例を見ることがビジネスを学ぶ上での基本。一目ですぐに分かるユーザービリティの良さ、情報の簡潔さ、アイコンの効果的な用い方も含めて、とても秀逸なサイトでした。こんなサイト欲しかったんです。

How do they make money?

さて、明日は金曜日。
あっという間に週の最後ですね。
皆様にとっても良い一日でありますように。

それでは。

Nujabes – Spiritual State

New Year’s Day


2013年スタートしました。
関西地方は良い晴天に恵まれ、新年を迎えるにふさわしい幕開けとなっています。皆様、思い思いの場所で過ごしておられることと思いますが、今年一年、皆様にとって実り多き一年となりますように。

さて、例年通りこちらは実家で過ごす元日です。

お節料理に、”Cava Pupitre Brut” は結構合うものです。
うちのお節は和洋折衷なのでいろんなお酒に合うところがありがたいです。昼からゆっくり飲んでリラックス。いかにも元日気分。

今日はとても嬉しいことがありました。
長女、ずっと練習していた逆上がりが出来るようになったのです。実家に持ってきた室内鉄棒で特訓、最初はタオルを使った練習、タオルで出来るようになったらタオルなしで練習。そしてついに大成功!

傍で僕もガッツポーズをしてしまいました。
幸先の良いスタート!

一年の計は元日にあり。
今年の目標は「初志貫徹」です。初心を忘れず、無骨に愚直にただやるべきことを黙々と積み重ねる一年にしたいと思います。痛みなくして得るものなし。一足飛びに、また楽して手に入るものなど一つもないということを年を重ねるごとに実感しています。No Pain, No gain.

さて、このブログも今年で9年目に突入します。
皆様にとって素晴らしい一年となりますことをお祈りしております。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

ethics


概念的で抽象的な言葉が好きです。
例えばギリシア語の「エートス」。

本来、「帰る場所」を意味する言葉が転じて道徳的な習慣、特徴、特性などを表す言葉になりました。今では、生活態度、心的態度、倫理的態度を表す概念として理解されています。利用シーンはたくさんあるものの、例えば論理を組み立てるに当たり、これらの要素は基本概念としてとても重要です。自分のな内奥と対話するエートス、人に物事を伝え、説得させるエートス。ちなみに僕は、自身の「エートス」は何かという点について日々自問自答を繰り返しています。掴みどころがないですね。


時に人間は矛盾だらけの生き物です。
ナウシカが残したあのセリフ「破壊と慈悲の混沌だ」という言葉がとても好きで、まさに人間そのものを表しているような気がします。その中でもエートスを確立して自分自身のマインドセットとする。これはとても体力のいることですが、必要不可欠なプロセスなのでしょう。

今夜は良い酒が飲めました。
ちょっと酔っているので支離滅裂な内容ですが、明日からまたがんばって確立して行きたいと思います。

それではまた明日。

Rainbow in the clouds


なぜだか分からないのですが、突然、幼少時代の記憶が鮮明にフラッシュバックすることがあります。良くこんなの覚えてたな、と自分でも感心するくらいの薄い薄い記憶です。何がトリガーになるのかは分かりませんが、沈黙していたシナプスが急に開通したような感覚。

昨夜思い出したのは子供の頃読んでいた本の名前でした。

「雲の中のにじ」という庄野英二氏の古い児童書が大好きでした。1965年頃に書かれた本で、ネットで検索してもほとんど見つからないような本です。誰の物だか、家の古い書棚に置いてあり、表紙に書かれた砂漠の中を走るジープの絵や、「ベイルート」や「バグダット」といったいかにも中東の異国の街の名前や、突然の大雨で積んでいたパンが水を吸って膨れ上がって、といった冒険的な要素が幼少の知的好奇心をくすぐっていたように思います。内容もほとんど覚えていないのですが、今から考えると不思議な本でした。児童書という割りには重たい内容だったと思うし、登場人物もドイツ人と日本人と・・・男3人でベイルートからバグダットをジープで目指しながら、それぞれの戦時中の行軍経験を含め、今までの人生に思いを馳せるという内容で、聖書の言葉もたくさん出て来て・・・というような感じだったと思います。


中東や砂漠の風景というのは、僕の中では幼稚園の図書室のイメージです。ミッション系だったので海の星会館(だったけな)という建物が幼稚園内にあり、そこで読んでいた本はベツレヘムへ向かう砂漠の道を行く三人の賢者達の話でした。夜の砂漠に光る星一つ。とても素敵な風景です。昨日のブログで紹介したNicola Conte – Mystery Of YouのPVで使われている映像の風景とも重なります。影絵の中で浮かぶモスクや城や星や飼い葉桶や・・・あの世界はまさに幼少好きだった世界。


さて、日曜日。
今日はピアノ発表会。
あいにくの雨模様ですが、力いっぱいがんばって欲しいと思います。

皆様も良い休日をお過ごしください。

Bill Evans – Soirèe
朝からしっとりです。

人はインディビデュアルな生き物だからこそ、自分にとって納得の出来る生き方をしよう。そのためには


言い訳をしない。環境のせいにしない。
ただひたすら、勤勉であるべき。
言い訳をするのはただの甘えである。

人はインディビデュアルな生き物だからこそ、
己を磨き続けるのみ。

能力がなければ、寝ずに勉強すれば良い。
結果がでなければ、人の二倍働ければ良い。

答えは単純。
生ぬるく生きるな。

(自戒、備忘録代わりに:10/5 9:00改訂)

言葉の持つ力


今日は言葉の持つ力を実感できた日。

お世話になっているお客様から、「はっきり言って圧倒的でした。他社を寄せ付けない群を抜く内容と企画に非常に満足しています。文句のつけようがありません。」と身に余るお言葉をいただきました。きっとこういう言葉をいただく為に僕は仕事をしているのだと思います。冷静で平静を装っているかに見えるかもしれないけれど、実は本当に心が震えるほど、鳥肌が立つほど嬉しいし、お客様にも仲間に感謝です。

また時を同じくして、親しくしている友人からもメールが届きました。みんな僕のことを良く理解してくれていて、素直に話をしてくれるし意見も言ってくれる。ダメなところはダメ、良いところは良い、tmkを信頼しているからこれをお願いしたい、大丈夫、受け皿になるから安心して吐き出せ。こういう率直な言葉の数々が、僕にとっては励みとなり、前に進もうという気にさせてくれる。メンターであり、インスパイアさせてくれる友人達に感謝です。時に甘えすぎてしまって「親しき仲にも礼儀あり」っていうことを忘れてしまうこともあるけれど。そこは、僕がまだまだ青いということで、反省し日々精進して行きたいと思います。

特に何か大きな失敗をした訳ではないのだけど、なんだか最近、あれこれと自己を深掘りして考えていると、段々と人とのコミュニケーションを取ることに過敏になり、恐れや不安を抱くようになってきていました。しかし友人たちの言葉で少しホッとしました。いつかみんなに恩返しが出来るようにがんばろう。


言葉には力があります。
諸刃の剣、という言葉にもある通り、悪気はなくても相手を誤解させたり傷つけたりすることもある。自分では良かれと思っていることでも、相手にとっては非常識であることも多々ある。もちろん、その逆も。でも、逐一相手の反応を察したり推し量ったりしていたら、考えすぎてしまって何も出なくなる。僕は多分、かなり「空気が読めない奴」なんだと思います。色々と知らないところでご迷惑を掛けてしまっているかも。ごめんなさい。
外国に住む友人から言わせば、「日本にいるかなりKYな奴でも、海外に出れば相当空気読める奴だよ」とのことですし、そもそも「コモンセンス」なんて言葉、グローバルにはあってないようなものなので、気にせずに構わないというのも一意見です。しかし、やはり自分が発する言葉、書く文章については、ストレートで前向きで、それでいて素直な気持ちを表現できるようでいたいと思います。そういう意味では、周りの友人達は本当に良いお手本。見習わなければ。

という訳で、今日も一日お疲れ様でした。
僕もそろそろ店じまいの準備に入ります。

言葉だけでも認識は変わる


今日、教えてもらった言葉です。

「あたりまえ」を「ありがとう」と言うのが感謝

「だから、なに?」を「おめでとう」と言うのが賞賛

「もう、ダメだ」を「これからだ」と言うのが希望

「なりたいな」を「なってやる」と言うのが決意

「もういいや」を「まだ待とう」と言うのが忍耐

「疲れた」を「頑張った」というのが努力

言葉だけでも認識は変わる。

今日も動き回っています。
ようやく落ち着いた夜のオフィスでクールダウンしながら、
ポジティブな気持ちを継続して持ち続けるヒントを得ることができました。

明日からもまたがんばりましょう。

落ち着いたところで立ち止まり、振り返る


種々の案件が折り重なり、帰れない+寝れない日々が続いたこの一週間。ようやく大きな案件が金曜日に終わり、一旦は落ち着きました。また来週は来週で山があるのですが、それはそれでまた考えましょう。翌朝の始発まで会社に残り、始発で帰宅してシャワーを浴びて少し休んでまた会社に戻る。普段、滅多に乗ることのない始発、そして平日明け方4時台の誰もいない、車もほとんど走らない大阪駅周辺の街並みは、なんだか非日常的な感じがして楽しかったですね。

阪急とJRを繋ぐ歩道橋。
この排気ダクトが大好きです。

昨夜は重圧から開放された喜びから、久しぶりにバーンズ、そしてビュベットのゴールデンリレーを完成させてしまいました。軽く一杯、のつもりがそれぞの店で常連さん達の顔を見るとついつい楽しくて(極端な寝不足のせいで酒の周りも早く)、帰りは深夜に。ここ数日あまり寝てない状況の中、今朝は会社コンペでゴルフへ。まあ。人生初のゴルフ遅刻をやらかしてしまいましたね。関係各位、ご迷惑をお掛けしました m(_ _)m


明日は日曜日。
少し落ち着くために早起きして身の回りの片付け、メンテンナスを入念にやる、そして身体をゆっくりと休める。娘達とも遊びに行こう。
それでは皆様、良い休日を。