分かりにくいことを分かりやすく


伊丹空港から更新です。

前まで2階にあったラウンジオーサカが、滑走路に面した3階に移転して以前に比べ眺望がとても良くなりました。ビジネスクラスのように一定方向に並んだ一人席からは滑走路がきれいに見えます。

今日も暑くなりそうです。


未来のものづくりはどのようになるのか。

「Industry4.0」や、「ものづくりのIOT」と言われているこの時代、すでに大手メーカーのR&Dではプロトタイプを大型3Dプリンタとダイレクト加飾機で製造しています。また、工場ではウェアラブルグラスが導入され、熟練技術者の作業フローを見ながら作業が出来、指示や設備のアラートも眼前のスクリーンに映し出されています。これは未来の話ではなく、今すでに起こっていることです。これらを分かりやすく、イメージしやすく映像化することが今回の出張ミッションです。


同じく「分かりやすいことを分かりやすく」という視点で、良記事に出会いました。

世界一の資産家レイ・ダリオ氏が解説する「30分でわかる経済の仕組み」(logmi)

レイ・ダリオ氏は知る人ぞ知る投資家、運用資産は15兆円以上といわれており、Forbesに載らない世界一の金持ちではないかと言われている人物です。その人物がマクロ経済を分かりやすく説明しています。経済学的には基本中の基本のことが書かれていいますが、クレジット(貸し付け)という表現で金利が変動する仕組み、中央銀行の役割、バブルがなぜ起こるのかなど分かりやすく解説されています。

僕個人としては、誰でも、経済の仕組み、税金、経理、決算書(B/S、P/L)に関する知識はあった方が良いと思っているので、是非、ご一読を。

金鳥の夏 日本の夏


花火が上がると金鳥のCMを思い出します。

「金鳥」の文字花火と「金鳥の夏 日本の夏」というコピーがそれだけ深く頭に刷り込まれているということで、蚊取線香ひとつで大胆にも日本の夏を定義してしまったこのCMは秀逸と思わざるを得ません。それにしても夏のCMって、日本文化全開のものが多いですよね。

芦屋の花火は会場で見るもよし、山の手で見るもよしですが、我が家はいつも少し離れた青木のサンシャインワーフから見ることが多いのです。というのも、例年花火大会の日に盆踊りが開かれているからなんですね。盆踊りって、数ある夏の風物詩の中でも一番「味」を感じます。「先生」と言われる高齢の皆様が櫓の上でお手本の踊りをし、その櫓を二重、三重に取り囲んで、老若男女が並んで踊る。本来の意味で言えば盆踊りはお盆に先祖の霊を慰めるために踊るものなのでしょうが、僕としては高齢化社会における地域のコミュニティ強化、親睦、老人でも楽しめるイベントとして意義深さを感じます。誰でも参加でき、見よう見まねで踊れる簡単さもいいですよね。

櫓の向こうで花火が上がる。なんとも、日本の夏です。久しぶりに娘を連れて踊りましたが、楽しかった!

ものづくりの中枢の話


7月といえば、全英オープンゴルフ。

今年は聖地セント・アンドリュースで開催されましたね。最終日は三つ巴のプレーオフで幕を閉じましたが、今大会も日本を代表するフラッグシップの某IT企業がスポンサーを勤めておりまして、小生も仲良く取引させていただいている縁でこんなものを分けていただきました。オリジナルボールケースです。

しかしメジャー大会のスポンサーなんて、一体いくらの費用が掛かるのだろう。小規模ながらも経営を司る者の一人として、気にせずにはいれません。やっぱり、フラッグシップの強さを思い知らされます。


今日は、やはり日本を代表するメーカーの生産技術の中枢で丸一日を過ごしました。ずらりと並んだPCで何十人も並んで機械設計をしているフロア、日々新製品を生み出すメーカーの中枢の規模の大きさ、そして進化を支え続けるR&Dと研究センター。

ものづくりはオートメーション化されたといえ、やはり熟練の技術が今なお生きる世界です。その熟練の技術を習得させ、同じ動きをするロボティクス。エンジニアがアームを掴んで手の動きを教示する。アームはその手の動きを習得し、人の手の動きのように柔軟に、かつ正確に反復する。

日本メーカーの地盤沈下が指摘されますが、やはり、やはり。基幹産業としての「ものづくり」には凄みを感じずにはいれません。

IoT/IoE界隈のトピック


面白い記事に出会ったのでペタッとしておきます。少し長いですが、ここに書いてあることには同意。バズってナンボという内容ではなく、しっかりと書かれています。自社が保有するデータが「5O(ファイブオー)」を満たしているかどうか、または価値のあるデータとして勝負できるかどうか、どの企業も経営戦略マターとして分析する必要があるでしょう。

データは「通貨」だ–IoT/IoEで到来するデータエクスチェンジの時代

興味のある方は是非。


昨今、ドイツで産学官が連携して推し進めている「Industry4.0」。中身を見ればなんのその、日本の生産技術でも何年も前から導入している旧来の仕組みですが、学ぶべきは、「やってもやらなくても、キャッチーなコピーをぶち上げてブランディングする」という手法。

情報発信力では、本当に弱い日本企業。
やってもやらなくても、という点が、バカバカしく思えてもバカに出来ないのです。だって言ったもの勝ちですから。先の記事ではないですが、グラビティ(引力)をどこに生むかです。自己満足ではダメだし、巣篭もりな技術でもダメ。ブランディング面からストラテジーに落としこまないと、全部持って行かれてしまいます。そこにグラビティが生まれれば、自社で保有できない技術でも補えてしまうんですね。

記事とは直接関係ありませんが、こちらは米国某企業の物流ラインです。

セレンディピティなウイスキー


新幹線で痛ましい事件が起こってしまい、友人達も数人、大きな影響を受けました。

このような事件はあってはならないことではあるものの、すべて人間が作った人工物である以上、また、それをオペレーションし、利用しているのが有機物(人間)である以上、「安全神話」などというものは存在しないというのは自明の理です。安全であるということは「事故が起きる確率が低い」ということであって、ゼロではない。そのことを考えつつ、しかしそれを出来るだけゼロに近づけるにはどうすれば良いのか、日々必死に考えている人間の汗は尊敬に値します。


このようなこともあって、関東から親友とも言うべき先輩経営者が、何時間も遅れて来阪されました。今日は会う予定にはしていなかったものの、事件の影響でぽっかりと夜の予定に穴が空いたそうで、急遽声を掛けていただき、何度目か数え切れないくらいの酒を共にするというセレンディピティな夜。

お互い、自他共に認める自由人。とにかく「型」が嫌いで、自由を奪われる空気を察したらすぐに引いてしまうような人種だからこそ、共感し合えることも多いのです。

個に対する個としての共感


僕個人はは決して強いとは言えないにも関わらず、「個」としての力が、これからの時代を生きる上でとても重要なファクターになってくることについて以前から暑苦しく書いています。例えば最近の記事では・・・

どこかの企業に就職すれば「一生安泰」と思っている人などいるのだろうか(2014/12/25記事)

個人メディアの時代に最終的に残るものはなんだろう(2014/10/15記事)

あくまでレベルの低い、稚拙な持論ですが。

しかし最近、為末大さんのブログでも同じような事をアスリート目線で書かれていてとても共感したので、ご紹介したいと思います。こちらの方が経験則に基づく「ちゃんとした」内容です。笑

「個の実力」(http://tamesue.jp/ より)

肩書や組織に頼らず、自分の実力について客観的に評価するということはとても大切。それでいて、組織の中でも個を意識しつつ、しっかり生きていくことも同じように大切ですよね。

「能力は如何ともし難いとしても、集団に貢献する意識を持って機嫌よく人に接していれば、個としてはそれなりに重宝されると思う」(ブログから抜粋)

本当に、その通り。


さて、ちょっと別の話題を。
「COSTCOに行くと必ず欲しくなる品」の写真です。

アメリカのレンタルハウスの庭には、必ずありますよね。
こんなの家にあったら、毎晩肉焼いてるだろな。

「夢」という言葉には力がある


心身共にエグゾーストな帰り道。

たまたま見たFBタイムラインに、キャプテン翼の大きなイラストの前に「夢は無限大」と書かれた壁画の前で撮った写真が掲載してあるのを見て、改めて感動しました。

「夢」っていいな。

「夢に向かって一直線」とか「夢を追いかけろ」とか、夢にまつわる元気な言葉はあまりに使われ過ぎてありがたさを実感しないけれども、それでも「夢」には大きな力がある。アラフォーの今だからこそ、夢っていいなと、なんだか背中を押されている気がしました。

電車の中でハイボールを飲むオッサンだけど、夢に憧れてもいいではないか。

そんなことを思いながら帰宅すると、修学旅行から帰ったばかりの娘が起きていました。

「東京で一番どこが良かった?」と聞くと、「国会議事堂とスカイツリー」と言うので、「なんで?」と言うと、通っている小学校の先輩に自民党の大物議員が数名いて(ノーベル賞受賞者も二人輩出している・・・知らなかった)、母校の生徒が修学旅行に来るとのことで、わざわざ二名の議員が顔を出してくれたとのこと。

誇らしげに、見せてくれたサインにはなんと、

「夢」

と書かれていたのです。
すごい偶然!

やっぱり良い言葉ですね。夢という言葉には力がある。
今夜はこの余韻をアテに、少しだけ飲むことにしたいと思います。

落ち着いた時に考える「専門性」について


怒涛の月末、ゴールデンウィーク、ABCハッカソンと続き、気づけば5月も中旬に差し掛かろうとしています。この期間に色々な場所に行き、多くの人と出会いましたが、あらためて「何かに特化する」ことの大切さを実感しました。

当然のことと言えば当然のことですが、どんな場所、分野、業界にもその分野に特化して活躍している人がいます。例えば、怪魚ハンターとか、山草採りの名人とか。ものづくりの分野でも同じで、組み込みのプロ、ハード設計のプロ、UXの専門家など、一つのプロダクトを取ってみても様々な分野の専門家の仕事が集約されていますし、それらの人が集まるイベントもたくさん存在します。ハッカソンとかものづくりイベントもそう。

「何かに特化する」

これ、出来るようでなかなか出来ないことだと思うんです。もちろん企業で求められている内は「生活の糧」となりますが、単純に「好き」という気持ちだけで専門特化することはとても勇気のいることだと思うんですよね。なんだろう、上手に書けないし感覚的なものだけれど、なにせニッチですし、マーケットサイズも大きくない。だからこそニーズがあるといえばそうなのですが、もしかしたら共感してくれる人も仲間もいないかもしれないし、仮にそれが仕事に繋がらなかったとしても「好き」だから続けるという勇気というか。この辺り「趣味」とするか「仕事」にするかによって考え方が随分変わると思いますが。

でも一度そういう分野を見つけ、それを上手にすることができれば、人が集まり始めるかもしれない。そこにその人(あるいは専門性)の存在価値が生まれますし、その分野に興味がなかった人も巻き込んで大きなプレゼンスを獲得することになります。ムーブメントが起こる瞬間ですね。デレク・シヴァーズの「社会運動はどうやって起こすか」を思い出します。僕は仕事柄、比較的いろんな業界の人と会うことが多いのですが、そのパワーと執着心と熱意に、色々な機会に学ばされます。

昨日閉幕した三日間に渡る「ABCハッカソン」もそう。ものづくりに熱い人達が集まると、こんなに大きなパワーが生まれるんだなと感動しました。オンエアは6月下旬。今からとても楽しみです。


ここへ来てようやく一定の落ち着きを取り戻した感じです。悲しいかな、どうも僕は物事にピリオドがないと落ち着かないというか、立ち行かなくなるというか、猛烈タイプの人間(DeNAの南場さん曰く「ガルル型」というらしいですが)ではないようです。山や海や公園に行くのは、そのためなんだろうと思いながら、週末に撮った写真をペタッとしておきます。

ストーリーがあれば、ハミガキ粉の中であってもドラマが生まれるんだ


遅い時間の電車の中で、ぼーっと中吊りを見ているとKIXからJALがLA直行便を出しているとのことで「北米便拡大キャンペーン」をやっていました。KIXからの北米直行便はUAのSFOしかないと思っていたらLAX直行就航したんですね、知らなかった。KIXからはカナディアンもバンクーバー便をスタートするようです。10年以上前にバンクーバーに行った時、確かKIXからカナディアンに乗ったことを思い出しました。北米直行便が増えるというのは嬉しいことです。

さて明日からGWスタートということで、もう必死のパッチで仕事を終わらせて帰ってきたので、電車内ではグッタリ。帰ってすぐに冷凍庫からウイスキーを出してソーダで割る。気分転換のために普段見ないTVをONするとちょうど「ハリウッド白熱教室」が始まっていました。キャスパー教授による脚本についての講義です。LA絡みで、これも何かの縁。


白熱教室シリーズは大好きです。

どんな講義でも本当に面白い。そし、一つのテーマについてこんなに自由に学びながら議論できるなんて、なんて素晴らしいんだろうと思います。

こういう風に、何かを学ぶことが出来るというのはとても素敵なことだし、直に仕事に直結しないことだからこそ、学べるというのは本当に幸せなことだと思います。

今日学んだ名言、

「脚本家は魔法使いだ。どんなものにだってストーリーを付与することができる。ストーリーがあれば、ハミガキ粉の中であっても感動するドラマが生まれるんだ。ストーリーがあるから、人は生きていけるんだ。」

一言一句正確には覚えていないけれど、とにかくグッときた。

本質思考


日々色んなシーンで疑問や違和感に直面することがありますが、その時点で既に「ダメ」なんだろうなと思うことが頻繁にあります。

なぜなら、ゴールが不明確で、やるべきことにフォーカスできておらず、していることが腹落ちしていないから違和感を感じるのであって、脇目もふらずに前だけを見て進むことが出来ていればそんな事を感じなくて済むからです。

またもっと悪いことに、そのようなモヤモヤがどこから来るのか、もしかするとそれを感じている自分がおかしいのではないか、間違っているのではないか・・・と考え直し、角度を変えて物事を見てみたりするけれど、やっぱり元の疑問や違和感に戻ってくるので、答えは同じ。なら最初からそれを解決するような行動に踏み切れば良いだけのこと。考えなおしたり、だましだまし結論先延ばしにするのって時間の無駄ですよね。

この記事の中で(元テスラのマネジャー上田北斗氏が、イーロン・マスクに学んだ「First principles thinking」とは【特集:New Order】)、teslaという会社は

“会社や組織の存在理由は何で、目標にたどり着くためのロードマップはどうなっていて、現時点でやらなければならないことは何か。この3セットがとても明確なので、皆、疑問を持つことなく前に進むんです。”

とあり、ああ、めちゃくちゃ良いなと感じました。強力なリーダーシップと企業文化だから、世界を変える真の意味でInnovativeなプロダクトが生み出せるんだな、と納得。「疑問を持つことなく前に進む」ってすごいことですよね。遠回りがないんですから。魔法のような会社ですね。

もう一つ学んだことは「First principles thinking」(物事の本質をゼロから考える)ということ。これは技術でもなんでもそうですけれど、本質を見極めた時に答えが出ることが良くあります。やっぱりそうだよな、本質思考。

迷ったり困ったりする前に、本質思考で行き先を明確に「見えないものを見ているかのように」見据えて進みたいものです。