正しい音を出すために調律が必要なのは楽器だけではなく、人間もなんですよね

GWも終わりに近づいてきました。
皆さんはどのように過ごされましたか?

この連休中、いろんな所を旅行し、たくさんの人と会い、美味しいものをいただきました。天気に恵まれたこの土日は二日連続ゴルフでしたが、それまではラウンドもなく、バラエティに富んでいるという意味ではバランスの取れた休暇だったように感じます。

このような長期休暇は、心身を休め、自分自身を調律するための時間として使うようにしています。実は僕、この「調律」という言葉が好きなんです。

ウィキペディアでは「調律(ちょうりつ)とは、楽器の音高を、演奏に先立って適切な状態に調整すること」と説明されています。正しい音を出すために調律が必要なのは楽器だけではなく、人間も同じだと思っています。自分にとってどの状態が「正しいか」は人それぞれあるとして、普段の生活の中で、知らずしらずの内に考え方が歪んだ方向に向かっていたり、忙しさの中で余裕を持てなくなったり、疲れて目先のことだけしか見えなくなったり。無意識の内に自分が出す音色が乱れてしまっていることがあります。

ではその乱れを直して調律してくれるのは何なのか。これも人それぞれだと思いますが、僕の場合は自然と触れ合うこと、人に会うこと(特に自分のことを良く知ってくれている人)、そして、本を読むこと。自然、人、本、この三つを大切にしています。

自然からは生きている環境と、人の本来あるべき姿を知り、人と会うことによって自分が発する言葉から今の自分が何を考えているかを再帰的に知りつつ、相手からも多方面でアドバイスをいただいたり、ツッコミをもらったりする。小説や学術書などジャンルは様々ですが、本からは客観的なインプットをする。我以外皆我師。知ること、学ぶことは、欠かせません。このようにして調律が完了すると、仕事でもプライベートでもまた良いパフォーマンスが出せる気がしますし、少なくとも、このGWは最高の調律ができたと思います。

また明日から新たな週がスタートします。

来週は火曜日から木曜日まで東京出張もあり、仕事の予定も目白押し。たくさんの方とお会いできるのが楽しみです。肩の力を抜きつつも一つひとつ丁寧に向き合い、ニコニコしながらも一日一日を丁寧に過ごして行きたいと思っています。

【ワーケーション中に考えること】テクノロジーのイノベーションだけで経済成長はしないという事実と、その先にあるものとは

愛媛県でワーケーション。
今日は快晴。外を歩いていると汗ばむほどです。

仕事しながら旅をする、あるいは、旅をしながら仕事するというのを、今年は少しづつやって行きたいと思っています。時間が許す限りですが。自分のようにPCとネットとスマートフォンがあればどこでも仕事ができる人間は、インターネットの発達における恩恵をまさしく享受しているのですが、一方、インターネットをはじめとするテクノロジーの進歩は本当に世の中を良くしたのか、という点も考えなければなりません。

こうして地方の城下町を歩いていると、地産地消に代表されるようにそれぞれの地域の小さな経済圏でモノのやり取りを完結する方が、結果的に豊かな社会を実現できるのではないか、と考えざるを得ません。仮にスタバやアップルストアやヴィトンがなくても(この街には全部ありますが)生活するのに困らないじゃないか。

コロナにしても、ウクライナ問題にしても、米国金利引き上げによる円安加速にしても、グローバル化によって社会が複雑に絡み合っているがゆえに関係のない地域まで巻き添えを食らってしまう。こんなことってロクなことないよな、と思っていたので、余計にそう思うのかもしれません。グローバル化がもたらしたあらゆる問題を解決する方法は、地域分散型(自律分散型)経済しかないよな〜ということです。

すいません、インターネットの発達から少し横道に逸れてしまいましたね。
関連することですが、先日、山口周さんがTwitterでこのように言っておられました。

ここで引用されている、2019年ノーベル経済学賞受賞の経済学者のアビジット・V・バナジーとエステル・デュフロは、「絶望を希望に変える経済学」の中で、このように述べています。

フェイスブックのCEOマーク・ザッカーバーグはインターネットの接続性が計り知れないプラス効果をもたらすと信じているが、そうした信念を共有する人は大勢いるらしく、多くの報告書や論文にそれが反映されている。たとえばアフリカなど新興国に特化した戦略コンサルティング会社ダルバーグが発表した報告書には「インターネットが持つ疑う余地なく膨大な力がアフリカの経済成長と社会変革に寄与することはまちがいない」と書かれている。

この事実はほとんど自明なので、あれこれ証拠を挙げて読者を煩わせるまでもないと考えたのだろうか、何のデータも引用されていない。これは賢い判断だったと言うべきだろう。そんなデータは存在しないからだ。先進国に関する限り、インターネットの出現によって新たな成長が始まったという証拠はいっさい存在しない。

絶望を希望に変える経済学

 
インターネットは経済成長に寄与していない。
僕のような一般人でさえ、この言葉はとても良く理解できます。

日本の高度経済成長期には、インターネットもPCもスマホもなく、紙の書類と電卓と電話、テレックスで鉛筆なめなめ仕事をしていたにも関わらず、10%以上の経済成長をしていた時代がありました。物を作れば作るだけ売れた時代です。その後、テクノロジーが進化し、インターネットが普及して「便利な時代」になったこの30年間はどうでしょう。

経済成長率は0なのです。便利になったら生産性が上がって、仕事の速度が上がり、効率よく仕事ができるから豊かな社会になるんじゃないの?と思いますよね。でも、今起こっていることは、逆です。物が行き渡った時代には、物を作っても売れないのです。

下の図は、厚生労働省調査の1990年から2019年までの月収の推移です。

厚生労働省「毎月勤労統計調査」

月収は1997年頃から最低値の2013年頃まで約15年間で15%も減少しています。バブル後の不景気、高齢化に伴う社会保険、厚生年金の増大もあり、可処分所得は年々減っています。では、給料は減ったとして、余暇の時間は増えたか?それが、そうでもない。生じた余白は別の仕事で埋められr、人々の生活はどんどん忙しく、どんどん貧しくなっているという事実があります。

ちなみにAIの発達ついても同様で、経済学者の井上智洋先生は、このように書いておられます。

人工知能(AI)は、経済にほとんど影響を与えていない。それが証拠に、日本全体でAIが生産性を向上させているとか経済成長率を引き上げているといったデータは一切ない。

スマートXのプラットフォームを握った企業が次代の覇者となる

 
このような事実から、昨今叫ばれているDXなどのキーワードも、経済成長には一切貢献しないということができます。モノが行き渡った世の中に、無理やりモノを売るべく、新しい概念を提示して利益確保、雇用創出のため「なくても良いものを無理やり売る」にしか過ぎず、これから先も新しいキーワードが生まれては消え、ということを繰り返し、労働者が疲弊しながら、良くてゼロ、実質マイナス成長をしていく日本の姿を容易に想像することができます。少し乱暴な意見かもしれません。でも、大きく間違っているとも思いません。

インターネットが世界中に行き渡り、グローバル化が促進され、世界が複雑に絡み合う時代においてもたらされたものは、GAFAMを代表とする巨大企業による情報の集権と一部の巨大企業または資本家だけがひたすら儲かるという格差社会です。日本の大企業ですら、GAFAMを前にして下請けにならざるをえなくなりました。日本だけでなく、すべての国は米国や中国に利益を吸い上げられているという構造です。

では、そこから抜け出すためにはどうすれば良いか。

自律分散型の経済圏を確立し、グローバル社会とは一線を画すことは一つの解かもしれません。小さな地域(またはコミュニティ)で、物々交換をしながら、皆で仲良く暮らす。地域通貨があれば、為替の影響を受けずに済む。環境も無茶に破壊しない。安全保障の問題は残りますが、それはまた別の議論が必要でしょう。一例として、どの国もお互い一切干渉しない(全国家、総鎖国状態w)というレギュレーションを作れば安全保障の問題もクリアになるかもしれない。そのようなエコシステムが現実社会で難しければ、メタバース上の世界で新しい経済圏を作る。

先日、大学教授とデジタルアーティストの方と僕の三人で、同じような話題で二時間ほど話していました。自分の場合は数年前から「集団ではなく個としてどうあるか」を働きかたの視点から、自分の身を自分で守ることの重要性を発信してきましたが、そもそもいくら頑張っても、貨幣経済の下で生活することに変わりなく、お金を稼いでも、お金に支配される状態に変わりはないかもしれない。であれば、稼ぐのではなく、価値交換に主軸を置き、貯めるのではなく、回すという循環型モデルの方が良いかもしれない。そう思うようになってきました。

いずれにしても、場所を変えて仕事をすると、新たな気づきを得ることができますね。

今日の記事ではとりとめのない話をつらつらと書いてしまい、だから言いたいことは?と聞かれると答えに窮すのですが、今後、この自律分散というテーマをもう少し地域経済に絞って考えてみたいと思います。

独立して一ヶ月を振り返って〜ストレスフリーゆえの悩みと、これから独立を目指す人への参考情報

独立してからあっという間に一ヶ月が経過しました。

当初は、しばらくゆっくりしようかな、じっくり腰を据えてビジネスプランを練ろうかなと考えていたのですが、ありがたいことにお仕事の相談と依頼をたくさんいただき、忙しい日々を過ごさせていただいています。

独立してから手に入ったものはというと、場所からの解放(通勤しなくて良い)、時間(ミーティング以外は自分の好きな時間に仕事ができる)、お金(前職時代と比べて1.4倍増し)、そして、ストレスからの解放です。

今後独立を目指す方の参考になるかもしれないので、お金については後ほど詳述しますが、先に記載したストレスからの解放については、実はデメリットも感じています。

ストレスフリーだけど、ストレスがないゆえの悩み。会社勤めをしている時は良くも悪くも相手と意見が合わないこともありましたし、なんでこんなことが起きるの?というような予期しないことも多発しましたし、思い通りに行かないこともありました。肩の力を抜き、頭痛を和らげるために、駅でハイボール缶を買って、電車の最後尾で飲みながら帰ってましたっけ。自分の力不足と不可抗力の両方が相まって、日々ストレスを感じていましたが、逆にいうと、緊張感を持って仕事ができていたということもあり、振り返れば問題処理能力やストレス耐性が大きく向上したと思っています。

ところが、独立すると意外なほどストレスがないのです。

元々ストレスから解放されたくて(自分の理想どおりの経営がしたい、しがらみなく色んな会社のお役に立ちたい、と思って)独立したのですが、「仮想敵」がいない状態って緊張が緩和されて平和な日々を送れる反面、刺激がない。だからこそ、日々向上心を持って何かに取り組み、自分を意識的にアップデートさせる必要がある。そうしなければ関わらせていただいている会社(顧客)のお役に立てないし、自分で自分の成長が実感できないことが逆にストレスになるのです。

贅沢な悩みかもしれません。でも、環境が自分を成長させてくれないからこそ、自分で自分に発破をかけなければならない。そういう訳で、今までに以上に積極的に業界の情報収集、技術に関する学び、リアルな場での情報交換、興味関心を持った分野の調査を進めています。週に5日働くとして、最低1日は「アップデートの時間」と「お金にはならないけど社会課題に必要なプロジェクト」に費やすことにしています。まだ実験段階ですが、恐らくこのような時間配分でやって行けそうな気がしています。

さて、仕事と収入に関して。

まだ独立一ヶ月ですので、これからスタートするプロジェクトも、水面下で交渉中の案件もありますが、今は複数企業の顧問やアドバイザー、社外取締役としてお仕事をさせていただいています。独立した一つの目的である「スキルシェアリング」を小規模ながら実現できている状態です。これからお話をお伺いする会社も三社ほどあります。自分のスキルでお役に立てることができれば、こんな嬉しいことはありません。様々な会社の事業についてお聞きできるのは学びと同時に刺激にもなります。とはいえ一人で動いている身ですので、どこかで受け入れに限界が来ると思っています。

独立してそんなにすぐ上手く行くはずはないだろう、当初は一年くらい掛けてじっくりコンサル先を探して、増やしていこう、そう思っていたのですが、ありがたいことに目の前に受け入れリミットが迫りつつあります。そして収入面に関していうと、一箇所からではなく、複数社から報酬をいただくような形になりますので、現時点で前職時代の1.4倍増し(正直ベースです)になっています。これから2倍、3倍を目指そうかというとそうでもなく、お金よりもむしろ関わらせていただいている会社とじっくり向き合い、共に成長したいので、時間確保を優先したいと考えています。その結果、2倍、あるいはそれ以上になれば嬉しいですよね。

独立した後、お金の話をされない方がほとんどですが、これから独立しようと思っている人の一番の関心事は「食えるか食えないか」でしょう。つまり、収入がどれだけ増えるか(あるいは減るか)がとても大きなテーマのはずです。僕の場合は、まだ独立したてで今後どうなるかは分かりませんが、今のところスムーズにオンボーディングできたケースかもしれません。将来的に独立を考えておられる方の参考になればと思い、以下に自分なりのアドバイスを記したいと思います。


・副業が許されている会社にお勤めの方は、是非、副業をしてください

今から時間の使い方や、本業の給料以外で稼ぐとはどういうことかを学べるからです。自分に対する市場の評価も知ることができます。できれば、時間の切り売りではなく、スキルを活かせる副業をしてください。

副業が許可されていない会社にお勤めの方は、社外人脈を作ってください。リカレント教育の場、社会人向けの講座やセミナー、良質の交流会に参加するなど、社外の人と出会える場はいくらでもあります。人脈の多さが独立後の仕事の数に比例しますし、今の勤め先の事業にも貢献できるかもしれません。


・自分のスキルの棚卸しをし、明確に説明できるようにしてください

世の中には競合がたくさんいます。なぜ自分なのか、自分と他の人との違いは何なのか。自分はどんなスキルを持ち、どのように貢献できるのか。これらを是非、分かりやすく、かつ、誰もが納得するくらい明確に説明できるようにしてください。己を知ることが第一歩だと思います。自分で分からなければ、友人たちに聞いてみるのも良いでしょう。もし自分に足りないものがあれば、会社で働いている間に身につけるべきです。

また、常日頃からSNSなどで自分の考えや仕事について情報発信するのも良いと思います。誰かがどこかで見てくれているものです。


・周りの人に親切に接し、信頼される人になってください

受けるのではなく、与える。困っている人がいれば、手を差し伸べる。自分に厳しく、人には親切にする。何か役に立てることはないか常に周りを観察し、考える習慣を付けることで、信頼される人になれると思っています。自分はまだまだ発展途上ですが、周りにいる成功している人たちを見ていると、ギブファースト、ギブ&ギブの精神で動いている人がほとんどですし、心身ともに充実した幸せな生活をしておられます。


というわけで、この一ヶ月を振り返ってみて感じたことをまとめてみました。ここまで長い文章を読んでいただき、ありがとうございます。

上記以外にファイナンスの知識も必須条件ですが、それついてはまた機会があれば書いてみたいと思います。

それでは、みなさま良い週末をお過ごしください。

最近、近所のお店のランチを開拓しています。美味しい焼肉ランチが1100円。満足でした。

課題を解決するピースとして、ぴったりとフィットする人材になるために

今朝の東京は少し薄曇り。
今までが快晴続き、日中は暑いくらいの晴天でしたので多少の崩れは仕方ありません。

先週の土曜日にブログを投稿してから日にちが経過してしまいましたが、こちらでは予定どおりに朝昼晩、様々な方とお会いして仕事をし、ミーティングをし、ランチをし、飲み会に参加し・・・と、とても忙しく動いています。

独立起業してまだ一ヶ月も経っていませんが、個人の事業開発コンサルタントとして、多くの会社からお声掛けをいただき、日々課題をお聞きしています。「まず来てくれ、話を聞いてくれ」と言われることがどれだけ嬉しいことか。個人で動いていると特に、必要とされていることのありがたさが身に染みます。

話のテーマは様々で、もちろん詳しく書くことはできませんが、業界全体が抱える課題や、行政が絡むまちづくりと言った大きな視点から、企業が抱える個別の課題(たとえば、人の採用、チームづくり、システム開発、新規事業開発)や品質管理、工程管理といった分野まで、多岐に渡ります。

いずれの場合も言えることは、中にいる時間が長いため現実的な視点でモノを考える癖がついてしまい(それはそれで悪いことではありません)、視野が狭くなり、全体を俯瞰できないこと。ブレイクスルーのポイントは、少し引いたところから全体を見ることで見つかったりするものです。一方で、客観的視点で自社のビジネスや製品を見て、是々非々でボトルネックを抽出して課題意識を持っておられる方ももちろんいらっしゃいます。

自分の仕事は、それらの多岐にわたる課題を解決するためのピースとして、必要なところにぴったりフィットし、一緒に汗を流すこと。今回も様々な業界、企業の皆さまから宿題をいただきました。中には壮大なテーマで、根が深く、自分だけではどうにもならないこともあります。仲間たちと協働しつつ、今までの知識と経験をベースに、自らも視座を上げて取り組んでいきたいと思います。

ここからは、ここ数日の出来事を一部、ご紹介したいと思います。

銀座での天香回味鍋

日曜日の夜、銀座でおすすめのお店があるということで大学関係者数名の仲間たちと集いました。きのこたっぷり、薬膳鍋です。もう見た目から身体に良さそうでしょう?

体内の毒素がデドックスされる感じ、食べながら爽快でした。もちろん、皆さんとのトークからも刺激をたくさん受けました。何歳になってもチャレンジする姿勢、自分も見習わねば・・・ご同伴の皆さま、素敵な時間をありがとうございました。

新百合ヶ丘でのランチミーティング

こちらご招待いただきましたランチミーティングでは、イタリアンのコースをご馳走になりました。技術話に花を咲かせながらのお料理、一品一品素晴らしかったです。小さなお店で、シェフとマダムがお客様と対話しながら、丁寧に、心を込めて作っておられる姿に、仕事の原点を見た気がします。仕事とは、お客様を満足させ、喜ばせること。それによって、自分も幸せになる。そういうことなんだ。

お誘いいただきました社長、大変ご馳走さまでした。

合間を見て、軽くランニングもしています。
半蔵門の定宿ですから、皇居も走りました。ウルトラマラソン前なので、軽めに調整。

池袋でグローバル人事塾も開催。

162回目の今回は【ワカモノのトリセツ ~Z世代にスイッチが入る3つの対話術~】がテーマ。自分が中年になって思うことは、ワカモノから積極的に学ぶ姿勢が益々必要だということ。固定観念に捕らわれず、柔軟な姿勢で自らも変化していく。
この気持ちが保守的にならず、新しいことにチャレンジする原動力になるのではと実感です。

ご参加者皆さまとの懇親も大変楽しいものでした。
講師の皆さま、参加者の皆さま、会場提供のリングロー株式会社の皆さま、ありがとうございました!

他にも書きたいことが山ほどありますが、追って小分けにしていきたいと思います。

それでは、今日も素敵な一日をお過ごしください。

最近の出来事:街角イタリアンとGive&Giveと夜桜

いつの間にやら4月です。

先週末は本当に寒くて、どうしようかと思ったくらいでしたが、そのおかげもあってか、桜が長持ちしているように感じます。でもやはり寒いよりは暖かい方が良いので、なんとかこのまま気温上昇のままで行ってほしいなと願っています。

相変わらず、日々色んな方とお会いしたり食事をしたりしていますが、先日は肥後橋のとあるイタリアンの名店で、独立起業祝いとして、こんなデザートプレートを用意していただきました。サプライズだったので、本当にびっくり!とても嬉しかったです。

みんな応援してるからね、という言葉ほど心強いものはありません。どんな人でもそうだと思いますが、新しい一歩を踏み出した時ほど、どこかに孤独や不安を抱えていますから。

そこをちゃんと「大丈夫だよ」とか「応援してるよ」と肯定してもらえると、本当に安心するのです。そして、こういう時に、自分は一人で生きてないな、皆さんの力で生かされてるなと感謝するのです。こういう仲間がどれほどいるか。人は財産ですよね。

「ギブアンドテイク」という言葉がありますが、僕の周りの素敵な方々は「ギブアンドギブ」の精神をお持ちの方が多く、結果、ビジネスでも成功しているという方が多いように感じます。常に与え続ける。見返りを求めない無償の愛。そしてその恩送りが結果として自分にも帰ってくるという循環。

こういうことってどんな本にも書いているし、当たり前のこととして言われますけれど、ちゃんとこの好循環を実現できている人ってどれくらいいるのだろう。与え続けるって割と勇気のいることなんですよね。結果はあとから付いてくる、という言葉も自分が経験しなければ実感が湧きません。でも少なくとも今の自分が言えることは、その言葉は真実だということ、そして毎日お仕事の相談をいただいたり、多くの人に支えていただけているという日々を過ごしながら、少し前の自分に「ほら、心配しなくて良かったやん」と実感を込めて伝えることができます。

自分はもっともっと人の役に立てるし、立ちたい。
そのためにレベルアップする。

新年度スタートと同時に、日々、そのことを考えながら生きていきたいと思っています。

ここからはプライベートな近況報告です。

■入学式
次女の高校入学式がありました。これで我が家からは中学生がいなくなり、娘二人はともに高校生になりました。中高一貫なので新鮮味はありませんでしたが、4月1日といえば前職時代は入社式だったので中学の入学式は出れなかったんですよね。部活の友達と一緒に楽しそうに写真を撮りまくっている次女を見て、とてもうれしくなりました。

■街角イタリアン
冒頭のイタリアンは、肥後橋のイル・クアドリフォーリオさんです。
すべて写真は撮れませんでしたが、スパークリングから前菜、パスタ、メインまでとても美味しくいただきました。ここはまた再訪だな。

■夜桜
芦屋から苦楽園に引っ越してきて最初の春。
今までは芦屋川の桜を見に行っていたのですが、今年は自宅から近い夙川に何度も足を運びました。関西随一の桜の名所、やはり夙川は良いですね。特にライトアップされた夜桜は最高です。屋台も出店も宴会もないので、桜が夜空に映えてとても美しかったです。

会社を辞めて独立した理由 ② 〜 正社員制度・ピラミッド型組織に対する否定、プロジェクトごとに個が集まるチーム制の働き方、社会課題の解決に向けて

前回の記事で、会社を辞めて独立した理由について、客観的視点、自分自身のスキルを一つの会社だけでなく、複数の会社にも使っていただくというスキルシェアリング、組織の新陳代謝、自分自身のアップデートという4つの要素を上げてみました。

とはいえ、46歳家族持ちが会社を辞めるということは、それなりに勇気がいることです。転職には全く興味がなく(理由は後述します)、独立一本で考えていたのですが、もし仕事がなけばどうしよう、収入がなくなったらどうしようと、社会面での孤立と経済面での不安を抱えていました。中高生の娘二人はまだまだこれから山のように学費が必要ですし、それなりに安定しているものを手放すことって大変です。
 

プロジェクトごとに個が集まるチーム制の働き方

一方で、社会システムが大きく変容していくことも目の当たりにしました。2020年のコロナ禍で、人々のワークスタイルが大きく変わり、時間と場所を選ばず仕事ができるようになりました。そのため、「課題に対して、会社組織を横断してチームを集めて取り掛かる」という自分の理想の形が非常にしやすくなるとも思いました。このブログでは10年ほど前から「個としていかに強くあるべきか」を事あるごとに論じてきたつもりですが、コロナにより、強い個が集まるためのハード、インフラ面が整ったという印象でした。

転職に興味がなかったと書きましたが、その理由は「会社員」になるのが嫌だったからです。どこか一つの組織にフルコミットすることで制限が発生し、不自由を余儀なくされることは、自分の中でもはや意義を感じられることではないのです。まあそのうち、会社員っていう制度そのものがなくなると思います。そうなると出世競争も社内政治闘争もなく、仕事ができる人がちゃんと報われるという健全な社会になるとは思いますけれど。

今後、仕事はピラミッド型の組織で正社員が集まり行うのではなく、プロジェクトごとに個が集まるチーム制になると考えていますし(メーカー、製造業、インフラ、官公庁等は別かもしれません)、そのためには自分がフリーでいなければならない。個人事業主なのか、法人の社長なのかはさておき、身軽で自由であること。それが必要かつ最低条件だと思っています。そのような理由で、なんでも自由に自分で決裁し、迅速に動くことができる「独立」を選択しました。
 
 
自分が持てるスキルを様々な会社に提供したい

今後ですが、自分が持てるスキルを様々な会社に提供したいと思っています。一言でいうと事業開発コンサルタント、ってやつですかね。自分は今まで技術畑でシステム開発に携わり、サービスをリリースし、EMC、電子、エレクトロニクスの分野で技術営業、セミナー登壇、講演活動をしてきました。また、会社役員として、事業拡大、新事業創出、海外への事業展開、国内海外企業とのビジネスアライアンス、人事採用教育など、会社運営のほとんどすべてに携わってきました。

もちろん、しんどいことも山ほどありましたし、ストレスで身体も壊し持病も増えましたが、小さな会社にいたからこそこれだけのことをさせていただいたわけで、感謝しています。そして、自分も「強い個」であるため、ロジックだけでなく泥臭い実践経験を積み上げ、社外活動やスキルアップにいそしみ、決して立場に安住してきたつもりはなく、弱く脆い自分を少しでも強くしてきたつもりです。

自分の視界に入る会社の中には、素晴らしい技術やサービスを持っているのにも関わらず、事業拡大するための人が足りない、ノウハウをもった人材が不在で、伸び悩んでいる会社が多くあります。自分の経験とスキルで少しでもそういった会社のお役に立ち、押し上げ、日本の会社を元気にしたいと思っています。

今はまだ独立したばかり、これから少しづつ、様々な会社のお話を聞いていきたいと願っています。また自分の時間の20%は、引き続き、お金にならないことに全力投球、社会課題の解決や、面白そうなプロジェクトに割きたいと考えています。

どんなことでも結構ですので、お気軽にお声掛けくださいね。

脳がオーバーヒートした時に効くコミュニケーション

複雑なプロジェクトが同時進行で何本も重なった時、自分のCPUとメモリのキャパにおのずと向き合わなければなりません。多くの場合、現実(容量不足)を目の当たりにしてゲンナリということもあります。

若い頃に比べると経験値は増しているので、CPUの低下をノウハウでなんとか補っていますが、冷却装置が弱くなってきているのか、オーバーヒート = 脳疲労 を起こしやすくなってきました。

こういう時、今までは趣味のランニングで汗を流すことによって脳のクールダウンを行っていたのですが、それに加えてもうひとつ、良い方法に気づいてしまいました。それは、一人でぼーっとするわけでも、気分転換に映画を見るのでもなく、人とのコミュニケーションです。

誰かとのコミュケーションは、脳疲労を回復させてくれます。

まず、自ら発する言葉によって自分の考えを整理できること。そして、相手の発する言葉によって、こちらの脳の神経回路が刺激され、複雑に絡みあってスパゲティになっているエッジが最適化され、分散されたノードがあるべき位置に戻される。まさに、コミュニケーションによる思考のデフラグ、整理整頓です。少なくとも、僕はそのような感覚になります。

この場合、相手は誰でも良いというわけでもありません。
理想的なのは、向き合っているテーマに対して別角度から取り組んでいる人、X軸方向を進んでいる自分に対し、Y軸方向で交わった交点上の相手、課題の共有が出来ていてブレイクスルーできるアイデアを持っている人。こういう人とのコミュニケーションは特に大きな効果を生みます。

停滞していた淀みが一気になくなり、水がさーっと流れ始めてクリアになり、一気に手が動き始める。そんな感覚です。

ここ数日の停滞とうっ血していた脳が、今朝また流れ始めたようです。
そのままの勢いで20kmランに出掛けましたが、運動することでさらにスッキリしました。

こういうことがあるから、オーバーヒートも悪くないなと思うのです。

朝ランで登った甲山の山頂から

成長とか、視座の高さとか

日々、事業の相談を受ける中で、いわゆる「勝ち筋」とはなにかをずっと考えています。

ある一定の期間、継続してリソース投入しても結果が出ない事業。ゆるやかに売上が右肩下がりになっている事業。うまく行かない事業は多くの場合、そもそも「勝ち筋ではない」と思うのです。

サンクコスト効果(もはやコスト回収不可能なのに、せっかくここまでやったのだから引けないという心理)は、それに代表されるものですし、まさにウクライナに対するロシアがそのジレンマに陥っているのかもしれませんが、引くに引けないという状況は更なる損失を生みます。

また、頑張ったら成果が出る、というのも、勝ち筋なら「頑張り」に比例して成功の確度は上がるかもしれませんが、負け戦をいくら頑張っても勝ち目はないどころかどんどん消耗してしまうんですよね。

そういう時、「もっと頑張る」ではなく、発想の転換をし、冷静に「今やっていることを疑ってみる」「別のことを試してみる」「思い切ってやめる」とはならないところが難しいところ。考え方一つで今どうすべきかが分かるはずなのに、中にどっぷり浸かっていると分からないこと、判断できないことが多いのです。

よく「視座を高くしなさい」と言われますが、それは視野が狭くなって目先しか見えていないことに対する警告です。視座を高く=視野を広く することで、見える景色が変わり、全体を俯瞰して冷静な判断ができるかもしれません。技術は積み上げですが、経営は広い視野かつ高い視座で。

VUCAの時代で先行きまったく不透明ですが、それでも時代を見越して的確な判断ができるよう、常に視座を高く持ちたいと思っています。

極楽ランジャーニー:琵琶湖南湖一周歴史に触れる48km旅ラン

4月のウルトラを一緒に出走するラン友さんたちと練習を兼ねてロング走。舞台は琵琶湖。同じ関西にいるのに、実は走ったことがなく「いつかは走りたいな」と夢見ていた憧れの場所なのです。

地元のジマさん企画、石山駅に集合してビワイチ(琵琶湖一周)モニュメントの前で記念撮影。一周したら193km!これを一周するには、まだまだ修行が足りません。今日の目標は約45kmです。

雄大な琵琶湖を眺めながら、走り始めます。天気も良くて最高でした。

道の駅草津では、名産のいちごをいただきました。
甘い!糖分と酸味が体に染み渡ります。

約20kmで琵琶湖大橋に到着。この橋を走って渡るとは思っていませんでした。笑

橋の中央付近に写真撮影スポットがあります。
ここで、知り合いのランナーさんご一行に遭遇!
すごい偶然の出来事でした。

橋を渡り終えると、「道の駅びわこ大橋 米プラザ」があります。ここでランチ休憩。あまりに美味しそうだったので、思わずガッツリいってしまいました。カツカレーうどん。笑

食後、道の駅から琵琶湖大橋を眺めます。

ここからは湖の西側を南に向かって走ります。
湖西も見どころがいっぱい!

以前から行きたかった、近江八景、満月寺の浮見堂です。

ここは松の木も立派!
木が好きなので、何時間でも眺めていられます。

浮御堂から琵琶湖を眺める。
良いところだ。

観光客と思われる女子三人組に撮ってもらいました

この辺りは旧街道沿いの門前町なんでしょうねえ。
素敵な街並みでした。

南下していくと、明智光秀の居城として有名な坂本城跡。

明智光秀の像

近江八景の唐崎の松。
芭蕉の句。

湖岸は立派な松の木がたくさん

歴史に触れながら、大津市へ。
有名なミシガンです。

大津市民の憩いの場。
海のそばを走っているのかと思いますが、湖です。

大津プリンスを経て、

ゴールの水春!

流しっぱなしの手元アプリで48.4kmのランとなりました。
あちこち寄り道しましたからね〜!

最後は温泉でさっぱり!レモンサワーでさらにサッパリ!笑
冷水でクールダウンして筋肉痛もありません。

それにしても、琵琶湖。
豊かな土地から採れる野菜や果物。京都から近く、比叡山の麓ということもあり、見どころいっぱいの歴史遺産。雄大な湖。ロング走聖地、琵琶湖にどっぷりハマりそうです。

ご同走の皆さん、最高の企画をありがとうございました!

気づくと、それが当たり前になっている

気づくと、それが当たり前になっている。

なにかを始める前は「こんなこと出来るのかな」とイメージすらできなかったことでも、少しづつ続けていけば、それがいつの間にか出来るようになり、出来て当たり前になっていることってありますよね。

ジョギングを始めた当初は3kmしか走れなかったけれど、少しづつ距離を延ばしていくとフルマラソン完走が当たり前になっている。僕も最近、隙間時間が3時間あれば20kmは走れる事に気づき(今さら)、こまめに距離を重ねています。以前はロングを走ろうと思ったら、それなりに気持ちを固めて時間を確保しなければならなかったのですが、意外とできるものです。

仕事でも同じで、とてもありがたいことに様々な方面からご相談をいただいています。自分が駆け出しの20代の頃には考えられなかったようなハイレベルなプロジェクトに次から次へと参画させていただき、ふとPCから離して目を上げた時に「思えば遠くへ来たもんだな」と思うことが増えてきました。そして、今ではそれが当たり前になっている。「あんな人たちと仕事したいな」「あんなプロジェクトに参画したいな」と昔憧れていたことが、今は目に見える日常の光景になっている。自分が重ねてきたことは間違いではなかったと、悩みもがいていた若い頃の自分に言ってあげたいです。

ここまではポジティブな「いつの間にか当たり前になったこと」ですが、ここ数週間で世界がガラリと変わるのを見て、ネガティブな意味でも「いつの間にか当たり前」になることってあるんだなと実感しています。戦争が始まる時は突然始まり、人々の考え方もガラリと変わる。自分の命が危険にさらされる可能性が現実的に分かった時、まず安全な場所と食料の確保に動き、すべてを捨てて逃げ、敵が目の前に迫ってきたら命をかけて戦う。

それまで、カーボンニュートラルやSDGsやコロナ対策が主な課題だったのが、一夜にして、エネルギー確保、食料確保、防衛、避難がメインイシューになる。有事の際は、命を守るために逃げ、隠れ、水と食料と燃料を確保するという極めてプリミティブなことが目先の関心事になり、命を守る時にはリサイクルとか省エネとか悠長なこと言ってられないのですよね。21世紀、宇宙開発や最新技術がどうのこうのと言っても、未だに第二次世界大戦の時のような戦い方が現実に目の前で起こっている。市街戦って21世紀もあるんだ。なんなんだこれは。自分がタイムスリップしたのかなと目を疑うくらいです。

カーボンやSDGsを議論出来ている時って、平和な時だからこそなんですよね。良い意味でも悪い意味でも変わる時は変わる。自らの成長は個々の努力に依存するけれど、不可抗力で変わる世界もある。そしてそれがいつの間に当たり前になる。

そんな時、一個人としてどこに目を向けるか、何に集中するか、問われている気がします。遠くと近くの両方を見るという視点のバランスが大切なのでしょうね。