ヒトサラの中に感じる気遣い

「フレンチおでん」で人気のコウハクが、ルクアイーレにオープンしてから初めての訪問。平日でも夜なら一時間はザラに並びます。阪急三番街、新大阪に出店してもそれぞれスタイルが違うからか人の分散もない様子。最初は阪急東通りの一角にある知る人ぞ知る人気店だったのですが、すごい勢いですね。

トマトのジェノベーゼや大根ポルチーニソース、フロマージュ焼きなど定番メニューを一通り楽しんでから、ぶりの上に大根とフォアグラがのった「フレンチぶり大根的」なものをいただきました。見た目も美しいこの一品に、僕は客への気遣いを感じずにはいれませんでした。

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「おでん」といいつつ、フレンチテイストなので、基本的にソースやクリームがたっぷりで僕のようなオッサンは徐々に重たさを感じてくるのがコウハク。いや、もちろん全てハズレなし、全メニューとても美味しいのですが、段々と口の中が重たくなってくるのも事実なのです(頼んでいるものがそういうものばかりだから)。

この一皿も、ぶりと大根というお互いの良さを完璧に引き出し合う組み合わせに、なぜかフォアグラが。ただフォアグラがのっているだけであれば、しつこい味になってしまうのですが、そこはコウハク。バルサミコ酢がさっとかけてあって、最後に口の中に酢の清涼感が広がるのです。これがなければゴテゴテだったかもしれません。こういうところ、いいですよね。シェフの客に対する気遣いが感じられて。これ一品で980円。CPも最高です。

料理する人の気持ちが届く一皿はやっぱりいいでものです。今日は今日とて新地で会食の予定。どんな一皿に出会うことができるでしょうか。

ちなみに、こちらは、フォアグラの茶碗蒸し。
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誘惑を振り払うかのように走る夜の国道

早いもので1月も終わりに差し掛かろうとしています。

今月に入ってから今までの走行距離は92.5km。今週の日曜日には大阪ハーフマラソンがあるので、予定通り出場して無事に完走することができれば、毎月の最低目標としている100kmは楽に超えるのですが、レースを込みにするのは少しリスクがあると思い、帰宅後がんばって10kmを走りました。

今日のような寒い夜に、帰宅してすぐに着替えてまた外に出るのは少し気合が入りますが、走った時と走らなかった時の気分的な差はあまりに大きいことは嫌というほど知っています。一息入れちゃうと出れなくなってしまうので、食事もせずに、えいやと外に飛び出しました。

21時の国道は、ラーメン屋、焼肉屋、居酒屋などがじゃんじゃん盛り上がっていて、誘惑だらけ。寒いし、ラーメン屋でちょっとビールでも引っ掛けようかな、帰りは近くの駅から電車で帰ればいいんだし。そんなことも少しだけ考えたり考えなかったり。

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誘惑を振り払うかのように、また早く帰りたいという気持ちで走っていると、4:32/kmペース。結構飛ばしてたみたいです。悔しいのは「言い聞かせラン」をすることを忘れてしまったこと。それさえしていれば20秒台で走れたかもしれません。まあ今日はタイムアタックするつもりもなく、100kmという数字を達成することが目的だったので良しとしましょう。夜の良さは遠くの景色が見えないので速く走っているような錯覚に陥ることです。昼間のように遠く先が見えていると、「ゴールはまだあんな先だ」と思ってしんどくなってしまうこともありますもんね。

何はともあれ、今は達成感でいっぱいです。
やっぱりがんばって走って良かった。

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”でも、彼女たちの走る姿を眺めているのは、それなりに素敵だ。このようにして世界は確実に受け継がれていくのだなと、素朴に実感する。”

こういう仕事をしているので、一応、日々キュレーションされるテック系のニュースやレポート、ペーパーには一通り目を通しているのですが(Twitterのタイムラインで情報収集しています)、ああ、一部のとても能力の高い人たちがいて世界は回っているんだな、としみじみ実感することがあります。

自分がこうして電車に揺られている間にも、オフィスのデスクでミンティアを食べている時も、イスに腰を埋めて空を見ている時も、新しい論文や技術が生み出され、実証され、製品化され、世の中に出て行きます。人や社会の様々な営みを多角度から観察し、解析し、将来を予測し、ビジネスを解説し、取り組みを紹介している人たちがいます。だから自分もやらなくちゃと焦ることも昔はありましたが、最近は、ああいう人たちはああいう人たち。自分に出来ることは自分にしか出来ないのだからマイペースでがんばろう、としか思わなくなってきました。なんだか、劇場のオーディエンスのような感覚です。

一人のランナーとしても、エッセイとしても大好きな、「走ることについて語る時に僕の語ること」の中で、村上春樹さんがボストンのチャールズ河沿いをジョギングしている時に、金髪のポニーテールを揺らしながら走るハーヴァードの新入生(と思われる)の女の子たちに次々と抜かれていくシーンがあります。その描写の中で、こういう一文があります。

人々を次々に抜いていくことに、彼女たちは慣れているようだ。抜かれることには恐らく慣れていないのだろう。彼女たちは見るからに優秀で、健康で、魅力的で、シリアスで、そして自らに自信を持っている・・・まわりの風景を眺めながらのんびり走るということはおそらく、彼女たちのメンタリティには馴染まないのだろう。それに比べると僕は、自慢するわけではないけれど、負けることにはかなり慣れている。世の中には僕の手に余るものごとが山ほどあり、どうやっても勝てない相手が山ほどいる。

でも、彼女たちの走る姿を眺めているのは、それなりに素敵だ。このようにして世界は確実に受け継がれていくのだなと、素朴に実感する。彼女たちには彼女たちに相応しいペースがあり、僕には僕に相応しいペースがあり、時間性がある。それらは全く異なった成り立ちのものだし、異なっていて当たり前である。

自分に相応しいペース、異なっていて当たり前。
まさにマラソンと同じ。人それぞれ何かのきっかけや理由があって走り始め、辛さを経験し、それを乗り越え、達成した時の喜びを噛みしめる。それは、タイムを競うようなものではなく、極私的な事情に基づく個人的な体験です。僕も負けるには慣れています。今までも勝つことの方が少なかったように思います。だから競うのではなく、自分の良さを生かし、出来ることを最大限にやり、満足の閾値に達することができればと日々考えています。

(写真: 2016年9月 スタンフォード大学にて)
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美味しいものを食べると元気が出る

最近は、「小職のススメ」や「糖質制限」など食事をコントロールする時代になっていますし、健康維持のためにはとても大切なことですが、やっぱり、美味しいものを量を気にせずたくさん食べると多幸感を感じます。

ビールと焼肉
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カオマンガイ(シンガポールチキンライス)
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うまい!
しっかり働き、しっかり走り、うまいものをモリモリ食べる!

今日も一日がんばります!

常識を捨て、意味ある変化を生む

時代は自分たちの想像以上に速いスピードで変化しています。

誰がコンビニ店員の時給1500円を想像したでしょうか。コンビニレジ打ち専門の派遣会社が存在し、時給2500円で派遣するなんて考えたでしょうか。誰が、人出不足でファミレスの24時間営業がなくなり、ビル建設の計画はあったとしても要員不足で頓挫するなんて時代を考えたでしょうか。そして、今日のニュースを賑わせた「東芝解体」を誰が想像したでしょうか。(近づく「東芝解体」=相次ぐ事業売却 時事通信)

一昔前なら「まさか」と思われたことが、とても速いスピードで現実になっています。

これに関しては色んな議論があるのは承知ですが、優秀なエンジニアが山ほどいるにも関わらず経営難に陥ってしまうのは、マネジメントの責任であることに違いありません。せめて、願わくば、優秀なエンジニアの国外流出がないようにしてほしいものです。とてもロジカルとはいえない、感傷的な表現になってしまいますが。

製造業や「ものづくり」の分野にITという切り口でどっぷり浸かっている自分としては、日々会うエンジニアの皆さんが本当にしたいこと、つまり煩雑な業務にリソースを割き、自分の将来に不安を感じながら働くのではなく、アイデアを即座に具現化することに注力して欲しいと思っていますし、そのためのソリューションを可能な限り提供していきたいと思っています。

本当に日々色々と考えさせられますが、過去や今の常識にとらわれず、常にソリッドな思考を持ち、変化に柔軟でありたいと思います。そういう意味で、今日の新橋での飲み会は本当のエンジニアの皆さんと腹を割って意見交換ができ、その中から課題とブレイクスルーのポイントを見いだせたことが収穫でした。

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エンゲージメント

今日から出張で東京に滞在しています。

最近は仕事に便利(あと、皇居ランに便利)な半蔵門駅上のホテルモントレを定宿として決めているのですが、このホテル、素晴らしいサービスです。恐らく宿泊客をデータベースに登録しているのでしょう。僕のように月に一度来るか来ないかの客に対してさえ、過去に泊まったことのある客を知ってかファシリティやカードキーの使い方など余分な説明はすべて省くのはもちろん、必ず、部屋をアップグレードしてくれるのです。プレミア感を客に感じさせるのはエンゲージメントの基本とはいえ、サラリと、しかも毎回そうしていただけるとファンにならざるを得ません。

もちろん、僕はモントレの回し者でもなんでもないし、いわゆる5つ星ホテルなんかは当たり前のようにそうしているのは承知の上ですが、さすが、トリップアドバイザーや各ホテルサイトの表彰を受けているだけあり、ちょっとした気遣いが忙しいビジネスマンにとって「居心地の良さ」を感じさせ、「ここなら大丈夫」という安心感を生み、リピートに繋がせるのでしょうね。

今日は久しぶりに人事の勉強会に参加させていただきましたが、そこでもエンゲージメントというキーワードに関してとても学ばされました。学んだことはしっかり会社で反映したいと思います。

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風が強い日のご褒美は陰影のコントラスト

寒空の下の出勤日。

来週から始まるビッグサイトでの展示会を前に、準備や会議などが続きつつも土曜日ならではの集中出来る環境で仕事をドバっと片付けました。夕方、グランフロントに用事があって外出すると、空と建物とのコントラストがやけに鮮やか。

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写真では伝わりませんが、この時、すさまじい北風が吹いていました。高層ビルによって更に風の強さが増幅されたのでしょう。マフラーに首をすくめ、建物の中へと急ごうとして顔を上げると、大阪駅を照らす西日の鮮やかさと風に流される雲の早さに目を奪われました。

風が強い日のご褒美は、なんと言っても陰陽の鮮やかな光のコントラストとクリアな大気です。

空気の流れが早く、雲もどんどん流れて行きます。太陽の光が大気の埃に遮られず地表に降り注ぎ、非常にくっきりとした陰影、コントラストを生みます。写真から伝わらない寒さ。こんな日も悪くはありません。もちろん、大雪、大寒波でお困りの方もたくさんいらっしゃるでしょうから、無邪気に喜んでもいられないのですけれど。

ハーフマラソン、イヤフォン池ポチャ、天一新メニュー


大阪ハーフマラソンのナンバーカード引き換え券が届きました。

申告タイムは確か1時間35分くらい、割りと正直にしていたのに、Dブロックスタート(A〜Fブロックまで存在)。さすが大阪ハーフ、2時間制限、しかも、ネットタイムではなくグロスでの足切りなので、どのランナーも少しでも早くスタートしたいのです。そのために大幅にサバ読み申告するか、そのためだけに陸連登録する人もいると、エントリーしてから事情通のラン友に聞いていたのですが、本当だったようです。

ここ一週間、膝・腰の調子がすこぶる悪く、僕自身のコンディションは最悪。明後日予定されていたゴルフコンペは大寒波の予報により中止となりましたので、多少は腰を温存出来そうですが、十分に練習出来ていないのでどうなることやら。ほんと、レース前って毎回焦ります。


オフィスで音楽を聴きながら仕事をしている時、電話が鳴ったので片耳に付けていたイヤフォンを外すと、コーヒーカップの中にポチャリ。気に入っている Final Audio Design のイヤフォンだし、一瞬ヒヤリとしましたが、まあ、構造的に水没して使えなくなるということもなく、振動板も無事なので普通に鳴りました。イヤフォンはそもそも軽いのでドボンとならないし、良かったです。

焦ると良いことはないですね。

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梅田に「あらうま堂」というラーメン屋があり、そこの天津チャーハン(天津飯の飯が白飯ではなくチャーハン)が好きなのですが、ふらりと立ち寄った天一にも「あんかけチャーハン」が登場していました。玉子ではないけれど、あんかけチャーハン、冬にはピッタリです。

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そんなこんなな金曜日。
明日も仕事、がんばります!

合唱曲を聴く(出来れば歌う)

忙しい日々が続き、毎日が飛ぶように過ぎて行きますが、こんな時には合唱曲を聴くことが良い薬になります。いや、唐突ですよね。

自分自身は特に合唱部出身とか、グリークラブに所属していたということもないのですが、子どもたちが小学校に入学してから音楽会や合唱コンクールなどを参観するに従って、僕はすっかり「合唱」の魅力にハマってしまいました。iPhoneには数曲の合唱曲を入れて、移動中などテンションを上げたい時に聴いたり、Youtubeで子どもたちが歌っていた曲を検索して聴いてみたりと、「笑顔になる薬」代わりに使用しています。

昨年行われた次女の小学校の音楽会のDVDが今日届き、夜家族で視聴しました。4年生学年全員での曲は、「明日笑顔になあれ」という曲なのですが、もうね、とても良い曲なんです。テンポの良いピアノ伴奏に、素晴らしい歌詞。一部書き起こしてみます。

もしもこの背中に 翼があったなら今 高い山をとびこえ
海をわたって 遠くキミの住むまちへ とぶよ
もしもキミの頬に
涙こぼれたなら
ひかる 風の花束 空中集め その胸にかざるのに
いつだって いつだって 思っているよ
会えないときも空はつながっている
明日笑顔になあれ 願い大空へ飛べなくても そうさ胸の翼広げて
my friend
そばにいるよ

合唱曲って、どの曲も歌詞がいい!それを子どもたちが一生懸命歌っているだけで、こみ上げるものがあります。なんてピュアなんだろう。酸いも甘いもある程度噛み分けることが出来るようになった(と思った)時こそ、合唱曲です。そして、出来れば聴くだけでなく、一緒に歌ってみると効果は倍増しますので、オススメです。いつまでもピュアでいたいものです。

さて、今日の写真シリーズ。
今週に入ってからの夜の徘徊模様を掲載してみます。

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コーヒーの湯気と共に消えて行きそうな、小さな日々の記録と記憶

腰痛と膝痛を押して走りに出たは良いが、1kmもしないうちに腰が爆発しそうになってリタイア。こういう時は絶対に無理をしてはいけないというのが身体に染み付いているので、あっさり引き返して帰宅しました。朝から一日、自宅の机に向かっていたので、余計に良くなかったのかもしれません。まあ、ダメなら帰ろうと思って出たのですが、その「ダメ」が思っているよりも早く来た感じです。

寒空の下では、華やかな着物姿の新成人とまだ蕾すら見えない桜の木の黒い幹とのコントラストが鮮やかでした。

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ランニングで予定していた二時間がぽっかりと空いたので、娘の書き初めの手伝いをした後は、スタバで本読みの続きを。徐々に薄暗くなっていく窓際の席は何かを集中するのに、あるいは気分転換するのに最高の場所です。そして、僕は今、事のついでにこうして日記をつけています。そう、ブログは日記。小さな日々の、記録と記憶です。

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