違和感と向き合い、違和感を大切にする

何かを違うと感じたり、何だかしっくりこない。
言葉にするのは難しいけれど、スッキリしない、モヤモヤする。

学校、仕事、人間関係、様々なシーンで「違和感」を感じることがありますよね。個人的な経験からいうと、自分が感じる「違和感」は大切にした方が良いと思っています。

違和感の正体は、自分の価値観と反するものであったり、同じ場所に立っている人と見ている方向が違っていたり、心地よいと思うものが違っていたりする時に起こるものだと思うのですが、この「違和感」は、事故を避けるアラートのようなもの、自分の身を守る警報機のようなもの、あるいは、測定器の性能を維持する校正器のようなものだと感じています。調律と言い換えることもできるかもしれません。

人間というのは、環境適応力が高い反面、何かを変えることに腰が重たい時があります。

自分が動くと周りに迷惑を掛けるのではないか、それなら動かず我慢していよう、せっかくここまでやってきたのだからもう少し続けてみよう。気遣いという名の逃げ、臭いものに蓋をする、サンクコストのジレンマなど、色々と描写されますが、違和感と向き合い、その感覚を大切にし、時にその場から離れる、迅速に方針転換することは、事態を悪化させず、対象となるものを最低限のロスで抑えられる可能性があります。違和感を感じたら、即行動しよう。

最近の政治、経済、政策絡みのニュースを見ていて、ほんとつくづく思います。
万博も五輪同様、建設費1000億円上乗せしてもやるんだろうなあ。減税せずにこのままバラマキを続けるんだろうな・・・なんて。違和感を感じている「中の人」も多いはずなのに、動けない、決断できないんでしょうね。それがさらなる事態の悪化を生む。

大きな組織を動かすのは難しいかもしれませんが、個人で感じる違和感は大切に、価値観の精度は磨き、フットワーク軽く、いつでもピボットできるようにしたいものです。

最近の仕事について

先週は7日間の内、ゴルフが4ラウンドというなかなかハードな一週間で、ガラスの腰が悲鳴を上げております。とはいえ、この時期はまだサマータイムでスループレーが出来るので、早朝からラウンドして昼過ぎには帰って仕事が出来るのが良いですね。

このような生活をしているものですから、松田は一体どんな仕事をしているのか、と良く尋ねられます。遊んでいるように見られますが、実はちゃんと仕事もしていまして。今日は少し長くなりますが、自分が今関わっている仕事について書いてみたいと思います。

当たり前かもしれませんが、仕事の多くは企業からいただくもので、その会社の中に入って新しい事業の立ち上げから軌道に乗せるまでの事業開発支援、会社の成長のために必要な人材を獲得し、目指すべき会社を作るための採用計画とブランディング、広告計画の策定、組織開発の支援、ポテンシャルユーザーと既存顧客の双方と効果的にコミュニケーションするためのマーケティング施策の設計と運用、SNS広告や動画広告を効果的に活用して商品の宣伝を行うことなど、幅広くたくさんの企業のビジネス支援を行っています。そして、関わっている企業の数々が着実に結果を出せているのは嬉しいことです。

もちろん、自分ひとりでは抱えきれない場合もあるので、ビジネスパートナーとして各地域の制作会社やマーケ会社に仕事を割り振りしながらチームとして支援させていただくこともあります。顧問、とか、アドバイザー、とか、コンサルタント、という肩書をいただくこともあります。また、上場を目指すベンチャー企業の社外取締役などもさせていただいています。いずれにしても、自分がテックの領域にいたので、その知見を活かす仕事が多いですね。

で、ここまでが「ビジネスとしての仕事」です。

それ以外に、ビジネスではないが「やるべき仕事」というのもたくさん抱えています。ボランティアワークとでもいいましょうか。具体的には、社団法人の活動や地域活動、大学との連携による社会課題解決の活動などです。

まず、理事を務める一般社団法人グローバル人事塾は引き続き毎月二回の勉強会を開催しながら精力的に活動していますし、この9月1日にはシニアのウェルビーイングと向き合う企業コンソーシアム、白秋共同研究所を一般社団法人化し、一般社団法人白秋共同研究所として立ち上げ、理事(監事)に就任いたしました。WEBサイトはまだ仮公開中なので、今後充実させていく予定です。これらの活動は、超高齢化社会を迎えている今の日本社会に必要な活動だと思い、ブラックボックス化されてきたシニアのキャリアという課題に風穴を開ける切り込み隊長のような役割を担うことができればと思っています。この辺りの戦略とビジョンについては、また別の機会に詳しく書いていきたいと思います。

さらに、地域活性化、自立分散化、コミュニタリズムといった文脈での活動も行っています。こちらについては非常に難しい課題ですが、脱資本主義を実現するために、資本主義を大いに活用する、といった自分なりの戦略で向き合っています。特にゴルフを一緒に回っている方々などはビジネスの第一線で活躍されている方ばかりですので、そこから様々な情報を得ながら、短期と長期の両軸を見据えつつ戦略を考えているところです。(←ここ、抽象的ですいません)本当にお金のあるところというのは、表に出てこないものなのです。

あとは、先日も書いた「思いはあっても仕事はない」という方々のために様々なアドバイスを行っています。これから起業や副業を考えている方、起業はしているけど、お金がない(儲かっていない)という方も含め、対応できる場合は時間を割いてお話を伺いながら、自分なりに微力ながらアドバイスをさせていただいています。

これらの一つひとつを深掘りしていくと相当なボリュームになってしまいますが、仕事ということを考えた時に、「仕事とは、事に仕える」ということであるならば、僕にとっての「事」とは、単にお金を稼ぐということではなく、社会にとって必要な「こと」や、人々が豊かに暮らしていける「こと」に、自分の経験や知識を活かせる(=仕える)かどうか、そこがもっとも重要な要素になっています。

これがないとやる気にならないし、志を共にする仲間たちと一つの目標に向かっていく瞬間が一番幸福感を得られるものだとも思います。明日からは関東出張。またね、一つ面白い話があるんですよ。今までになかった大学発のベンチャーができるかもしれません。

では、今週もおおいにがんばりましょう。

最近の出来事を色々と

前回の更新から10日以上経過してしまいました。
ここ最近とても忙しかったのと、様々なイベントが続いていたこともあり、9月に入ったと思ったらあっという間に中旬に差し掛かっていました。びっくりです。

さて、8/26のブログで、プラットフォーム上のアルゴリズムの裏側には何があるのか、ということを書きましたが、世の中には疑うべきことと、疑うことなき明白な事実というものがあります。前者は虚像であり、後者は実績ということもできるかもしれません。

何かを成し遂げる時、その実績(=結果)の裏には数えきれないほどの努力や日々の改善の積み重ねがあるものです。近況報告がてら、最近の出来事から、「実績」について書いてみたいと思います。

先週の金曜日に、リッツ・カールトン大阪で一般社団法人コアティス代替医療協会の10周年記念チャリティパーティーが開催されました。代表理事の滝川愛梨さんは、食事と独自のメソッドによる「コアティス」で「100歳まで健康に、楽しく、美しく、共に生きよう」をテーマに活動されています。僕は彼女と15年近くの付き合いで、社団法人を立ち上げる前、個人でモデル・パーソナルトレーナーとして活動されていた時から知っているものですから、様々な努力を重ねながら、組織を大きくされてきたことに心から賛辞を送りたいですし、これだけの人を集める愛梨さんの人柄と、温かく、楽しい雰囲気の周年パーティーを開催されたことが自分ごとのように嬉しかったです。

一つひとつの積み重ねが大きな結晶となり、さらにその先の10年を照らしていく。
そんな瞬間を目の当たりにしたような気持ちでした。

人の数だけ、ドラマがある。そのドラマの裏には、生きることに対する想い、抗うことのできない世界の流れの中で、自分と向き合いながら、様々な選択をしつつ、より幸せに、より良い人生を送りたいという想いがあるものです。

そんなドラマに触れることができるイベントを、10/17(火)の19:00 から神戸の王子公園Soweluで開催します。

グローバリズムと資本主義経済の限界、人口減少による時代の閉塞感が充満している世の中ですが、身近なところにたくさんの幸せがあり、多くを持たなくても、地域で共生しながら幸せに生きていくことができるのではないか。脱グローバリゼーション、コミュニタリズム。地域に密着した活動を、須磨、長田、王子公園、それぞれの地域をベースに活動されているクリエイター、保育士兼起業家、コンサルティング会社の経営者の視点から語っていただきます。

神戸に移住されてきた方々がこの街でどのような活動をされているのか。最近よく耳にするDAO、自律分散型社会、ウェルビーイングといったキーワードに少しでも関心がある方は、ぜひお越しいただければと思います。

イベントページ
グローバル人事塾公式
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そして、LoveTableのご紹介。

梅田のハービスエントに野菜が美味しいお店があるよ、と連れていっていただいたLoveTableですが、このお店、いろんな意味でコンセプチュアルで驚きました。「平和 × LOVE TABLE × 農 × 食 =いのちを生かす」をテーマに、和歌山の山奥にある農園で育てた自家栽培の野菜を梅田で提供しておられます。食に対するこだわりはぜひ、WEBサイトからご覧ください。

オーダーした、焼き野菜とオムレツ。美味しそうでしょ。

というわけで、長々と書いてしまいましたが、最後にもう一つだけ嬉しかったことを。

某学校法人の創立100周年記念ゴルフ大会が、千刈カンツリークラブで開催され、なんと準優勝してしまいました。歴史を感じる重厚で大きなコンペで賞をいただけたことが嬉しかったです。

これも積み重ねた結果の一つでしょうか。笑

今年も後半に差し掛かっています。
日々の積み重ねが、大きな実を結ぶと信じて、一日一日を過ごしていきたいと思います。

巨人の肩の上に立つことができているか

怒涛の出張ラッシュも終わり、今週は落ち着くかと思っていたのも束の間、非常に忙しい一週間となりました。日中の暑さは相変わらずですが、朝晩が少し涼しくなってきました。

さて、論文検索で有名な Google ScoLar の検索ボックスの下に「巨人の肩の上に立つ」(standing on the shoulders of Giants)という一文があります。

この言葉は「先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見すること」というメタファーであり、僕も好きな言葉の一つです。17世紀のアイザック・ニュートンが言ったという説もありますし、12世紀の哲学者ベルナールの言葉という説もあるみたいですね。歴史に名を刻んだ研究者から名もなき研究者まで、彼らよりも過去に生きた先人たちを「巨人」と呼んでいることに悠久の時の流れを感じます。

人間の歴史というのは、無数の発見と研究の積み重ねで、それぞれの時代を生きた先人たちの努力の一つひとつの上に、今を生きる自分たちも次の世代のために築き上げていかなければならないということなんでしょうね。それは研究者じゃなくても、同じことなのだろうと思います。

日々仕事をしていく中で、本当に自分は巨人の肩の上に立つことができているのだろうか、と感じることがあります。もちろん自分は研究者でもなんでもないから先行研究の上に自分の研究を重ねていくこともない、ただの一般人なのですけど、毎年同じことを繰り返していないだろうか、進歩し続けているだろうか、過去の教訓から学べているだろうかという意味で、振り返って内省することは多々あります。

やっぱり生きている限りは、年々自分自身をアップデートし、ただ時間を浪費するような仕事ではなく、目に見える変化を遂げていきたい。

そのためには、日々学びを怠らず、黙して成長を続けていくこと。
言葉と実績に深みを持たせること。

9月に入りました。今年もあと4ヶ月です。