Smooth Jazzというジャンル


仕事中のBGMとしてだけではなく、移動中も、自宅でも、最近ずっと聴いているのがインターネットラジオ Radio TunesSmooth Jazz Channelです。以前は「Sky FM」として知られていましたね。

Smooth Jazzは、BGMとしてぴったりのイージーリスニングなので、僕としては、Bill EvansやSarah Vaughan のように、そのアーティストや曲の話題だけで酒が飲めるような「語れるJAZZ」ではないのですが、耳心地や良くて手元の仕事や読書に集中できるので気に入っています。スマフォアプリもあるので、道を歩いている時でもiPhoneで聴けるのが良いところ。この季節、夜道を歩きながらのSmooth Jazzが気持ち良いのです。


こちらは昨日ラウンドしたゴルフ場。

天気も良くて暖かく、半袖でプレーしていました。今日から寒さが戻ったとはいえ、空気の香りは春です。今月もあと一週間ですね。3末へのカウントダウンが始まり、諸々の納期を考えると胃が痛くなってきますが、しっかりとがんばりたいと思います。

フィルターで濾しとった後に残るもの


音楽の素晴らしいところは、人の気持ちを高揚させたり、落ち着かせたり、懐かしい風景を掘り起こしたり、苛立たせたり、と、とかく面倒くさい人間の様々な感情に作用し、導いてくれるところだと思う。

この時期特有の、年末から年始にかけて予定が次々に埋まって行くような時、カレンダーが埋まっていないと落ち着かないという僕の性格の一面である「前のめりな部分」は満足を感じるのだけど、一方で時間に流されないようにしなければという小心な気持ちを制御するためには、やはり音楽の力を借りねばならない。

それを聴くということは、自分が今立っている足元を確認すること、言い換えるならば、正しい居場所に導いてくれるための羅針盤のような役目。


Bill Evans というジャズピアニストが奏でる曲がとても好きで、何かあれば(何もなくとも)いつも聴いている。繊細で、その先にはもう何もなく、何も見えないのではないかと思うような完成された域。こういう人はその才能と引き換えに、何かを負っている。Bill Evansの場合は、退廃的な生活による肝硬変だった。

51歳で亡くなった時の死因は肝硬変ならびに出血性潰瘍による失血性ショック死。永年の飲酒・薬物使用で、肝臓に過剰な負担がかかっていた。それはジーン・リースをして、「時間をかけた自殺」というべき人生。(wikipedia参照)

そんな彼の曲の中で、僕が一番好きなのは1958年の二枚目のアルバム「Everybody Digs Bill Evans」に収録された奇跡の一曲「Peace Piece」。本人をして、もう二度とこの演奏はできないという再演不能の名曲。

少し触れるだけで壊れてしまいそうな、脆くて儚い糸のようなもの。
それがフィルターで余分なものを濾しとった後に残る真理。

Bill Evans “Peace Piece”

なんだか、色々なことがどうでも良くなってくる。

最も偉大な ジャズ・ピアニスト TOP10 ランキング が気になった

[ad#ad-2]

その時に気分やシチュエーションにもよりますが、BGMにはJAZZを選択することが多いです。今日もitunesに入っているたくさんの曲をA33に飛ばして流していたのですが、

そういや、JAZZの歴史において最も偉大なピアニストは誰なんだろう

と気になり始めました。こういうランキングは、多数の音楽雑誌によって企画されていますし、その時代によっても変わるし、商業的成功で見るか、JAZZというジャンルの形成過程においてどのような影響を及ぼしたかなど、人の観点によって変わるものであることは重々承知。でもJAZZ Piano の巨人といえば、大体予想できますよね。ある意味、期待を裏切らないのではと思いつつ検索してみると、幾つかのサイトが見つかりました。

例えば、こちら。

The ten best jazz pianists of all time ( Aug. 27 2013 Denver Westword)

ほらね、Ahmad Jamal、Oscar Peterson、McCoy Tyner、Bill Evans、Chick Corea、Keith Jarrett、Herbie Hancock・・・レジェンドがずらり。
トップ3には、Bud Powell、Thelonious Monk、そして、視覚障害でありながらものすごいテクニックを誇ったArt Tatum。大方予想通りです。特にトップ3はJAZZの歴史的人物ですね。

こちらのランクでも、Art Tatum が一位。二位には、Bill Evans と Herbie Hancock がタイで入っています。あとは、大体顔ぶれは同じ。

Bill Cunliffe’s top 10 jazz pianists of all time (MARCH 29, 2012)

僕は特に、Bill Evans と Keith Jarrett が大好きなので、この二人がランクイン(当たり前だけど)しているのはとても嬉しいことです。現時点ではそうかもしれないけれど、例えば、あと10年後とか、20年後には、どんな人達がランクインしているんでしょうね。時代と共に変わっていくのでしょう。それはそれでとても楽しみでもあります。

[ad#ad-2]


という訳で今日はその中から Herbie Hancock – Maiden Voyage をペタッとしておきます。

“maiden voyage” つまり「処女航海」ですが、この曲は「さあ行くぞ!」というよりは、不安気でどこか物悲しい中にも期待を秘めてそうな感じ。秋にぴったりのしっとりした曲だと感じます。

[ad#ad-2]

エキゾチシズム豊かな光景に惹かれる


“exoticism” (エキゾチシズム・異国情緒)っていい言葉ですよね。

僕の場合、流れているBGMの中にフランス語やスペイン語のボーカルが交じると、あっという間に脳内バーチャルトリップが始まります。英語の曲では決して沸き起こらない、目の前に広がる異国の風景。

物理的な問題として今すぐ外国に行ける訳ではありませんから、その欲求を満たすためには「それらしい音楽」を聴いたり、「それらしい地名」でGoogle画像検索をしたり、トリップアドバイザーにアクセスしたりして、その気分を味わうことにしています。

エキゾチズムに反応するのは、言葉も文化も全く違う国に対する純粋な興味に加え、もしその場に一人で置かれたら何を考え、どう行動するかをイメージして気持ちを高揚させたり、旅情を感じたかったり・・・と色々な理由があるんだろうと思います。空港や飛行機、船が好きなのも、根底では繋がっているのかも。

エキゾチシズムには、欧米人のエジプトやオリエンタルに対する興味、アジア人の欧米文化に対する興味が代表的なものとして挙げられるようですが (wiki参照)、僕の場合いつもイメージするのは、見知らぬ街の夜の風景。誰もいない街角や、知らない言葉で会話をしながら通り過ぎる人々や、店の明かりに照らされた石畳の道や、どこから漂ってくる料理のにおい。そして必ず決まって、そういう時は一人旅なのです。場所は特に決まっていないのですが、なんとなく、南仏かイベリア半島のようなイメージかな。あちら方面の歴史に興味があるのも理由の一つかもしれません。

(free pic)

最後に、タイトルを「エロチシズム」に空目してクリックしてしまった皆様には、この場を借りてお詫びいたします。期待させてしまってごめんなさい。


mondo grosso の曲はすべてと言って良いくらい名曲ばかりだけれど、その中でも master piece だと思っているくらい好きな曲があります。涼しい季節、夜の散歩のBGMにぴったり。

聴き手のコンディションによっては涙出てしまうかもしれないくらい、美しいメロディラインに、Amel Larrieux のボーカルが染みます。

Mondo Grosso feat. Amel Larrieux – Now You Know Better

開放、環境、音


朝晩の涼しさがとても心地良い季節になりました。

「一番好きな季節は?」と聞かれると、僕は迷わず「秋」と答えます。賛否両論が多い季節、秋。その中でも一般的には一番人気がないと言われている(?)冬に近い晩秋が一番の好みです。

今夏は冷夏と言われていたけれど、とにかく雨が多くて天気が良くなかったのが辛かった。「人間天気予報」と言われるくらい低気圧に弱い。これからの気候には多いに期待したいところです。

今日は中秋の名月でしたね。
何もない空に月ひとつも良いですが、雲にかかった月も良いものです。


テスラモーターズのイーロン・マスクの記事を読んでいて、なぜバレーからこのような起業家が生まれるのかとあれこれ考えていたのだけど、ああなるほどを思うことを、ドライブモードの古賀洋吉さんが書いておられたのでリンクしておきます。

「どこどこにシリコンバレーを作る」というお話

「シリコンバレーとは、Innovationの環境を作る様々なプレイヤーの総体」と書かれていて、図も掲載されているのだけど、こう説明されると分かりやすい。特に資金とプレイヤーの属性。

まあ、イーロン・マスクは、PayPalを立ち上げた後に、スペースX社を立ち上げ、今はテスラのCEOもやっているのだから(wikipedia抜粋:ペンシルベニア大学ウォートン・スクールへ進むための奨学金を受け、同校で学位を取得する。彼の後の言葉によると、当時、彼は「インターネット」「クリーン・エネルギー」「宇宙」の3つの分野に従事したいと考えていた。この願いは後に全て達成することになる。)、そういう意味では、全米オープンの錦織くんや、イチロー選手みたいな、誰も真似できないことをする人の一人だと思うけれど、それにしても、それに準ずる人々がゴロゴロいる環境というのは、世界でもただ一つですね。

明日からの渡米に向けて荷物をパッキングしながら、そんな事をボーっと考えていました。


涼しくなると聴きたく曲シリーズ

[re:jazz] – Inner City Life feat. Jhelisa Anderson

「粋」なことは大体ルパンから教わった


「粋」の意味を調べてみると、

1 気質・態度・身なりなどがさっぱりとあかぬけしていて、しかも色気があること。また、そのさま。

2 人情の機微、特に男女関係についてよく理解していること。また、そのさま。

3 花柳界の事情に通じていること。また、花柳界。

(デジタル大辞泉)

とあります。


言葉の定義は別として、イメージの中にある「粋」な様は、幼い頃にルパンから教わりました。怒涛の一週間の締めくくりの金夜、ハイボールを飲みながら聞く曲は、やっぱり「Love Theme」だったりします。

Love Theme ー Ego Wrappin’

Ego が歌うと、やっぱり Egoの曲になります。
粋だ。

たった半日で正常なリズムに戻れるとは


公私に渡る忙しさに加え、夏バテ気味の今日この頃。

週末にしか出来ないタスクが山積している中、コンディションがあまり良くないものだからやるべきことを先延ばしにしていると、知らず知らずの内に精神衛生に悪影響を及ぼしていました。まあ、早い話が焦りと苛立ちです。ただでさえ考えなければならないことが多いのに。

これらを解消するためには、しっかり時間を取ってタスクを消化すること。そして、自分に架している事を粛々と行うことですね、オンリーワンかつナンバーワンのソリューション。

今朝は海の見えるカフェでコーヒーを飲んでゆっくりし、昼過ぎに帰宅して家の片付けと掃除(自分の持ち場)を徹底的にし、服と靴のメンテンナンスをして、仕事をし、夕陽を眺めながらの10kmランニングに出掛け、家族がナイトバザーに行っている間に、網で牛肉を焼き、午後から仕込んでおいた胡瓜漬に最後の仕上げのごま油をスッとかけてアテにし、凍らせておいた角瓶でハイボールを作って、好きな音楽を掛けながら公共経済学の本を読み耽る。最近は財政学、特に公共経済の本を読んでいます。

やっぱり週末はこれですよ、これ。
たかだが午後からの半日で正常に戻ることが出来る。

平日に出来ないことをやる事の幸せ。
まさに、精神安定剤。


海辺は赤トンボがたくさん飛んでいました。
まさか、秋・・・ではないよね?

CASIOPEA vs T-SQUARE – Midnight Circle (Main Camera)

雨の朝は読書に限る 〜 Google, In the Plex


雨模様。

こんな朝はコーヒーを淹れて読書に限ります。
先週末から新卒説明会、出張、そして昨夜のゴルフコンペと、なんだか”せわしない”一週間でしたが、2時間でも3時間でも、こういうな~んもしない時間を作ることができるというのは嬉しいもの。本当はジョギングに出掛けようと思っていたのですが、この雨のお陰で救われました。

で、今読んでいるのがこれ。
グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ

「結局のところグーグルは、成功へのいちばんの近道は世間一般の常識では不可能とされていることを実現してしまうことだという前提で創立された会社なのだ」

インターネットの入り口を抑えることにより、世界のすべての情報を飲み込み、支配しようとしている巨大企業(世界一の広告会社であり、世界最大のコンピューターメーカーである)には、常識というものが全く通用しない。630ページもある本ですが、めちゃくちゃ面白いのであっという間に読み進めることができます。あまりのレベルの違い、スケールの違いに唖然とさせられると同時に、「一般的には、こうですよ」という言葉のバカバカしさ、愚かさ、レベルの低さを実感させられます。まあ、圧倒的大多数の「一般的で普通な世界」があるから、GoogleはGoogleで居続けることができるんでしょうけれど。

この本は前に買って一回読み、今回二周目なのですが、毎回、気付きがあって面白いです。


雨の日はJAZZです。
今日も良い日曜日になりますように。

JAZZ  雨降りの午後

Smooth、Organicな雰囲気といえば


エントリーの最後にYoutubeのタグを埋め込んだりして、拙ブログでも良く音ネタを取り上げていますが、今朝もおすすめをエントリーしたいと思います。

僕は音に対してはとても分かりやすい人間で、Jazzをベースに、Deep House、Bossa、Club、Latinなどに枝葉を広げています。この辺りのジャンルで、大体どんな音を好むか容易に察していただけると思いますが、先日来、暑い日が続いて「ようやく夏本場やー、World Cupにちなんでブラジリアンやー!」と意気込んでいたところ、朝晩が意外と冷え込んだりして、聴く音楽もアップダウンを繰り返すことに。

最近はその涼しさに引っ張られて、「Hil st Soul」をローテーションです。知る人ぞ知る、UK Soulグループですね。UK Soulと言えば、IncognitoやSADE など大御所によるソフィスティケートされた音のイメージが強いと思いますが、とにかく非常に心地良い気持ちにさせてくれます。SmoothでOrganicでUnpluggedなSoul MusicがUKの特長ですね。どうしてもお酒が欲しくなるので、こんな早朝には似合わないかもしれませんが、今日も一曲ペタッとしておきます。

Hil st soul – strictly a vibe thing

「結局、何が言いたいのか」ということを考え続ける


なんか自己啓発的な、ビジネス書に出てきそうな書き出しですけれど。
ちなみに僕はIT業界に身を置く、しがないビジネスマンではありますが、自己啓発本やビジネス書はあまり読まない方です。本は大好きで(というより活字中毒に近い)常に何冊かはバッグに入れていますが、チョイスにバイアスが掛かっていますのであまり一般的ではないかもしれません。

話が横に逸れました。
仕事のシーンでも、日常シーンでも、「だから何が言いたいのか」を常に考える習慣を身に着けておくと、結構良いことがあるんですよね。一つは考えの整理に繋がること、そしてもう一つは真意を見抜く力が鍛えられるということです。メリット、デメリットの判断、勝つか負けるかの判断、チャンスか否かの判断も瞬時に出来るようになれば、特にビジネス面では相当効率的に事を進めることができますよね。

企画やコンセプトメイキングや提案書などもそう。
削って、そいで、フィルターで濾して、そして最後に残ったもの、それが「まあ、一言で言えば、そういうこと」というコアなロジックです。

今の世の中、あまりにたくさんの情報で溢れているし、営業目線では、言葉を多くしたり、理論武装したり、PowerPointやKeynoteの資料を分厚くしたりすることで、なんとなく「やった感」を出すことがありますが、結局は自己満足です。サイト設計でもそう。あまりにも伝えたいことが多過ぎて、ファーストビューの表示エリアで破綻しているサイトを良く見掛けますが、あれも同じく自己満足。結局、自分達が思っている程、読んでもないし、気にしていないんですよね。発信者が思っている半分、いや、それ以下くらいでしか、掲載している文章を読んでいないのです。ビジュアルも同じ。

であれば、最初から、「言いたいことはこれです。何故かと言うと、こうだからです」と潔く、そしてシンプルに情報を発信した方が、むしろ伝わるし、好感を持ってもらえるというのが僕の考えです。言葉を多くする、話が長い、これらは、単に「周りくどい」という印象だけを残すように思います。

こういうことを書くと、ドライ過ぎてなんだかキツい印象を与えるのでは?と思うかもしれないけれど、言葉には温度があると思っています。心がこもっていれば、人には伝わる。逆に言葉が多くても心がなければ冷たいのですよね。

とはいうものの、このブログでは、身も蓋もないことを実にダラダラと書いていますが、溜まったものを吐き出す場として見て頂ければ幸いです。(←逃げた

それでは、今日はこの辺で。

Acoustic Alchemy – Playing for Time (HQ) by Jazzy Club