提供できる価値とは

とてもありがたいことに仕事の依頼が多く、一足早い年末進行の様相を呈しています。

自分が独立した時に決めたのは、いつでも身軽でいれるようにと、社員は雇わず、自分のスキルとキャリアだけでお役に立てることを仕事にしようということです。低い志ですよね、一人会社です。多くの起業家が持つ高い志、拡大、規模面での成長、そんな目標は一切なかったんですよね。今までの仕事に疲れてしまい、少し休みたい、スローダウンしたいという気持ちもあったのかもしれません。「身軽」という言葉を言い換えると、いつでも始めて、いつでも畳める、そんな感じでしょうか。

でも、そんな低い志とは裏腹に、お仕事の依頼をたくさんいただけるのはありがたいことですし、仕事のほとんどが、ある程度の規模の会社の長期的アドバイザーの仕事が多いので、顧客企業の役員、担当者を初めとした社員の皆さんは自分の同僚のような気持ちで接し、良い関係を築くことが出来ています。伴走しながら組織拡大を目指すというミッションが多いので、顧客企業は自分が所属している企業、という感覚になります。

とはいえ、一人であることに変わりはありません。
顧客は、僕の「会社」にではなく、「僕という人間」に仕事のオファーを出してくださっている。そんな状況ですから、イチ会社員よりも、はるかに「自分の価値とは何だろうか」と考えることが多いのです。

自分はこんなことができます、この分野の専門です。

提供できる価値をスパッと言葉にでき、さらに「自称」ではなく、周囲からも「その分野の専門家」という評判を得ていなければ、仕事を得ることは難しい。僕の場合は、ほとんど人からの紹介で仕事のオファーが来ます。自分自身に営業するスキルもリソースもないので、自分から何か売り込むことはできません。だからこそ、自分が提供できる価値をコツコツと磨き、結果を出し、それで周囲の評判を得ていくことがすべてです。紹介いただく皆さんには本当に感謝しています。

年末に差し掛かり、新しい年を迎える前の時期、改めて自分が提供できる価値について考え、クライアントの事業を成長させるというミッションを遂行し、結果を出し続けることにコミットしたいと考えています。来年は、少しステップアップして、守備範囲を広げるべく、BPも増やしたいなと考えています。

今までの実績にあぐらをかくことなく、難しい時代であってもしなやかに変化しながら新しいことへのチャレンジをやめない。改めて気持ちを引き締めている今日この頃です。

日々は塗り絵

15年前以上の話でしょうか、スペインに住む読者の方から「tmkさんのブログは、毎日を丁寧に塗りつぶしておられるようで、いいですね」というコメントをいただいたことがあります。

当時はほぼ毎日更新をしていた時期でしたから、その日に起こった出来事や仕事の振り返りを行い、自分なりに解釈分析をしていた時期でした。15年前というと32、3歳の頃でしょうか、とにかく仕事も忙しく、徹夜は当たり前、遊びも子育ても毎日怒涛のようにこなしていて、今振り返ると本当に良く生きていたな・・・と思います。

毎日を丁寧に塗りつぶす

このフレーズがずっと頭に残っていて、ことあるごとに思い出します。
いくら忙しくても、逆にいくら暇でも、その日をしっかりと隅々まで塗りつぶせていたかどうか。それはすなわち、なにもせず漫然と時間を過ごすのではなく、一瞬一瞬に意味を付与できているか、ということだと思っています。

上手く行く時もあれば上手く行かない時もある。目の前にタスクが山積していて何から手をつけて良いか分からない時もある。でも、そういう時こそ全体を見るのではなく、目の前にある小さなものに目を向けてそこから手をつける。小さなことからコツコツと。そして、力を入れる時と、抜く時のメリハリをつけること。ぼーっとする時間も取り、その時間に意味を付与する。そうすると、隙間やムラが出来ず、隅々まで丁寧に色を付けることができると思うのです。

ビジネスも同じかもしれませんね。
結果が出ない時にも意味をちゃんと付与してあげる。事業なんて一朝一夕に結果が出るものはない。最短距離でゴールに向かいたいという気持ちを押さえつつ、考えて実行し、うまく行かなければやり方を変えてまた実行する。ある場合、環境(付き合う人や、事業を行う場所)を変えてみる。動きながら、変わりながら、前に進めるかどうか。

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11月に入ったばかりだと思ったのに、もう中旬に差し掛かりました。

今年も残すところ、あとひと月と半分。すでに年末進行の様相を呈していますが、年明けから春まで大きなイベントが待ち受けていることもあり、仕込みと刈り取りのメリハリを付けながら日々を丁寧に過ごして行きたいと思います。

それでは、今日から一週間、元気に参りましょう。

季節を感じる

この三連休は季節外れの暑い日が続きました。
今年はエルニーニョ現象が続き、冬も暖冬になるそうですね。

「今冬は暖冬傾向、エルニーニョ現象の影響で9〜2月の気温は平年より高い予想」ウェザーニューズ、2023.09.06

日本はせっかく四季があるのですから、春夏秋冬のメリハリがきっちりしている方が嬉しいのですが、気候変動の影響でしょうか、境があいまいだったり、季節外れの何かがあったり、穫れるはずのものが穫れなかったりというのはなんだか気持ち悪いなと思う今日この頃です。

さて、10月は割と出掛けることが多く、それなりに秋を楽しむことができました。

金沢・近江町市場

金沢駅近くの居酒屋でボタンエビなど

富山・雄山神社

称名滝の紅葉

そして、秋といえば、ひやおろしに新そばですよね。

季節を感じることができるのは、それだけ平和な証拠だなと、昨今の戦争や紛争のニュースを見ていて思います。人間ってなぜ殺し合い、搾取したりするんでしょうね。環境は壊すわ、勝手に増えて地球上の資源を食い荒らすわ、同じ種族で殺し合うわ。地球にとっては一番迷惑な生き物でしょう。

富山の雄山神社で修験道の行者さんたちを見かけた時、人間ってもっと謙虚に生きるべきだと思いました。

いつの時代も人間同士で争いはあったでしょうし、これから先も未来永劫、争い事はなくならないと思いますが、日本人は昔から自然を敬い、自然を崇拝し、自然と調和して生きてきたのでしょう。その文化を大切にしていきたいですし、そうすることで、日本人らしく和の心で生きていくことが少しでも出来れば御の字です。そういう意味では、キリストやイスラムなどの一神教は八百万(やおよろず)の日本人にはどうも合わない。一神教って、それこそ争いしか生まないように出来ていますよね。(あ、それぞれの宗教を否定しているわけではありませんよ)

さて、11月に入りました。
今年も残すところあと2ヶ月。昨年と今年でどう変わったでしょうか。少しは進歩したでしょうか、それとも退化したでしょうか。進歩ありきとは思っていませんが、良い意味で成熟した考えを持ち、その考えをベースに生活をデザインできればとは思っています。

あと二ヶ月、今年の集大成です。