国宝にふれ、縄文に想いを馳せる

長野県の茅野市には、国宝の「縄文のビーナス」で有名な尖石遺跡があり、市立の縄文考古館が併設されています。ここには実物の「縄文のビーナス」そして同じく国宝の「仮面の女神」に加え、様々な土器(一部は国宝)が多数展示されています。

ここに来るのは初めてではありませんが、縄文時代(5000年前!)の土偶を目の当たりにすると宇宙的なパワーを感じずには入れません。ちなみに5000年前と言えば、イエス・キリスト誕生より更に3000年も前の話です。エジプト文明(ピラミッドの時代ですね)と同じですからね!すごいなあ。それらの一部を写真で紹介します。(撮影はフラッシュをオフにしていればOKです)

国宝 縄文のビーナス
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国宝 仮面の女神
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この施設には縄文土器を作る体験コーナーがあります。
今回お手本にしたのは、この土器。
お手本どおり出来るかな?

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縄紐や竹ひごを使って模様を描いていきます。なんとなくそれらしくなってきました。この体験コーナーですが、300円の粘土代だけで好きなものを自由に作ることができます。子どもだけでなく大人も夢中になるので是非おすすめ。

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考古館の横には再現された縄文住居があります。

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縄文時代、日本の人口の20%が長野県に住んでいたとのデータもありますが、この肥沃な土地で文化が醸成されていたんですね。浪漫を感じます。

【Maker Faire 2016レポート】おバカは地球を救う。とってもおバカ(=天才)な作品ランキングトップ5

二日間のメーカーズの祭典、Maker Faire Tokyo 2016 が閉幕しました。楽しい時間はあっという間。終わると夏休みが終わったみたいで寂しいです。

今年もアツい作品がズラリと並び、会場の熱気も相まって沸騰寸前のビッグサイトとなりました。もちろん、とっても真面目な展示物ばかりなのですが、やはり一筋縄では行かないのがメーカーフェアの醍醐味。関西出身の自分にとっての「褒め言葉」は「アホやなあ」。そういう基準で「オバカ(=最大の褒め言葉)ランキング」を発表したいと思います。全てをくまなく回れた訳ではないですが、目についた作品の中から・・・という限定的な要素もご了承ください。

■第一位
雑誌「マー」自動ジェネレータシステム
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もうね、見る人が見たら表紙だけで笑死する「マー」(笑)
「ムー」好きの僕も、見事にツボにハメられちゃいました。この雑誌ジェネレータ「マー」ですが、ディープラーニングの技術を使っています。膨大な数のムーの表紙と、古典小説ドラキュラ伯爵をAIに学習させると、どんな画像をシステムにアップするだけで、「ムー」テイストの「マー」を雑誌としてオートジェネレートしてくれます。驚くのは文章もAIが書いているということ。ちゃんと「そのテイスト」になっているんです。すごいんだけど、ほんとオバカさん。ということで、僕の中では文句なしの第一位です。

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■第二位
ウェアラブル感情表現デバイス「スマイルマシンズ」
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作者いわく、「コミュ障の自分にとって人と上手にコミュニケーションができる手段を考えた時に、感情表現できるデバイスをいっそのこと頭に被ればいいのではないか。だって、LINEでもメールでも顔文字で感情を表現していますよね。こうなると、表情筋ってもはや要ります?」という作品。「表情筋って要ります?」に爆笑。そりゃいるだろ(笑)でも、真剣に作っちゃうのがメーカーズです。手元のコントローラーで登録されている数種類の表情をディスプレイします。喜怒哀楽を十分表現できるんですから、表情筋いらないよね。ってそんな訳あるかい(笑)

■第三位
UFOにさらわれ写真コーナー
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これは作品ではないけれど、とってもオバカさんだったのでランクイン(笑)確かデイリーポータルZのブースの一角だったと思いますが、シンプルでお金が掛かっていないのに、家族連れに大人気でした。そしてアテンドしている女性がめっちゃサバサバしてて真面目なの(笑)ギャップも面白いし、分かりやすい。ほのぼの(笑)

■第四位
UHA味覚糖×千葉工大 キャンディロケットプロジェクト
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これこそ超絶真面目、本物のロケットです。ただし、燃料が「ぷっちょ」。信じるか信じないかは別にして、ぷっちょを燃焼させて15kg以上はあるロケットを300m打ち上げるんですから。もちろん落下時は落下傘が開きます。元はプラスチックの燃焼を研究している千葉工大の研究室が「こんな地味なことやってても注目されないから、いっそロケット飛ばそう。燃料もキャンディにしよう」という「モテたい」という動機に突き動かされて始まったプロジェクトだそうです。これはマジでびっくりです。

■第五位
ロケットエンジンの破片「ばくはつのかけら」
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ホリエモンも出資していることで有名な民間ロケット、インターステラテクノロジズ(IST)。リア充が持っていると身代わりに爆発する幸運のアイテムだそうです(笑) しかも2000円、安くない!!でもね、ロケット開発ってとってもお金掛かるんですよね。噴射される破片を拾い集めて売り、資金にするという熱意と根性に脱帽です。ちなみに、この破片はカーボンです。鉛筆の芯と同じですね。

こちらは本体実物。かっこいい!
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というわけでいかがでしたでしょうか?
おバカは地球を救う。おバカなことに熱心な人は天才である。そういうコンテキストでいくと、メーカーフェアは地球防衛軍と天才の集まりです。笑)他にも毎度人気のロボットレスリングもすごく面白かったです。今から来年のMFTが楽しみです。

お会いした皆様、話をお聞かせいただいた皆様、そして、すべてのメーカーズ、二日間ありがとうございました!

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AI(人工知能)とベーシックインカム

明日は早朝5時に起きて飛行機に乗らなきゃなのに、仕事で遅い帰宅となって準備に焦りつつもクールダウンはしたいから冷蔵庫に直行してハイボールを作って飲み、片手で出張準備をしつつ、もう一方の片手で本を読んじゃう時ってないですか?
ええ、ないですよね。それにハイボールのグラスはどこに行ったんだって話ですよね。

でも、何かをしながら片手で読んじゃうくらい面白い新書を買っちゃったんです。それがこれ。

人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

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人工知能による未来の雇用の減少については以前から闊達に議論されてきましたが、経済学的なアプローチで論じたものはありませんでした。僕はシュリンクに興味があり、以前からAIの台頭が職を奪うことによる貨幣流通量の減少が、人口減少と相まって経済活動が縮小していくこと、逆にAI/ロボティクスによる機械化生産によるモノの過剰供給が起こった時には、生産しなくても良くなった人間は何をし、経済はどうなり、経済学はどう説明するのか…と色々と考えていました。既存の経済学は右肩上がりの成長を前提としていますが、シュリンクは前提としていません。富の分配を前提としていますがボタン一つでの無限の供給は前提としていません。そこで僕は新たな分野「シュリンキング・エコノミー」を分析してみようとすら思っていました。

しかし、著者の井上智洋先生は駒沢大学の経済学部の講師で、学部生時代に学んだAIに関する知見も素晴らしいですが、専門はマクロ経済学です。目次を見ると分かりますが、彼の主張は分かりやすく、「AIが人間並みの知性を持てば(シンギュラリティ)仕事がなくなりますよね。なのでこれからの社会保障としてBI(ベーシックインカム)を導入すべきですよね」というものです。

今年の4月の人事塾in大阪にご登壇いただき、パネルディスカッションを共にさせていただいたITジャーナリストの湯川鶴章さんも同じ話をされていました。なるほど、ここで話が繋がるんですね。とにかく、第四次産業革命は2030年に起こると言われています。そしてシンギュラリティは2045年です。なんと、あと14年後には世界はガラリと変わります。14年後と言えば僕は50代半ばで我が娘はまだ25歳です。

さあ、今から何を考えて備えましょうか。
個人的には久しぶりの良書です。是非ご一読を。

小さな頑張りや努力が集まると、良い空気の流れを生むような気がする

様々なライフハックの手法が世の中には存在しますが、僕の場合は決まっていて、早起き、朝ラン、シャワー、家事、スタバの順にこなすことが今のところ一番しっくり来ています。今朝は山に行こうか海に行こうかと悩んだあげく海を選択しました。理由は単純。トイレの心配がいらないからです(結構大事)。

川沿いを下り、海に向います。この辺りの埋立地は海好きの富裕層が、庭先からすぐにヨットやクルーザーに乗れるように係留設備がある家を建てていて、なんとも気持ち良さそうな邸宅が並んでいます。

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僕もある程度不動産の知識がありますから、邸宅の傍らをジョギングしながら暇なのでアレコレと試算してみます。大きさに差はあるものの、5億円以上する家がゴロゴロしています。更にヨットやクルーザー、維持管理費を入れるとランニングコストもすごいことになるでしょう。一体このような人たちはどんな仕事をしているのかを考えるだけ愚問です。何をしているのか分からない富裕層がたくさんいるのが資本主義経済そのものですから。実際何もしていない人もたくさんいるでしょう。シュリンクや格差が問題になる一方で95%の人間が真面目に頑張っても届かない世界があり、その世界がどんどん広がっています。

そんなことを考えながら、エアコンの効いた涼しいスタバへ。

ここには真面目にコツコツと頑張っている人たちがたくさんいます。参考書を開いている学生、PCを叩いている男性、資格関係の本を読んでいる人。一つ一つの小さな頑張りや努力が集まると、良い空気の流れを生むんでしょうね。居心地が良く、効率が上がるのはそういう理由からかもしれません。

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靴底崩れる

僕は比較的「物持ち」が良い方で、どんな物でも使い捨てることなく出来るだけメンテしたり修理したりしながら使う方です。普段仕事で履いている革靴も安物ではありますが、しっかり靴底を張り替えつつ毎週のように愛情を掛けて磨きながら履いています。

しかし今日ついに恐れていたことが起きました。恐れていたというのは靴底を変えた時に靴屋の親父さんから「これは素材的にかなり強度は弱くなるよ、それでも貼る?」と脅されつつ、是非にとオーダーしたものです。

今日びの暑さも相まって恐らく強度に耐えなかったのでしょう。靴底がペロリンチョと剥がれてしまいました。こうなるとあれですね、まあ歩きにくいこと。ヒールが折れた女性の気持ちが分かったような気がします。

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ちなみに外出先でこんなことになったのは初めてで、やはりプロの意見は素晴らしいなあと思う所存です。

明日もがんばります(←何を)

朝焼けから夕暮れまで

今朝は3時半に起床し、4時半に自宅を出発。
朝日に向かって高速を走ります。脳内BGMは、カシオペアの「ASAYAKE」。懐かしい。

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今日は取引先主催のコンペ、全6組。
実はどんな形であれ、ゴルフコンペは大好きです。僕はなんと第一組目の一番打者。20数名が見守る中での第一打はなかなかの栄誉でした。ご一緒させていただいた皆様、ありがとうございました。とても楽しいコンペでした。

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夜は次女と近所の河川敷まで花火を見に。

小型のクーラーボックスと簡易チェアを持って、二人で鑑賞しました。花火は夏の風物詩ですが、季節のイベントは年に一度しかないので、昨年はどうだったか、来年はどうなるか、と否応無しに年数と向き合わなければなりません。いつまでこうして娘と花火が見れるだろうなあ、今、この瞬間ってとっても貴重いなんだなと思うと感慨深いです。

ソフトバンクのARM買収と、ウッドサイドの豪邸

ソフトバンクのARM買収がニュースを賑わせています。

それもそのはず、キャッシュで3.2兆円、しかも業界にいないと知らないARMというニッチな企業が買収先なんですからね。MicrosoftやGoogleなどがポンと兆を出すのは分かりますが、日本企業というところも話題性があります。ARMについてはエレクトロニクス業界にいれば誰でも知っている有名企業ですが、一般の方はまず知らない会社ですよね。

この買収劇の理由については数多くのメディアで取り上げられているので割愛しますが(興味がある方は「ソフトバンク ARM 買収」で検索してみてください、山ほど論考が出てきます)、それなりの理由と価値はあると思っています。これが成功なのか失敗なのか評価はもう少し先になると思いますが、シリコンバレーによく出張する人間しては行くたびにApple、Intel、NVIDIA、Ciscoなどの社屋が拡大しているのを目の当たりにしながら、101沿いから見えるソフトバンクとスプリントのニ棟連なっている社屋の一つが減ったりしている寂しい状況を見ていると「孫さん、100億以上も出してウッドサイドに豪邸購入したのにもちょっとがんばって」と思っていた矢先のARM買収で、それは驚きました。

孫さんは実業家としてはもちろんだけど、実は投資家としても抜群の実績を上げている人です。(ベンチャー投資に限れば、約4000億円を投資し、10兆6000億円もの成果を得ている。 ITmedia参照)お金があっても、トヨタやNTTグループはこんな事出来ません。オーナー企業の創業者だからこそ、トップダウンで巨額投資を行うことができるんですね。戦略的とはいえ、一歩間違えれば奈落の底という賭けに近い経営を続けてきたということもできるかもしれません。また別の言い方をすれば、世界の借金王とも言えます。今の時代、こんなことが出来るのは彼くらいでしょう。そこに孫さんの希少性があるのかもしれません。経営者であり投資家である。自社のサービスにも借金背負ってどんどん投資する。すごいですね。

こうなったら、IntelとNVIDIAも買収して、サーバと車載のCPUも抑えたらいいのに。とか、笑えない冗談を言っちゃったい気分になります。笑

写真はウッドサイドの麓にあるスタンフォード大学のキャンパス。今年の1月です。
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[備忘録]攻めの採用とリテンション、アトラクト

人類初のスピードで人口減少、高齢化を続ける日本において、構造的人材不足の戦略的採用はほとんどの企業でテーマになっています。先日、銀座で開催されたグローバル人事塾リクルートワークス研究所・労働政策センター所長の中村さんと、主任研究員田中さんの勉強会に参加した際の備忘録をメモ的に記載しておきます。

・人材確保の3つのキーワード = 辞めさせない、活かす、採る

人材不足は、採用の問題ではなく「採用+活用+離職」の問題。労働市場が構造的に変化しているので、原則にもとづく本質的な打ち手を取る企業が優位。これからのキーワードは働き手のリテンションをどのようにするか。具体的に言うと、リテンション = 個を見たマネジメントに変えていかなければならない。

・採用の鍵は、「賃金と働き方」「対象の拡大」「離職の防止」の三点。

どの部分にフォーカスしてアトラクトするか。
例えば、JPモルガンは「服装自由」を打ち出した。これは「対象の拡大」の部分でアトラクトしている。でも現実は高額なアカウントがたくさん顧客として存在するからスーツを来なければならない。

Netflixは、「エンジニアの年間休暇取得無制限!」とした。極端な話、一年間で一日しか出勤しなくても罰せられることはない。なぜこのようなことが出来るかというと、出勤日数ではなく「成果にコミット」しているからである。逆に言うと成果が出せなければ休みはない。

このような方針がまさに原則に基づく本質的な打ち手を取っている企業の代表と言えるし、このように大企業であれ今を輝くベンチャーであれ、いかにアトラクトするかを考えなければ、人材採用はできないということを意味している。ただ結果を出さなければ企業としての未来はない訳で、対象の拡大によって間口を広げつつ、会社が求める基準を下げずに離職防止をするという点が求められている。

構造的変化に伴う、柔軟性と創意工夫が求められていますね。まさにこれからの社会、経営=人事、人事=経営です。CEO、COO、CFOは一般的になりましたが、これからはCTOに加え、CHRO(最高人事責任者)というポストが重要になってきます。

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ふかひれラーメンの余韻と共に大阪へ帰ります

ビジネスパートナーに「メシでも食いながら話しましょうよ」と、東京駅の八重洲北口にある「筑紫楼」というフカヒレ専門店にお連れいただきました。いやあ、この名物フカヒレラーメンのうまかったこと!

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もちろんミーティングでの話は、フカヒレの味よりも味わい深かったですけれど。笑
昨日から東京入りしており、クライアント、取引先、ビジネスパートナーへの訪問、勉強会への参加など昼夜関係なく濃い仕事をすることができました。国内海外関係なく、どこにいても素敵な仕事仲間がいて嬉しい限り、感謝しきりです。

新幹線の車窓から見える外は大雨ですけれど、今回の出張で決まったことは雨であろうが酷暑であろうが、明日から粛々と進めるのみ。さあ、楽しくなって来ました!

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