本質を見極めることと、抽象化能力の関係について あーもうなんかやだやだ

本質思考、というのは言うは易し。

でも本質思考ってどんな考え方なのかをちゃんと理解している人ってすごく少ないのではないのかなと思うです。前提条件として本質思考に必要なのは抽象化能力です。抽象(英語:Abstraction)とは、「物事の共通部分を抽出して、把握すること。一般化。上位の概念に物事を昇華して考えること」。具体的に言うと、ひまわり、チューリップ、パンジーの上位概念が「花」であること、ガスト、サイゼ、すかいらーくを抽象化すると「ファミレス」であるということを瞬時に発想できるかどうかなのです。

日本企業の問題点について、先日、冨山和彦さんがこのようにツイートしておられました。

出てきました「抽象化能力の欠如」。まさにそのとおり。

日本が得意なのはプロセス管理と社内規定のチェックリストを満足させることで、ビジネスアーキテクチャを構想できない。本来どうあるべきなのか、何が目的なのかを見失って時間・費用などのコストが増大して機会損失という最悪のロスに繋がるケースがとても多い。加えて、成功体験にあぐらをかかずに真面目に成功体験を深堀りし精度を上げることで方針転換が出来なくなるという「パラダイムの不条理」=「方針転換は悪」という考え方が更に泥沼にいざなうケースもあります。もう何度見てきたことか。

参考:「レナウン、シャープも陥った不条理 真面目だから失敗する日本企業」(日系ビジネス)

冨山さんにもリツイートしていただいたのですが、僕自身、日々仕事をしている中で多くの会社がこの「抽象化能力」に欠けているのではないかと実感する場面に直面することがあります。新しい設備を導入する際に、本来入手したい技術やスペックとは無関係な安全基準を優先させるための調整に時間が掛かり致命的な納期ロスが発生してしまうケースとか。これによってまた世界からどんどんと置いていかれてしまうリスクの方がよほど深刻なのではなかろうか。

ではどうすればよいの、ということなのですが、もうこれは教育の問題ではないかと思っています。予め正解が決められていて、テストで◯☓を付けられて判定されるようなこと。お手本があって、それを倣うこと。画一化された価値観。はみ出したら村八分。日本が工業国になったのは勤勉さ、真面目さゆえでしたが、そこには欧米列強というお手本がありました。ゼロイチが生まれにくい。

加えて、完璧な物を作ろうとするあまり時間が掛かり、先に市場をごっそり持っていかれる。ハードにこだわりすぎてソフトが弱い、など色々と。とはいえ、単一民族、日本語という難しい言語、空気を読む文化に守られた1.2億の市場があるので、その中で幸せにやって行く方法もあるのでいいんですけどね。

いずれにしても、抽象化能力に長けている人は、勘所のつかみが早く、判断が早くて正確です。それは会社も同じ。モノ作っても売れない、一年で市場環境が変わる時代だからこそ、必要なのは抽象化能力=本質を見極める力です。

自分もガッカリするくらい全然足りていないんですけどね。マジで自戒をこめて投稿しておきます。

降りてくる瞬間は逃してはならない

あれこれ考え続けても答えが出ないこともあれば、ぱっと何かが降りてきて、すっと抜ける時がある。

ブレイクスルーのきっかけが何かは明確に分からないけれど、パッと視界が開けて「これだ!」という時は絶対に逃してはなりません。その時に出た答えを忘れない内にすぐにメモをする。僕の場合はGoogleドキュメントをアイデア帳のようにしていて、すぐにメモを取るようにしています。

しかも、そのアイデア帳もカテゴリに分けていて(例えば、経営戦略、人材育成、マインドセットなど)、メモを取る時は日付も記載するようにしています。

ここのところ、忙しさと混沌の中でずっとマドルスルー状態だったのですが、昨日、すっと視界が開けた瞬間がありました。日々、95%がもがく時間。5%がクリアになる時間。

起きている時間の95%は仕込みということです。

学びと焦りと

いつの間にか3月に入っていた。

なんだかあっという間に時間が流れていく。そしてバタバタしていると3月に入って三日も経つというのにブログの更新も出来ずにいたことに気付く。まだ先だと思っていたけれど4月の入社式もすぐそこだし、春以降の予定もどんどん入ってきて、自分の意思とは裏腹に、時間は正確かつ急ぎ足で進んでいく。

そんな中、今夜はグローバル人事塾の第142回セミナー。リークルートワークス研究所の主任研究員の中村さん、千野さんをお迎えし、働きがいの原資となる【トータル・リワード】について。グループディスカッションもある非常にインタラクティブな回で、学びが多かった。金銭的な報酬(リワード)だけなく、多岐にわたるというトータルリワードの視点から「FESTimeリレーション」という概念が提唱された。FESとは、幸福度を Financial(金銭的報酬)、Enviromental(環境的報酬)Social(関係的報酬)を三項目に分けて縦軸に、横軸にキャリアの時間軸を、安心、喜び、成長、展望という4つの項目に分けて配置してマトリックス型に考える。さて、もはや金銭的報酬について先進国で最下位に沈む日本、これからどうするか。


どうしてもマラソンの話になってしまうのだけど、4月の富士五湖ウルトラマラソン100kmの中止が発表されて意気消沈していた時に、5月の鯖街道ウルトラマラソンのエントリーが始まり、2年ぶりに72km、累積標高差1800mの行程を走れる権利を獲得。

ぎっくり腰などで2月はほとんど走れなかったので焦りもあるけれど、またロング走とトレイルランを再開しないと。

そんな忙しくも充実した日々が、速いスピードで過ぎていく。

覚悟を決めてチャレンジする人の言葉には無駄がなく、そして温かい

逃げ道をなくし、覚悟を決めて挑む前人未到のチャレンジ。

日本人で初めて挑む、極寒のアラスカ Iditarod Trail Invitational レース(標高1000m、最低気温マイナス40度、距離560km)に出場されるプロ・アドベンチャーランナー北田雄夫さんと、大和田さんのお二人と現地アラスカをつないだZoom交流会が行われました。

氷点下0度〜40度の極寒、民家もなく、マーキングもない道なき道を、食料や着替えなどをソリで引きながら昼夜問わずに進む。サポートはなし。野生動物遭遇、氷が解けた河川や湖転落などの緊急事態も自己責任で対応。10日間という時間制限で560kmを走破。560kmというと、東京から岡山くらいの距離ですからそのすごさが分かります。

そのような前人未到のレースに日本人として初めてFootの部で挑む北田さんと、大和田さんの言葉には、命の危険を掛けて挑む人の決意と哲学が見えました。必ず完走してみせる、生きて生還するという決意と、一方で、命より大切なものはないのでエスケーププランも用意しておくという冷静さ。

逃げ道をなくし、立てた旗に向かう人が語る言葉には無駄がない。
そして、温かい。

積み重ねた努力から来る自信、力のある人間が語るクレバーな言葉。そして、他の人を傷つけない愛情あるメッセージ。

学ぶことばかりです。

■告知
そんなプロランナーがクラウドファンディングを開始されました。既に目標を半分以上クリアしていますが、まだまだご支援お待ちしています。

日本人初アラスカ560km・ヒマラヤ850kmに挑戦し、日本中に希望を届けたい!
https://camp-fire.jp/projects/view/362974

心が震えることって実はそんなに多くない。だからこそ一生懸命にやりたい。

心が震えることってなんだろうなと考えた時に、実はそんなに多くないことに気づきました。

これだけ世の中にいろんな情報が溢れていて、簡単にアクセスができるようになったとしても、自分の心の琴線に触れて、震えるようなことってどれだけあるでしょうかね。そう思うと、そのことをとにかく一生懸命やって行きたいですよね。諦めたり、出来ないことを言い訳したり、人や環境のせいするのではなくて。人の目を気にせず、好きなこと、テンションが上がることを貪欲にやる。

人生ってそんなに長くないし、自分が心身共に健康で、意欲的に取り組める時間もそんなに多くはない。いつかはと思っていてもその時に元気があるかどうかは分からない。僕も今日はロング走するぞ!と意気込んでいたのに、絶不調でほぼ一日寝こんでいましたし。うまく行かないことがほとんどだということを織り込んで、元気な時を最大限に活用する。

時間も体力も有限です。

だからこそ、その限られたリソースの使い方も真剣に考えなければならないし、誰とどのように過ごすかもとても大切。真面目というのは、嫌な環境で歯を食いしばって我慢することでも、人の目を気にして自分の気持ちを押し殺すことでもなく、日々、良くなるためにはどうするかを真剣に考えて行動することなんですよね。

とういうことで、昨日よりも今日、今日よりも明日。
毎日笑顔で!

明るく前向きな言葉っていいですよね。自然と頬が緩み、気持ちが前を向く。

冬場は味噌ラーメンが欲しくなります。
今日はラーメンを食べながら考えたことを書いてみたいと思います。

今年に入ってから特にですが、取引先とのメールのやり取りで「がんばりましょう」「乗り越えましょう」など、前向きな言葉が文末で飛び交うようになっています。お互い状況を気遣い合い、労り、励まし合う。

これってすごくいいことだと思うんですよね。状況の良し悪し問わず、垣根を越えてみんなで励まし合い、前に進む。自分が経験してきた中では震災後の光景を思い出します。そうやっていつの時代もみんなで力を合わせて乗り越えてきたんですよ。

うちの会社は、ガチガチのエレクトロニクス・IT業界にいるので、コロナ禍の影響を受けている訳ではないのですが、それでも先行き不透明な時代、閉塞感は感じます。業界団体の会合でも、この状況を乗り越えるために様々な意見交換がされています。個人レベルでも感染防止に気を付けながら生き抜いて行かなくてはなりません。困っている人もたくさんいるのも知っています。人によっては今まで当たり前に出来ていたことが出来なくなるというストレスもあるでしょう。

ちょっとした気遣いや励ましの言葉がいつも以上に心に染みる時期ですね。
みんな元気で、無事に乗り越えましょう。

前向きな言葉で、自然と前を向けますね。

美味しいカレーに出会ったり、明日30km走れると考えただけで、もう最高の気分

生きていて面白いなあと思うのは、日常のちょっとしたことで気分が上がったり、目の前の景色がバラ色になることです。本当にちょっとしたことでも。

今日ランチに入ったスパイスカレー屋さんの、キーマとチキンのあいがけカレーがめちゃくちゃ美味しかったことや、明日の朝、自宅から大阪城まで30km走ることとか、もう目の前にあることなのに考えただけで最高!

今日は一日会社で仕事でしたが、駅までの帰り道も、電車の中も、そんなことを考えるだけで心はウキウキ。ちょっとしたことで気分は上々。

意識している訳ではありませんが、セルフ・テンションコントロールって大事ですね。

中津のスパイスカレーまるせ さん。おすすめです。

弱さを見せると人は助けてくれる

病で弱っている母を、90歳を越えてまだまだ元気な祖母や、叔母、父や弟、そしてもちろん我々家族や友人たちが一生懸命看病しているのを見ていると、弱った時に人って助けてもらえるのだなと実感します。

若くて元気な頃は尖っていて人の世話にはならないと、(もし仮に)本人は思っていたとしても、やはり弱れば周りの人間が助けてくれる。もちろん仲良くて良い関係の家族や仲間がいるということが前提になるのでしょうけれど。人は一人では生きていけないのですよね。

これは会社組織でも同じなんです。

自ら弱さを見せることが出来る人は組織で用いてもらえます。表面を取り繕ったり、良く見せようとしているにも関わらず、結果としてボロが出る人のことではありませんよ。自ら弱さを認めて自ら伝えることができる人のことです。

「自分はここは苦手です。その代わり、この分野は任せてください。人一倍がんばります」と言えるかどうかです。優秀なマネジメントがいる組織では、その人の弱点を知らずして適材適所、最適配置は実現しませんので、そういう人を組織は用いやすいのです。

逆に、弱さを見せれない人は、組織で活かせてもらえません。この人の弱点は何か、逆に強みは何かが分からない。とりあえず、雰囲気で愛想がいいので営業させておくか、きっちりしてそうなので経理をさせておくか、となります。でもそれが本当の自分でない場合は、パフォーマンスを発揮できませんよね。働く本人もストレスです。

ただ、人って弱さを見せることに異常に抵抗します。弱みを見せたくない、すごい人と思われたい。弱みを握られるとなめられる。それこそ、弱い人の発想です。弱みを握られたと萎縮し逃げるのではなく、弱さを知ってもらえた、受け入れてもらえたと感謝し恩返しできる人が本当の意味で強くて優しい人なんですよね。

より本質的な世の中になった時、自分を良く見せようと思う人、去勢を張る人、八方美人はこれから没落していきます。

謙虚な気持ちで弱さをさらけ出すこと、オープンであること。そして、人の弱さも受け入れてあげること。それこそが本当の強さだし、そういう人たちがいてこその「強みを活かす組織」となるわけです。

主役になれなければ、名脇役になればいい。

「主役になれなければ、名脇役になればいい」
作家、流音弥さんの言葉です。

みんな子供の頃から「やればできる」と当たり前のように教えられて育ちますので、どんなことでもやればできるんだと思ってしまいがちです。しかしほとんどの人が経験しているとおり、現実の世界ではやってもできないことの方が圧倒的に多いことは自明の事実です。

書店に行くと有名な経営者が書いた本がずらりと並んでいます。どんな本でも「成功するまで諦めない」とか「努力はすべて報われる」と書いていますが、それは成功者の言葉だからですよね。結果として成功したからどんな紆余曲折も◎になるわけです。しかし、世の中には成功者の言葉しか残らないので、圧倒的大多数の一般人の言葉は広まりません。「やればできる」とみんな思います。そして、そんな言葉に勇気づけられることは素晴らしいことだとも思います。仮に無駄になったとしても、そこに向かう努力も人生に彩りを与えてくれるでしょう。

でも、人にはタイプというものがあります。
得意なこともあれば、不得意なこともある。

大切なのは、自分が有名になるとかトップになるとかよりも「自分の長所を伸ばし、活かす」ということなのだと考えています。成功への近道は、出来ないことを無理して背伸びして追いかけるのではなく、自分の長所と強みを見つけること。それを早く見つけて伸ばせる人が成功すると思います。

悲しいかな、立派な大人でも「なりたい自分」「こう思われたい自分」を追いかけ続けて、痛々しいくらい去勢を張っている人もたくさんいます。出来ないことは諦めて、自分の器の大きさを受け入れ、出来ることを人一倍がんばる方がよほど幸せなのに。

寒風が吹く海辺をランニングしながら、どうにもならない自然の厳しさに凍えるだけの自分を感じながら、そんなことを思いましたとさ。やれることをコツコツと。

地元の川も凍ってしまうくらいの寒さでした。

タイマーで自撮りしてみたり

【2021年】事業は30%成長、プライベートではお金にならないことに全力投球

2021年、新年明けましたね。

元日の晴天率(関西地方)には毎年驚かされるばかりです。今日も最高の晴天で新年を迎えることができました。

昨年はコロナ禍の中、役員を務める2社とも数字を落とさずに売上高は前年比ほぼ100%、粗利は10%〜20%増という結果になりました。この状況の中、前期比利益増は本当によくがんばったと思います。同じ船に乗る会社のメンバー30名、そしてステークホルダー皆さまに感謝!2年前から仕込み始めているハードウエア事業は、好調な5G需要と企業の設備投資の回復を追い風に、2021年も好調を予想しています。ソフトウエアとクラウド事業は2021年が真価を問われる年になりそうです。4月には理系学生の新卒も入社。この調子で突っ走りましょうね!

そしてプライベートでは、ここ数年取り組んでいる「お金にならないことに全力投球」をさらに加速させます!儲からないことを一生懸命やりますよ!そのためのキーワードは先日投稿したブログより。

「所有よりもシェア。密よりも疎。囲い込みよりも開放。物質的な幸福より精神的な充足。管理よりも信用、お金よりも人とのつながり」

新しい時代を作るために同じ価値観を共有する人たちとの繋がり、コミュニティを益々大切にしていきます。いろんな意味で今年が資本主義のグレート・リセット元年になりそうです。

二つ目は、僕は変わらずここにいるよ、という安心感を与えることが出来る存在になりたいと思っています。VUCAの時代、不安が渦まく時代において、帰る場所という普遍的安心の場に自分自身がなる。そのためにはまず自分が強くならねばなりませんからね。組織という単位だけでなく、自分自身が強い個となることを目標としています。

今までの時代とこれからの時代の分水嶺。時代が変わる変動期。今年もいろんな意味で試され、揺さぶられると思います。ここはひとつ、皆さんと一緒におおいにがんばって行きたいと思います!

2021年が幸多い年になりますように!