人と物と情報を集める巨大なエコシステム


Silicon Valley の Mountain View という場所は、Google本社とモフェットフィールドがあることで有名ですが、ここに「Hacker Dojo(ハッカー道場)」というシェアオフィスの機能も兼ね備え、各国からたくさんのエンジニアやデザイナーが集まり、日々研鑽を重ねている Tech Hub があります。

IMG_1759

こちらのパートナー様の紹介で中に入れていただく機会をいただき、ちょうど日本からインターンに来ている学生さんを含めて、ジョインしておられる日本人エンジニアの皆様にもQuadceptを紹介させていただきました。

IMG_1760

中は天井が高くてとても広く、遊び心があってお洒落でいかにもシリコンバレーのオフィスという感じ。フリーアドレスでたくさんの方がPCに向かって仕事をしています(詳細は Hacker Dojo のサイトをご覧ください)

Googleキャンパスも近いので、Chromeカラーに塗られたGoogle自転車も置いてあり、企業、個人、学生問わず、人と情報が垣根なく自由に行き来できているオープンな環境であることを垣間見ることができます。

IMG_1762

車で走り回っていると、雄大な自然や低層階の建物、緑多い公園など、高速道路の渋滞を除いてはとても穏やかな場所のように見えるシリコンバレーですが、やはりここは、IT、TECH、ものづくりの分野で世界を牽引する企業群とスタンフォードのような大学を中心とした巨大なエコシステムが世界中から人と物と情報を集め、また、それがゆりかごの役目を果たし、このような Tech Hub から、次の時代を担う若者達、新しいスタートアップスがまた続々と生まれるんだなと思うと、あらためてこの地域の凄さを感じます。

それと同時に、英語が苦手な日本がなぜここまで成長できたのか、なぜ今でも世界三位の経済大国として君臨して続けていられるのか、逆にそれはすごいことなのではないのかとも思います。

年に二、三回は訪れている場所ですが、いつ来ても色々と考えさせられる場所です。

天気と元気の関係


日本の今夏は本当に雨が多くて蒸し暑く、心身共にまいってしまいました。その期間のブログを見てみると、いつになったら雨が上がるのだの、今日は久しぶりに晴れたから元気だの、そんなことばかりつぶやいていて、余程しんどかったんだろうなあと自分でも可哀想になってきます。

しかしベイエリアでは、予定がビッシリで走り回らなけばならないものの、やっぱり天気が良いのでハツラツと頑張ることが出来ています。朝から溜まりに溜まった仕事をこなしたりとか。

展示会終了後、こちらのプロジェクトメンバーと会って進捗を確認したり、いろんな会社を訪問したり、ミートアップしたり、ディナーに行ったりと、本当にたくさんの人とお会いしています。来る度に可能性を感じます。浮かれた気持ちでも、よくある「刺激」というものでもなく、もう少し冷静な何かです。

では、今から最後の打ち合わせに行って来ます。

IMG_1729

IMG_1671

IMG_1677

ビジネスパートナー


到着するなり、車でサニーベールに移動、ランチを済ませてホテルにチェックイン、その足でconvention center の事前設営に。いつもの景色に、いつもの道路。16時から現地パートナーとの打ち合わせ、そしてビジネスパートナーとMTG、その足でディナー。フルコースの初日です。

IMG_1609

ジェットラグをものともせず、とにかく飛ばすのが我ら流。
寝ずにがんばろうと思います(寝ます)

現地顧客とのディナーは大好きな Black Angus Steak で定番のフィレです。

IMG_1610

一歩づつ、こつこつと


自己啓発書やハウツー本は読まなくとも、今を輝く経営者達の言葉はニュースメディアでも飛び交っているのでついつい目にしてしまいます。また、いろんな集まりやカンファレンスでそういう人達が登壇することがあります。最近も、日本を代表する企業の経営者の言葉を聞いたのですが、大変参考にはなるものの、正直、「それはあなただからでしょ」と思うようになってきました。(別にヤサグレてはいません)

子供の頃は、クラスにスポーツが得意な子、国語が得意な子、計算が得意な子、絵が得意な子・・・それぞれに得意分野が違う子たちがたくさんいましたよね。

子供って、そういうものだと思います。内気な子もいれば、人気者もいて、色んな子たちが集まってクラスを形成していました。しかし大人になればどうでしょうか。誰しも否応なしに「働く=金を稼ぐ」ということをしなければなりません。いくらダイバーシティだの多様性だのと言われようが、大人になればいかにビジネスを上手くやれるか、金を稼げるか、という物差しで測られてしまうんです。得意分野があったとしても、生活できなければ意味がない、そう言われる訳です。それは生きていくために仕方のない事だし、原始以来、人は食うために働いて来ました。中には生まれながらに食べることに困らない人間もいますが、それはまた特別です。


ビジネスの世界で名の知れた人間は、インターハイでベスト4に残るようなチームのキャプテンみたいなもので、「1%の世の中」と言われますが、ほんと、1%未満の人達なんです。そういう人は、たまたま「金を稼ぐ」「組織を作る」「市場を作る」という分野で、とてもセンスがあった人達なんですね。持って生まれたものと言っても過言ではないと思います。

いくら、

「寝ずに勉強しました!」
「寸暇を惜しんで働きました!」
「明日食うものがなければ死のうと思っていました!」

と言っても、寝ずに働いている人間なんて山のようにいるし、同じこと思って明日が見えない人間も幾らでもいるし、みんな色々と折り合いをつけながら歯を食いしばって働いているんです。その上、誰もが知る超有名経営者は大抵、とても遊んでいます。あえて言いませんが、国外国内関わらず、ほんと、そうなんです。そんな暇あったら仕事しろよと思うのですが、以外にそうでもないんです。それは、仕組みを作ったからなんですね。センスがあったんです。もちろん、そのプロセスでは寝ない時もあったでしょう。でも、寝ないことが、結果として実を結んだだけのことです。99%の人間が同じこと、つまり、寝ずに学び、寸暇を惜しんで働いたとしても、実を結べないんです。これを言ってしまえば終わりですが、世の中というものは、資本主義であれ共産主義であれ、そういうものなんです。

結局、僕がこの過疎ブログで何をが言いたいのかというと、成功者の言葉は参考にすれば良いけれど、「鵜呑みにしてはいけない」ということです。イチローが「バットはこういう風に振ればヒット打てるんだよ」と言って、その真似をしたとしても、誰があんな選手になれるのかってことです。言い方を変えると、身の丈をわきまえることが大切です。

誰もが出来ること、つまり「諦めず、コツコツと日々積み重ねる」ということだけをやれば良いのだと思います。人も、組織も、会社も、そうです。「会社たるもの、こうあるべき」なんてものはクソです。それぞれ事情は異なるし、使えるリソースも雲泥の差ほど違う。

だから、良い意味で「身の丈」なんです。
無理したり背伸びすれば、いずれ破綻します。

IMG_1470

中之島での出来事


U18 WBSC 野球ワールドカップが大阪で開かれています。僕も大会のことは知っていましたが、大阪で開かれていることは知りませんでした。今日、中之島のリーガロイヤルホテルで選手たちを目にするまでは。

本日の昼、打ち合わせのためにリーガのロビーラウンジに向かっていると、「CUBA」と書かれた野球のユニフォームを来た選手たちがたくさんいました。一目で高校生と分かります。みんなお行儀良く、静かに座ってます。うわ、キューバの代表やん!と思わず声にしてしまいました。そうか、WBSC、大阪でやってるんだ。

その後も、エレベーターから続々と日本代表チーム(清宮君やオコエ君もいた)、アメリカ代表チーム、チェコ代表チーム、ブラジル代表チームの選手たちが降りてきてはまた昇ったりして、インターナショナルな雰囲気を楽しむことができました。国民性も色々とあって面白いです。アメリカ代表チームは、帽子を斜めに被ったり、ダボダボのTシャツ着たりしてほんとドラマで見るようなアメリカンティーンズだし、ブラジルチームはとにかくテンションが高い(エレベーターで奇声を上げたりして非常にうるさいw)。見る限り、キューバの選手と日本の選手が一番お行儀良かったですね。それぞれに国民性の違いがあり面白かったです。

ちなみに、ロビーラウンジの2つ先のテーブルには、星野仙一元監督がいらっしゃいました。やっぱりオーラあります。ここにはちゃんと「写真やサインはNGです」という趣旨の張り紙が貼ってあるのですが、こういう有名人が良く打ち合わせしたりするんでしょうね。

さすが「関西の迎賓館」リーガロイヤル。創業50年の老舗ですが、このような国際大会や国際会議をするためには、受け皿の質・量の重要性を実感しました。東京オリンピックも問題山積のようですが、インフラ整備は本当に大切ですよね。こんなの当たり前のことですが、なかなか上手く進んでいないように見えるのは、組織の問題なのか何なのか・・・

rrh(写真はwikipediaから)

ハード目線で考えるIOT


ハード屋とソフト屋が集まって新しい製品のプロトタイプの開発ミーティングをしている時は本当に面白いものです。ブレストとかハッカソンとは違う、リアルに動いている現場での、しかも既に市場で売れている製品の次世代製品のプロトタイプ作り。そんなプロジェクトが動き出そうとしていて、少しワクワクしています。

IOTというキーワードは、バズっているようなイメージがして実はあまり好きではありません。IOTって、技術的には既存の技術に対して、急激に精度が上がってきたセンシングとワイヤレスを合わせ技にしたものであり(ざっくり言い過ぎ)、Tech目線で行くと特に目新しいものではないからです。でも実際、この分野で民生品の試行錯誤が続いているということは、ハードが蓄積しているデータの活用法が分からないことが多く、そこはメーカー内での縦割り、技術の専門分野が細かく分かれ過ぎていて「木を見て森を見ず」な状況が業界内で長く(少なくとも、ものづくりの現場レベルでは)続いて来たからなのかなと想像します。

でも実は、現場のエンジニアで特にアンテナの高い方々は、そういうことを頭の中でずっと考え、マッシュアップしていたりするのです。柔軟な発想というのは、レガシーな技術をいかに組み合わせるかを考えるオーガナイズ力であり、最初は見てくれが悪くても、とりあえず技術レベルで実現するという突破力だと思います。

写真は記事の内容と関係はありませんが、昨日行った店にデカデカと貼ってあったので、思わずパチリ。Jim Beam もサントリーグループですね。

IMG_1199

業務用スマートグラス


Wired.jpの記事で、新バージョンのGoogle Glassは業務用であるとの観測記事が出ていて、そりゃそうだよなと思いつつ読みました。

Google Glass「復活」の舞台は、工場や医療現場(wired.jp)

工場、医療現場では手作業がほとんどなので、両手が自由になるというのは大きなメリットです。今後、工事現場や警備といった分野でも広がっていきそうですね。そういった意味で、スマートグラスはパーソナルユースよりも、エンタープライズユースの方が親和性が高く、導入イメージもしやすいというのは当然の流れではないかと思います。しかしこの分野では、既に大手メーカーの工場向けに、富士通やNEC、ブラザー工業などがヘッドマウントディスプレイを続々と発売していて、熟練技術者の手元の動きを見ながら作業が出来るようにしたり、製品についたバーコードを自動的に読み取って、仕向地や仕様、進捗などを確認できたりするようなことが始まりつつあり、この分野でもシェア争いが激化しそうですね。

しかしここでも面白いのは、Google Glassは当然、多岐に渡るGoogleのサービス(Apps、Gmail、検索等)をベースにしている点に対し、エンタープライズ向けの各製品は、セキュリティ的にも閉じられた企業内ネットワークのクローズドな環境で使用することに特化している点です。特に国内は、ノウハウやデータは絶対に外に出さない!が根強く、今後この差がどのような形で出てくるのか楽しみです。


さて、こちらは昨日の飲み会でいただいた物たち。
相変わらず、天満は安旨で最高ですね。

ものづくりの中枢の話


7月といえば、全英オープンゴルフ。

今年は聖地セント・アンドリュースで開催されましたね。最終日は三つ巴のプレーオフで幕を閉じましたが、今大会も日本を代表するフラッグシップの某IT企業がスポンサーを勤めておりまして、小生も仲良く取引させていただいている縁でこんなものを分けていただきました。オリジナルボールケースです。

しかしメジャー大会のスポンサーなんて、一体いくらの費用が掛かるのだろう。小規模ながらも経営を司る者の一人として、気にせずにはいれません。やっぱり、フラッグシップの強さを思い知らされます。


今日は、やはり日本を代表するメーカーの生産技術の中枢で丸一日を過ごしました。ずらりと並んだPCで何十人も並んで機械設計をしているフロア、日々新製品を生み出すメーカーの中枢の規模の大きさ、そして進化を支え続けるR&Dと研究センター。

ものづくりはオートメーション化されたといえ、やはり熟練の技術が今なお生きる世界です。その熟練の技術を習得させ、同じ動きをするロボティクス。エンジニアがアームを掴んで手の動きを教示する。アームはその手の動きを習得し、人の手の動きのように柔軟に、かつ正確に反復する。

日本メーカーの地盤沈下が指摘されますが、やはり、やはり。基幹産業としての「ものづくり」には凄みを感じずにはいれません。

海外のマブダチ


二夜連続飲み会で寝るという失態。
そして今も終電の新快速待ち。

夜がすっかり弱くなりました。
神経を使う仕事が多く(海外とのやりとり)、まあ仕方がないというのは言い訳ですが、諸々のアライアンスの話は有り難いし、遠く海を隔てた米国に「マブダチ」と言わせていただくような大企業のネイティブのエグゼクティブがいるという幸せ。


こちらは昨夜、取引先にお連れいただいたスペインバルのワイン。二日酔いをしないというワイン。何本あけても、翌日に残らないんだから!