道に通じる話 〜 カミーノ・デ・サンティアゴ


上半身裸で陽射しをジリジリと身体に感じつつ、したたる汗も気にせず走っていると、ああ、狩猟時代の人間はみんなこうだったんだろうな、今みたいに高機能なランニングシューズもなく、どこでも気軽に水分補給できる訳でもなく、ただ獲物を仕留めることだけを考えながら、裸足で走り続けてたんだろうな・・・と、狩猟時代に思いを馳せることがあります。

そこまで遥か昔に遡らなくても、ほんの100年前、旅客機や自動車や鉄道がなかった時代は、当たり前のことですが、人は徒歩か馬で移動していたんですね。改めて考えるとすごいことです。


先日飲みの席で「一ヶ月休みがあればどこに行くか」という話題になり、大体ヨーロッパ周遊で意見がまとまったのですが、僕の場合はヨーロッパはヨーロッパでも、フランスからスペインに至る「カミーノ・デ・サンティアゴに行く」と迷わず答えます。

「カミーノ・デ・サンティアゴ」は訳すと「サンティアゴへの道」。

これは世界遺産に登録されているキリスト教の巡礼路(ヨーロッパ版お遍路さんですね)ですが、宗教的な背景はさておきフランスからピレネーを超えてスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラに至る道をただひたすら歩くというこの経験、いつかしてみたいと以前から思っているのです。もちろん、なかなか実現はしないのですが。

カミーノ・デ・サンティアゴのことを知ったのは、今から7年前。

その時のことはブログにしっかりと残していて(過去記事:El Camino de Santiago 2008年4月29日)、今でもたまに見返すことがあります。その当時、この巡礼路を実際に歩いたある女性から話を聞き、本まで貸してもらって読んだ時に何かが心に刺さり「行きたい!」という強い気持ちが芽生えたことは、7年前の文章にも表れているようです。

一人、日常から離れて目的地を徒歩で目指す。このような経験をした時に人は何を考え、何を感じ、自分の中でどういった変化が起きるのか。

いつかは実現したいことの一つです。

カミーノ・デ・サンティアゴを検索すると、たくさんの旅行記や本がヒットしますので、興味のある方は調べてみては。歴史もさることながら、文化的にも、景観的にも、とても素敵な道です。

「世界遺産 サンティアゴ巡礼路の歩き方」

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