仕事の時間はもちろんのこと、街を歩いていても、電車で移動していても、自宅のリビングにいる時も、あまりにも多くの情報にさらされ、時として疲れてしまうことがあります。
情報の洪水に流されてしまい、落ち着いて自分の考えを熟考することができず、ただ流されてしまうのは心身共に良いことではありません。すごく疲弊し、憂鬱になり、世の中が嫌になることすらあります。
そんな時は、オフライン。
思い切って何も見ない。スマフォはもちろん、TVも音楽もオフにして、目を閉じ、深く考えます。ランニングの時間も頭の整理作業に有益な時間ですが、それでも、走っていると当然のことながら目を開けている訳で、否応なしに情報は入ってきてしまいます。
「サピエンス全史」を著したヘブライ大学教授のユヴァル・ノア・ハラリは、一日のうち二時間の瞑想を日課にしているということです。瞑想を行っていた有名な人物としてスティーブ・ジョブズもいますが、彼が生み出したPCやアイフォンやウェアラブルウォッチによって、結果的に人類はかつてよりも多くの情報にさらされ疲弊するようになったわけで、それってどうなのと思ったりしますが、シリコンバレーのテック企業がこぞってマインドフルネスを取り入れているのを見ると、テクノロジーと精神とは表裏一体なのかなと思ったりします。
いずれにしても、現代における知の巨人ハラリのように、一日二時間瞑想を行うことによって、近視眼的かつ局地的な視点で流されつつ、必死に社会の中で生きることから少し離れて、物事を俯瞰し、大局的視野を持つようにすることは、自分の立ち位置を確認し、世の中がどこに向かっているのかを見、善悪の判断をし、情報のフィルターを研ぎ澄ます上でとても役に立つのだろうと思います。
オフラインにする時は、ある意味で人間としての生存本能が働くのかもしれません。