帰阪中(神戸空港に帰着したので帰神中?)のANA最終便の機内で、ハイボールを飲みながら「翼の王国」をパラパラとめくり、目についたコラムを読んでいました。
コラム。
そのテーマが、食や温泉や海外のトピックなど・・・つまり旅の色が濃ければ濃いほど、僕の心は踊り、そして落ち着きます。「翼の王国」にしても新幹線車内誌「WEDGE」にしても、乗り物の中で読むのは旅のコラムが素敵です。
それは、旅というものが、安心より不安で、習慣より異例で、要は「もう二度と繰り返されないかもしれない」という約束があるからなんだろうと思う。だからみんな写真を撮る。
<中略>
きっと旅を旅らしくするには距離が必要で。そこには移動が生まれて途中が生まれて、その空白こそが旅。
(平野紗季子 翼の王国より)
博報堂の社員でありながら、フードエッセイストとして各方面で活躍中の平野さんの文章は、20代の女性という若々しさと独特の言い回しの中に、ハッとさせられるほどの核心をついた指摘があり、その後にじんわりと温かくて心地良い共感を生み出させてくれます。
そう、旅は移動。移動は空白。空白は旅。
毎日の日常が旅ということも出来るかもしれませんが、この週末は長女の誕生日であり、内部進学入試の日であり、翌日合格発表というまさに長女デー。結果の方は無事に合格ということで、年を越す前に来春からの進学が決定し、プレッシャーからの解放で嬉々としていました。よくやったね、おめでとう。
きっと彼女も旅の途中。
そしてその姿を写真に撮る僕も、旅の途中。