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アリババのNYSE上場のトピックで持ちきりだった今日。
アリババの時価総額は25兆円となり、日本一のトヨタの時価総額を一瞬で上回りました。長い歴史で培われた高い技術力と、世界的に有名な「カイゼン」という言葉に代表される徹底したコスト管理で質の高いクルマを生産し続ける「ものづくりの雄」を、ネット通販の企業が時価総額で上回るのですから。ちなみに、トヨタ自動車よりも時価総額が高いネット関連企業は、他に、Oracle、Facebook、Googleがあります。Googleは、Apple(約61兆円)、エクソンモービル(約42兆円)に続き、3位(約39兆円)です。Googleの設立は1998年ですから、設立16年。それで時価総額世界3位なのですから、インターネットのポテンシャルは計り知れません。ちなみにアリババは2014年4月~6月で約2080億円の純利益を叩きだしているので(中国アリババ、4~6月の純利益2.8倍:朝日デジタル)、このままのペースで行くと年間で一兆円の利益も見えてくる訳です。そりゃ株価上がるわ。
アリババ設立は、1999年3月。わずか15年でここまで成長するのは、一大マーケットである中国市場を席巻したビジネスモデルと、設立初期に出会った孫正義との関係も多いにあるように思います。孫さんはアリババ設立当初に、ジャック・マーに20億円を出資しましたが、それがなんと8兆円に化けてしまいました。ソフトバンクはこれで4~9月期の連結決算に約5000億円の持ち分変動利益を計上することになります。ちょうど、Googleを設立する前のラリーとセルゲイが、スタンフォードの先輩だったサン・マイクロシステムズのファウンダーだったアンディ・ベクトルシャイムから初対面なのにいきなり出資を受けたというエピソードを彷彿とさせますね。
ソフトバンク社長「株売る気ない」 アリババ上場含み益8兆円(日経新聞)
このような景気の良いニュースはビジネスマンとして感化されると共に、富の一極集中という影の部分と、現代社会の特徴である国境を超えた経済、資本の複雑な繋がりという一面を見せてくれるような気がします。