自ら扉を開いておく

「自ら扉を開いておく」

自分が人のお役に立てるかもしれない数少ないことのひとつが、「自ら扉を開いておく」ことかなと思っています。言葉にするのが難しいのですが、先に自分から話すことで、相手に安心感を感じてもらう、というような意味でしょうか。

たとえば、朝、ジョギングや散歩中にすれ違う人には、必ず笑顔で「おはようございます」と声を掛けるようにしています。すると、ほとんどの人が挨拶を返してくれます。挨拶することって気持ち良いですよね。でも、こういうことは頭では分かっていても、自分から声を掛けるのは勇気のいることです。恥ずかしい、相手にどう思われるだろう、めんどくさいことは出来るだけ避けたい。様々な感情が先走ってしまって、なかなか動けない。でもこちらが動く(=開く)と、相手もちゃんと開いてくれるんですよね。

なぜこういうことを書いているかというと、いろんな方からいただいたメッセージに気付かされることがあったからです。

先月からブログで体調不良のことを少しづつ書いていましたが、意外にも多くの方に読んでいただき、たくさんのメッセージをいただきました。僕は自分の考えや感じたことを、このブログで2005年から18年に渡って書き続けているのですが、あくまで個人の日記だし、無名の人間が辺境の地でぶつぶつ独り言を言っているようなものなので、誰も読んでいないだろうと思っていたので驚きでした。そして、いただいたメッセージの多くが「実は自分もこのような病気を抱えていて」とか「同じような経験をしたことがあるので、とても共感できます」とか、表には決して出さない、見えないようなことを、話してくださるのです。これには力や元気をいただきました。

特に誰に向けて書いているものではありませんが、自分が書いた内容に誰かが反応してくださることで、お互いの健康上の悩みを話したり、共感し合えることが、本当に大きな力や慰め、安心感になります。表向き分からないし、外からは見えないんだけど、皆それぞれ自分の荷を抱えて生きてるんですよね。そういうことをぽつりと話し合える相手や場があるだけでも安心できるし、安心感というのが、一歩前に踏み出す原動力になるのだと思っています。

体調の方ですが、たくさん検査をした結果、幸い生死に直接関わるような悪いものは見つからず、ちょっとややこしい病気だけど上手に付き合っていけばなんとかなるようなものでしたので、ゆっくり時間を掛けて向き合って行こうと思っています。

いくつかある持病リストに、一つ仲間が加わったような感じですが、今できることを少しづつ積み重ねて行こうと思っています。

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