【ラウンドレポ】1903年(明治36年) 創業。日本最古のゴルフ場、神戸ゴルフ倶楽部での非日常な体験

日本のゴルフ発祥の地であり、日本最古のゴルフ場。


それが1903年創業の神戸ゴルフ倶楽部です。

日露戦争の前年である明治36年に、イギリス人貿易商A.H.グルームによって開場されました(詳しくはWikipediaを参照)。今のように車も道路もない時代、当時は神戸の町から籠にのって標高700mのゴルフ場までエッサエッサと山道を運んでもらってプレーをしていたようです。

僕は普段、このゴルフ場を東西に突っ切る、ネットで覆われた六甲山縦走路をトレランしながら「いつかラウンドしてみたいな、一体どんな人がメンバーなのかな」と思いを馳せているのですが、なんとこの度、僕が所属するクラブのメンバー仲間の方にお誘いいただきラウンドすることができました!なんという幸せ。まさか憧れの聖地でラウンドできるなんて!

今までも色んなゴルフ場に行っていますが、普通のゴルフ場とは何もかも全く違うこの雰囲気。118年の歴史をビシバシ感じることができ、未だに幸せな余韻に浸っています。観光客かというくらい、たくさん写真も撮ってきましたので、ブログに書き残しておきたいと思います。

ヴォーリズ建築、近代化遺産に指定されている木造のクラブハウス

練習グリーンからクラブハウスを望む

木造のシンプルなクラブハウスは、ヴォーリズの設計。現在は近代化遺産に指定されています。受付を済ませたあと、親切な職員さんにロッカーに案内していただきました。

ロッカーも木製で、鍵はついていません。

空いているところはどこでもお使いください、とのこと。
僕は34番を使わせていただきました。

トイレと浴場の入り口。
すべてが必要最低限。とてもシンプルです。

こちらが休憩室。
館内はまるでゴルフ博物館のようでした。

創立者グルームさんの胸像。

バーもありました。
昔はプレー後にここでメンバー同士、一杯やりながら親睦を深めていたのでしょうね。

使えるクラブは10本まで

通常コースで使えるクラブは14本までですが、パー61の神戸ゴルフ倶楽部では、10本までに制限されています。クラブハウスで、自分のバッグから専用バックに積み替える必要があります。この時のクラブ選択もまた楽し。

練習場は、2打席の鳥籠形式でボール打ち放題。
前後に人がおらず、まったく混むことがなさそうなゴルフ場ですから、十分なのでしょうね。

アプローチ、バンカー、パッティンググリーンもあります。

練習グリーン脇の小屋。
昔の試合の様子や、砂をローラーで固めたサンドグリーンの写真が。

六甲山の地形をそのまま活かしたコースは、山そのもの

さて、いよいよプレー開始です。

神戸大学の現役学生2名が我々のグループについてくれました。伝統的に神戸大学の男子学生がキャディのアルバイトをしているようです。ゴルフ部の学生かと思っていましたが、全然違うらしい。それでもコースのことを良く知っていて、親切で、爽やかな青年たちでした。一人は工学部の電気電子学科とのこと、スカウトしておきました(笑)
今は学生30名ほどがキャディとして在籍している様子です。

アップダウンというより、牧場の中でプレーしているようでした。
山上にあるので、風が吹いたら大変だろうなあ。

ブラインドホールもたくさん。
学生キャディが丘の上でボールの行方を見守ってくれています。

あと、フェアウェイを外れてブッシュに入ったらおしまいです。
行ったことはありませんが、全英オープンの舞台となるスコットランドのゴルフ場はこんなブッシュなんだろうな・・・と思います。ラフも長くて強く、一度入れたらプラス一打、二打は覚悟しなければなりません。

段々畑のようなコース。
ショートホールはほとんどが200ヤード。そして、ほぼ砲台グリーン。
全体的に難易度は高いです。

面白かったのは、メンバーさんがふらりと来て、一人でセルフプレーをしていること。一人で楽しいのかな?と思ってみていましたが、黙々とプレーしている方を三名ほど見かけました。

お楽しみのランチタイム

10ホールを終えた時点で(普通は9ホールでハーフなのですが)ランチタイム。次のスタートまで時間の制限もありません。ランチを楽しみ、スタートしたい時にする、という感じです。普通のゴルフ場とは全然違います。どちらかというと海外のゴルフ場のスタイルに似ていますね。

レストランのテーブルでは、クラブのスコアカードを模した紙のクロスが敷いてあります。
記念に持ち帰りました。

ヒレカツをチョイス。
カツがとても柔らかくて、とても美味しかったです。

プレー後に記念撮影。

なんとお土産に記念のキャップをいただきました。
これはちょっと自慢できます。

日本のゴルフの歴史そのものを語る神戸ゴルフ倶楽部。

職員さんもとても親切で、色んなことを教えてくださいました。
僕のようにプレーよりも歴史や文化に興味がある人間にとっては最高の環境で、今でも幸せな余韻に浸っています。

こういう歴史を経験できるのは幸せなことです。
ご同伴者のみなさま、ありがとうございました!

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