少し前に話題になった、
「ぼくとお父さんのおべんとうばこ」。
朝日学生新聞主催の、
第4回「いつもありがとう」作文コンクールで、
最優秀賞に輝いた小学校1年生の片山悠貴君の作品です。
亡き父へ送る作文が、
とても感動的だったので、転載します。
記事のソース(asahi.com)はこちらから。
■受賞作の全文
おとうさんがびょうきでなくなってから三年、
ぼくは小学一年生になりました。
おとうさんにほうこくがあります。
きっとみてくれているとおもうけど、
ぼくはおとうさんのおべんとうばこをかりました。
ぼくは、きのうのことをおもいだすたびに
むねがドキドキします。
ぼくのおべんとうばことはしがあたって、
すてきなおとがきこえました。
きのうのおべんとうは、とくべつでした。
まだ十じだというのに、
おべんとうのことばかりかんがえてしまいました。
なぜきのうのおべんとうがとくべつかというと、
それはおとうさんのおべんとうばこを
はじめてつかったからです。
おとうさんがいなくなって、
ぼくはとてもさみしくてかなしかったです。
おとうさんのおしごとは、てんぷらやさんでした。
おとうさんのあげたてんぷらはせかい一
おいしかったです。
ぼくがたべにいくと、いつもこっそり、
ぼくだけにぼくの大すきなエビのてんぷらを
たくさんあげてくれました。
そんなとき、ぼくはなんだかぼくだけが
とくべつなきがしてとてもうれしかったです。
あれからたくさんたべて空手もがんばっているので
いままでつかっていたおべんとうばこでは
たりなくなってきました。
「大きいおべんとうにしてほしい」
とぼくがいうと、おかあさんがとだなの
おくからおとうさんがいつもしごとのときに
もっていっていたおべんとうばこを出してきてくれました。
「ちょっとゆうくんには、大きすぎるけどたべれるかな」
といいました。
でもぼくはおとうさんのおべんとうばこを
つかわせてもらうことになったのです。
そしてあさからまちにまったおべんとうのじかん。
ぼくはぜんぶたべることができました。
たべたらなんだかおとうさんみたいに、
つよくてやさしい人になれたきがして、
おとうさんにあいたくなりました。
いまおもいだしてもドキドキするくらい
うれしくておいしいとくべつなおべんとうでした。
もし、かみさまにおねがいができるなら、
もういちどおとうさんと、おかあさんと、
ぼくといもうととみんなでくらしたいです。
でもおとうさんは、
いつも空の上からぼくたちをみまもってくれています。
おとうさんがいなくて、さみしいけれど、
ぼくがかぞくの中で一人の男の子だから、
おとうさんのかわりに、
おかあさんといもうとをまもっていきます。
おとうさんのおべんとうばこでしっかりごはんをたべて、
もっともっとつよくて、やさしい男の子になります。
おとうさん、
おべんとうばこをかしてくれてありがとうございます。
小学一年生。
うちの長女の一つ上。
まだまだ小さいのに、
こんな風に健気でまっすぐな気持ちを持って、
心細いながらもお父さんのお弁当箱に支えられて
生きている男の子がいるなんて。
とても励まされました。
それと同時に自分も小さい娘達に、
今まで以上にもっともっと、
愛情を注いでやろうとも思いました。
広島の小学生、
僕の祖母も広島です。
遠くからではありますが、
応援しています。
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会社でうるっときました。
飾られた言葉ではなく、まっすぐ健気で心のこもった文章に暖かい気持ちになれました。
教えてくれてありがとうございます。
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本当にそう。
口に出来ない感動があるよね。
子供って、本当に純粋。
娘達見てても思います。
僕もがんばらなきゃ。